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乱戦の中
操り糸−2
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「はぁ、3分以内に決着を着けないとね。地面に降りれば、この力を使う必要もなくなるしね・・」
ランツェは槍を構えるのと同時に、背に魔法陣を作り出して、無数の炎の玉を出し続けた。それと同時に、槍で近接攻撃を仕掛けた。
「この炎、避けられるかな?私の槍を避けつつね」
鷲は、避けきれなかったのか、その炎の玉のほとんどが命中したようだ。辺りに煙が漂い始める。
「トドメね」
ランツェは後ろに回り込み、槍を鷲の心臓に向けて、突き攻撃を仕掛けた。命中すると、ガンッと重たい・・硬いものにあたったような音がした。
「何?」
攻撃が当たった感覚はあるが、どこか違和感がある。
煙が晴れると、その違和感の正体が判明した。なんと、鷲は体を硬化させて、すべての攻撃をほぼノーダメージで受けていたようだ。
そのことから、攻撃は避けきれなかったのではなく、わざと避けずに全て受けた。と推測できる。
「うっ、これは・・。私の魔法じゃ厳しいかもしれないね。闇魔法だったら、一撃なんだけど・・使うわけにはいかないよね・・。」
ランツェが取得している魔法は、どれも衝突威力重視ばかりで、貫通力重視がある魔法は殆ど無いのが現状だ。無いわけではないのだが、この魔法に岩を貫通できるほどの威力があるとは思えない。
その可能性が残されている魔法というのが、『フレイム・ショット』だ。
「この魔法を試してみるしかないよね。けど・・」
ランツェが危惧しているのが、鷲をリリアが手動操作しているなら、予想外の動きで簡単に避けられてしまうということ。
「ま!数撃ちゃ当たるよね。この力のせいか、おかげか、魔力の総量は人一倍だからね」
ランツェはそう言うと、手のひらを前に突き出し、魔法陣を作り出す。そこから、連続で単発の炎の弾丸を飛ばし続けた。ランツェは避けられる可能性が高いと思い、標準をずらそう考える。
だが、鷲はその場に留まり飛び続けた。
「これも受ける気なの!まぁ・・その余裕も貫いてあげる!」
ランツェは、炎の力を更に強め、一撃で貫く気でいた。
しかし、炎の玉は鷲に当たるもほとんどダメージが通っていないように見える。その証拠として、鷲は一切声を発していない。やせ我慢をしていると捉えたいが、どう見てもそうではない。
「まだまだ!ダメージが0じゃないなら、当て続ければ勝てるはz・・・いや・・」
ランツェは、ふと思い出した。倒すことばかりに集中して、忘れていたが、速攻で決着をつける必要があることを・・。
その理由は、コウモリの羽を生やして(吸血鬼の力の一部を使用する)長時間戦闘をする、ということはランツェにとってはかなり危険だからだ。闇魔法を多用することはもってのほか。
「なんとかしなくちゃいけないわね。それもあと2分弱で・・」
ランツェは闇魔法を使用せず、それも取得している殆どの魔法が効かない相手にどう勝つのか。頭を悩ませる。
だが、今は戦闘中だ。敵が攻撃してこないはずもなく、鷲が初めて攻撃を仕掛けてきた。
「クッ。じっくり考えている時間はないわね。」
鷲は鋭い爪を突き立てて、突進をしてきている。が、ランツェからしてみたら避けるのは簡単だ。
「舐めないでよね。(作戦を・・作戦を・・考えないと)」
ランツェは、いとも簡単に攻撃を避けるも、鷲は迂回し連続で突進を仕掛けてきている。攻撃手段があまりない、または手加減をしているとも捉えることもできる。
時間稼ぎをしているという可能性も考えたが、何の目的もなしにするはずがないと、考えを捨てた。
「(まさかね。)・・あっ!一つだけ可能性がある方法があるわね。」
ランツェがそう言うと、鷲は目の色を変えたように急スピードで突進をしてきた。その行動からして、少し焦っているようにも見える。
「あと1分弱くらい・・かな?早く始めないと・・」
両手のひらを前に出し、魔法陣を出現させると、炎の力を貯め始めた。ランツェは貯められるだけ魔力を貯めて、魔法を打つことにした。
「(最低でも20秒は貯めたいわね。胴体全てを焼き尽くせるほどの大きさと火力を・・)」
貯めている間も、鷲は突進ばかり仕掛けてきている。ここまでくると、攻撃手順がそれしかないと判断することにした。
そして、10秒間避け続け・・
「あと10秒くらい・・」
その時だった。鷲が突然口を開き、エネルギーみたいなものを貯めだしている。よく見ると、全身のエネルギーが口に集まっているようだ。
「あれは、まずいわね。このまま打ってもいいけれど、足りない気がするわね」
どちらが早く攻撃を打てるか、そんな瀬戸際まで追い込まれていた。こんな状況を味わったことがなかったランツェは、少し冷や汗を垂らしつつも。
「少し楽しいわね。だけど・・リリアはこれよりも強いはずね」
世界に存在している強者に対して、ワクワクしてさえいた。そして、鷲にこんなに苦戦を強いられているのに、リリアに勝てるのかという、自身の弱さに対しての気持ちもあった。
「これで十分かしら・・蒼とサンダーを手助けするにも魔力は残しておきたいしね」
ランツェは、溜まった炎を放射した。その後すぐさま、鷲の溜まりきったエネルギーを発車したみたいだ。
「うっ、限界ね・・この力を使うのはそろそろやめといたほうがいいわね」
そう言うと、ランツェは羽をゆっくり消しながら、地面へと降りていった。
ランツェは槍を構えるのと同時に、背に魔法陣を作り出して、無数の炎の玉を出し続けた。それと同時に、槍で近接攻撃を仕掛けた。
「この炎、避けられるかな?私の槍を避けつつね」
鷲は、避けきれなかったのか、その炎の玉のほとんどが命中したようだ。辺りに煙が漂い始める。
「トドメね」
ランツェは後ろに回り込み、槍を鷲の心臓に向けて、突き攻撃を仕掛けた。命中すると、ガンッと重たい・・硬いものにあたったような音がした。
「何?」
攻撃が当たった感覚はあるが、どこか違和感がある。
煙が晴れると、その違和感の正体が判明した。なんと、鷲は体を硬化させて、すべての攻撃をほぼノーダメージで受けていたようだ。
そのことから、攻撃は避けきれなかったのではなく、わざと避けずに全て受けた。と推測できる。
「うっ、これは・・。私の魔法じゃ厳しいかもしれないね。闇魔法だったら、一撃なんだけど・・使うわけにはいかないよね・・。」
ランツェが取得している魔法は、どれも衝突威力重視ばかりで、貫通力重視がある魔法は殆ど無いのが現状だ。無いわけではないのだが、この魔法に岩を貫通できるほどの威力があるとは思えない。
その可能性が残されている魔法というのが、『フレイム・ショット』だ。
「この魔法を試してみるしかないよね。けど・・」
ランツェが危惧しているのが、鷲をリリアが手動操作しているなら、予想外の動きで簡単に避けられてしまうということ。
「ま!数撃ちゃ当たるよね。この力のせいか、おかげか、魔力の総量は人一倍だからね」
ランツェはそう言うと、手のひらを前に突き出し、魔法陣を作り出す。そこから、連続で単発の炎の弾丸を飛ばし続けた。ランツェは避けられる可能性が高いと思い、標準をずらそう考える。
だが、鷲はその場に留まり飛び続けた。
「これも受ける気なの!まぁ・・その余裕も貫いてあげる!」
ランツェは、炎の力を更に強め、一撃で貫く気でいた。
しかし、炎の玉は鷲に当たるもほとんどダメージが通っていないように見える。その証拠として、鷲は一切声を発していない。やせ我慢をしていると捉えたいが、どう見てもそうではない。
「まだまだ!ダメージが0じゃないなら、当て続ければ勝てるはz・・・いや・・」
ランツェは、ふと思い出した。倒すことばかりに集中して、忘れていたが、速攻で決着をつける必要があることを・・。
その理由は、コウモリの羽を生やして(吸血鬼の力の一部を使用する)長時間戦闘をする、ということはランツェにとってはかなり危険だからだ。闇魔法を多用することはもってのほか。
「なんとかしなくちゃいけないわね。それもあと2分弱で・・」
ランツェは闇魔法を使用せず、それも取得している殆どの魔法が効かない相手にどう勝つのか。頭を悩ませる。
だが、今は戦闘中だ。敵が攻撃してこないはずもなく、鷲が初めて攻撃を仕掛けてきた。
「クッ。じっくり考えている時間はないわね。」
鷲は鋭い爪を突き立てて、突進をしてきている。が、ランツェからしてみたら避けるのは簡単だ。
「舐めないでよね。(作戦を・・作戦を・・考えないと)」
ランツェは、いとも簡単に攻撃を避けるも、鷲は迂回し連続で突進を仕掛けてきている。攻撃手段があまりない、または手加減をしているとも捉えることもできる。
時間稼ぎをしているという可能性も考えたが、何の目的もなしにするはずがないと、考えを捨てた。
「(まさかね。)・・あっ!一つだけ可能性がある方法があるわね。」
ランツェがそう言うと、鷲は目の色を変えたように急スピードで突進をしてきた。その行動からして、少し焦っているようにも見える。
「あと1分弱くらい・・かな?早く始めないと・・」
両手のひらを前に出し、魔法陣を出現させると、炎の力を貯め始めた。ランツェは貯められるだけ魔力を貯めて、魔法を打つことにした。
「(最低でも20秒は貯めたいわね。胴体全てを焼き尽くせるほどの大きさと火力を・・)」
貯めている間も、鷲は突進ばかり仕掛けてきている。ここまでくると、攻撃手順がそれしかないと判断することにした。
そして、10秒間避け続け・・
「あと10秒くらい・・」
その時だった。鷲が突然口を開き、エネルギーみたいなものを貯めだしている。よく見ると、全身のエネルギーが口に集まっているようだ。
「あれは、まずいわね。このまま打ってもいいけれど、足りない気がするわね」
どちらが早く攻撃を打てるか、そんな瀬戸際まで追い込まれていた。こんな状況を味わったことがなかったランツェは、少し冷や汗を垂らしつつも。
「少し楽しいわね。だけど・・リリアはこれよりも強いはずね」
世界に存在している強者に対して、ワクワクしてさえいた。そして、鷲にこんなに苦戦を強いられているのに、リリアに勝てるのかという、自身の弱さに対しての気持ちもあった。
「これで十分かしら・・蒼とサンダーを手助けするにも魔力は残しておきたいしね」
ランツェは、溜まった炎を放射した。その後すぐさま、鷲の溜まりきったエネルギーを発車したみたいだ。
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