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乱戦の中
操り糸
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「さーて、最短でこの3体をやっつける方法は?っと。(それに、ランツェの吸血鬼の力を使わさせすぎるのは良くないからな)」
「私の魔法とギガントさんの力があれば、すぐに終わるのでは・・?」
ギガントも、それが最善の攻略方法だと理解している。だが、前のような不測の事態が起こる可能性もある。
「私は大丈夫です!5分でこいつ等を倒してしまえば、問題ないでしょう!」
「・・分かった・・ランツェの方法で行こう。くれぐれも無理はしないように」
ランツェとギガントは、共に槍を構え、敵に向かって突っ込んだ。
敵は、ワイバーン2体と鷲に似た生物1体だ。ワイバーンは元々炎の力を扱うが、それに無理やり別の属性の力が入り込んだようだ。
羽から推測して、両方とも、風。だと分かる。
そして、鷲には、雷の力が付与されているようだ。
「鷲の方は、ランツェ。君に任せる。」
「はい・・。」
会話をしている内に、ワイバーンが風の力を纏いながら、回転して特攻してきた。
「ランツェ、こいつ等の特攻攻撃を避けるのは困難だ!防御するか、当たる前に撃ち落とすしかない」
「は、はい!くっ・・一回目」
ギガントは、前と同じように岩の盾を作り出し、防いだ。
ランツェは・・
「ダークボールバリア・・」
と唱える。すると、ランツェの周りに薄い黒い球体の膜が作り出された。
その膜にワイバーンが当たった瞬間、風の力が打ち消されたようだ。それにより、大幅に特攻の威力が落ちた。
すると、ランツェはワイバーンの足を掴み、少し離れた森の中に投げ飛ばした。
「倒してくれるのは嬉しいが、闇魔法を使うのは・・」
「分かってます。今、これ以上使う気はありません」
ランツェは冷静な態度でそう返したが、少しだけ息が荒いように見える。ギガントは、闇魔法を普段使わないような人が使用するとこうなることは知っている。
ただ1人だけ、ほとんど闇魔法の反動が起こらなくなった人物がいることがいる。が、ランツェがそうなるには、まだまだ時間を要する・・もしくはならないかもしれない。
だから、それが分かるまでは、多用させないのがベストだ。
「ならいいが・・」
「また来ますよ!」
「ああ!」
ギガントとランツェは距離を空け、それぞれ1対1に持ち込んだ。
「さて・・ワイバーン一体ごときに時間をかける訳にはいかないな!」
ギガントがそう言った矢先、ランツェが投げ飛ばしたワイバーンがゆっくりと戻ってきた。羽に穴が何箇所も空いていているが、何とか飛んでいるようだ。
「まっ!足手まといが増えただけだな!実質、1対1には変わりないようなものだ」
その言葉を理解したのか分からないが、ボロボロになったワイバーンが、少しだけ睨んでいるように見えた。
「睨んでないで、かかってきたら!2体で来てもいいよ、その方が釣り合う可能性が高まると思うよ」
2体のワイバーンは、鳴き声を上げ、飛びかかってきた。
「単純な動きだ。」
ギガントは槍を上に掲げると、その腕を振り下ろした。
ワイバーンはそのまま突っ込んでくるが、ギガントの目の前まで来た瞬間・・
「上に注意。」とギガントは余裕そうな表情を浮かべて言った。
2体のワイバーンの真上から2つの大岩が落下してきた。ギガントの魔法だ。
ワイバーンは避ける間もなく、胴体に直撃した。
「そのまま、打ちつけられろ!」
大岩は、ワイバーンの胴体にめり込みながら、地面へどんどん近づいている。
「チッ。こいつはもういいか・・」
下から小声で、リリアが何かを言ったのが聞こえた。
下を見ると、蒼とサンダーと戦闘をしているリリアが片手をワイバーンの方に向けて、何かをしだした。魔法か何かを使用するのだろうか。
「何をしようと言うのか?・・まさかな」
ギガントは続けて、岩を作り出し落とし続けた。だが、遅かったようだ。
ボロボロになったワイバーンが風の力を使い、周辺の岩を全て吹き飛ばしている。自身のを除いて、かなり深く刺さっていたのが原因のようだ。
「一体のワイバーンを犠牲にもう一体を活かすために、手動で操作したんだな。予想はしていたが、止めれなかったな。めんどくさいから、今ので仕留めたかったんだが・・」
言い終える前にワイバーンは風をまといながら、特攻してきている。
「喋ってる最中でしょ!」
ギガントは、巨大な槍を一回転させた。だが、ワイバーンはその攻撃を避け、ブーメランのように迂回しながら戻ってきている。
「あいつも手動操作になっていたのか!めんどくさ・・。まっ、これで少し負担が減るかな。」
ワイバーンは、何だ?とでも言いたそうに首を傾げている。下の方でリリアも警戒はしているようだ。
「こういうことだ!」
ギガントがパチンと指を鳴らした。その次の瞬間、いきなりワイバーンの片翼が破裂した。
「さっき少しかすっただろ!この槍の特性だ、それは。」
ワイバーンは、ほぼ瀕死状態のよう。
「さーて・・終わらせようか。ランツェが少し心配だし。2人が手助けを求めているかもしてないし・・」
ギガントはそんな事を言いながら、トドメを刺そうと、間を開けることもなく攻撃を仕掛けだしている。
「私の魔法とギガントさんの力があれば、すぐに終わるのでは・・?」
ギガントも、それが最善の攻略方法だと理解している。だが、前のような不測の事態が起こる可能性もある。
「私は大丈夫です!5分でこいつ等を倒してしまえば、問題ないでしょう!」
「・・分かった・・ランツェの方法で行こう。くれぐれも無理はしないように」
ランツェとギガントは、共に槍を構え、敵に向かって突っ込んだ。
敵は、ワイバーン2体と鷲に似た生物1体だ。ワイバーンは元々炎の力を扱うが、それに無理やり別の属性の力が入り込んだようだ。
羽から推測して、両方とも、風。だと分かる。
そして、鷲には、雷の力が付与されているようだ。
「鷲の方は、ランツェ。君に任せる。」
「はい・・。」
会話をしている内に、ワイバーンが風の力を纏いながら、回転して特攻してきた。
「ランツェ、こいつ等の特攻攻撃を避けるのは困難だ!防御するか、当たる前に撃ち落とすしかない」
「は、はい!くっ・・一回目」
ギガントは、前と同じように岩の盾を作り出し、防いだ。
ランツェは・・
「ダークボールバリア・・」
と唱える。すると、ランツェの周りに薄い黒い球体の膜が作り出された。
その膜にワイバーンが当たった瞬間、風の力が打ち消されたようだ。それにより、大幅に特攻の威力が落ちた。
すると、ランツェはワイバーンの足を掴み、少し離れた森の中に投げ飛ばした。
「倒してくれるのは嬉しいが、闇魔法を使うのは・・」
「分かってます。今、これ以上使う気はありません」
ランツェは冷静な態度でそう返したが、少しだけ息が荒いように見える。ギガントは、闇魔法を普段使わないような人が使用するとこうなることは知っている。
ただ1人だけ、ほとんど闇魔法の反動が起こらなくなった人物がいることがいる。が、ランツェがそうなるには、まだまだ時間を要する・・もしくはならないかもしれない。
だから、それが分かるまでは、多用させないのがベストだ。
「ならいいが・・」
「また来ますよ!」
「ああ!」
ギガントとランツェは距離を空け、それぞれ1対1に持ち込んだ。
「さて・・ワイバーン一体ごときに時間をかける訳にはいかないな!」
ギガントがそう言った矢先、ランツェが投げ飛ばしたワイバーンがゆっくりと戻ってきた。羽に穴が何箇所も空いていているが、何とか飛んでいるようだ。
「まっ!足手まといが増えただけだな!実質、1対1には変わりないようなものだ」
その言葉を理解したのか分からないが、ボロボロになったワイバーンが、少しだけ睨んでいるように見えた。
「睨んでないで、かかってきたら!2体で来てもいいよ、その方が釣り合う可能性が高まると思うよ」
2体のワイバーンは、鳴き声を上げ、飛びかかってきた。
「単純な動きだ。」
ギガントは槍を上に掲げると、その腕を振り下ろした。
ワイバーンはそのまま突っ込んでくるが、ギガントの目の前まで来た瞬間・・
「上に注意。」とギガントは余裕そうな表情を浮かべて言った。
2体のワイバーンの真上から2つの大岩が落下してきた。ギガントの魔法だ。
ワイバーンは避ける間もなく、胴体に直撃した。
「そのまま、打ちつけられろ!」
大岩は、ワイバーンの胴体にめり込みながら、地面へどんどん近づいている。
「チッ。こいつはもういいか・・」
下から小声で、リリアが何かを言ったのが聞こえた。
下を見ると、蒼とサンダーと戦闘をしているリリアが片手をワイバーンの方に向けて、何かをしだした。魔法か何かを使用するのだろうか。
「何をしようと言うのか?・・まさかな」
ギガントは続けて、岩を作り出し落とし続けた。だが、遅かったようだ。
ボロボロになったワイバーンが風の力を使い、周辺の岩を全て吹き飛ばしている。自身のを除いて、かなり深く刺さっていたのが原因のようだ。
「一体のワイバーンを犠牲にもう一体を活かすために、手動で操作したんだな。予想はしていたが、止めれなかったな。めんどくさいから、今ので仕留めたかったんだが・・」
言い終える前にワイバーンは風をまといながら、特攻してきている。
「喋ってる最中でしょ!」
ギガントは、巨大な槍を一回転させた。だが、ワイバーンはその攻撃を避け、ブーメランのように迂回しながら戻ってきている。
「あいつも手動操作になっていたのか!めんどくさ・・。まっ、これで少し負担が減るかな。」
ワイバーンは、何だ?とでも言いたそうに首を傾げている。下の方でリリアも警戒はしているようだ。
「こういうことだ!」
ギガントがパチンと指を鳴らした。その次の瞬間、いきなりワイバーンの片翼が破裂した。
「さっき少しかすっただろ!この槍の特性だ、それは。」
ワイバーンは、ほぼ瀕死状態のよう。
「さーて・・終わらせようか。ランツェが少し心配だし。2人が手助けを求めているかもしてないし・・」
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