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♡♀ 第十四章 また死ぬ彼女と決戦彼女 ♀♡
32話
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馬の蹄が跳ね、風を切る音が枯れた草原を駆け抜けていく。景色は広大な農地へと切り替わるが、そこにシホの知っている活気はない。
「村の農作物も今にも枯れそう。それにいつもなら畑の世話で誰か居るのに・・・・」
「大陸の端の方まで黒龍不在の影響が出てる。シホの村大丈夫?」
「穀物の備蓄ならそれなりに有ったと思うけど」
シホの故郷、トトマヤ村の入り口が見えてきた。昼間だというのに外に人影が無い。
二人はゾンビ馬を土に還すと、村へと立ち入る。歩いていると家々の中から呻き声や咳が聞こえ、一応人の気配はある事がわかる。しかし異様な雰囲気にシホは少し早足になった。
「まさかこれって、変な疫病でも流行ってるの⁉」
実家の戸の前に立つと中から苦しそうな声が聞こえる。シホは勢い良く戸を開けた。
「お父さん!お母さん!」
家の中で床に臥せっている両親が見えた。父と母はゆっくりシホの方を見て、弱々しく呟く。
「シホだ。シホが居る。俺はいよいよだめかもしれん」
「私にも見える。お迎えが来たって事ね・・・・」
シホは中へ入ると両親に近づく。
「何言ってるの!私は実体のあるシホだよ!村に一体何があったの?」
シホの父は戸惑いと意識が混濁しているせいで、状況を把握するのに少し時間がかかる。
「お前は死んだと数日前に知らせが・・・・」
「色々あって生きてるというか何というか・・・・。まぁ、細かい話は後!村のみんなどうしちゃったの?」
「お前の死の知らせを聞いたのと同じ日だ。祠の結界が壊れ始めた。すると疫病でも流行ったかのように、次々と村の人々が倒れ始めた」
「祠の結界ってまだ持つはずじゃ⁉」
「村長は大地が弱ったからだとか言っていた」
「こんな事になるなんて、邪神って本当だったんだ・・・・。そうだ、無垢なる魂捧げてくるよ。結界さえ閉じれば・・・・!行こう、エルテ」
家を飛び出すと村の祠へと走る。エルテはその途中シホに問う。
「この村に伝わる邪神って一体何?」
「私も村長から聞かされてる事しか知らないけど、“名を伏せし者”っていって本当の名前は誰も知らない。大昔に大天使がそいつを六つに割いて、その体の一部が封印されてるって事くらいしか」
「魔物である私達には今のとこ影響がない。つまり人間には害のある何か」
「迷信だと思ってたのに・・・・。未知の毒や呪いって事かな?結界を閉じたところで収まるか不安だけど」
大人二、三人程しか入れないであろう、小さな石造りの祠の前に着くとシホは声を上げた。
「結界が無い!前は祠を囲う様に光の輪が地面にあったのに」
「一応試す?その無垢なる魂」
「そ、そうだね・・・・」
シホは集魂の器を首から外すと、逆さにして振った。中からキラキラフワフワと小さな白い粒が出てくるが、その場で宙に漂うばかりで何の反応も示さない。
ため息を漏らすシホは少し考える。
「邪神だか何だか知らないけど、村のみんなを苦しめるなら倒すしかない。元凶を断てば何とかなるはず」
「シホならそう言うと思った。やろう」
「うん、エルテ頼りにしてる」
祠の石の扉をシホはこじ開ける。
「よいしょっと!出てこい邪神・・・・んって、あれ⁉」
中を覗いたシホは困惑した。そこには外から見た大きさと矛盾する、とてつもなく広い空間が広がっていたのだった。
「村の農作物も今にも枯れそう。それにいつもなら畑の世話で誰か居るのに・・・・」
「大陸の端の方まで黒龍不在の影響が出てる。シホの村大丈夫?」
「穀物の備蓄ならそれなりに有ったと思うけど」
シホの故郷、トトマヤ村の入り口が見えてきた。昼間だというのに外に人影が無い。
二人はゾンビ馬を土に還すと、村へと立ち入る。歩いていると家々の中から呻き声や咳が聞こえ、一応人の気配はある事がわかる。しかし異様な雰囲気にシホは少し早足になった。
「まさかこれって、変な疫病でも流行ってるの⁉」
実家の戸の前に立つと中から苦しそうな声が聞こえる。シホは勢い良く戸を開けた。
「お父さん!お母さん!」
家の中で床に臥せっている両親が見えた。父と母はゆっくりシホの方を見て、弱々しく呟く。
「シホだ。シホが居る。俺はいよいよだめかもしれん」
「私にも見える。お迎えが来たって事ね・・・・」
シホは中へ入ると両親に近づく。
「何言ってるの!私は実体のあるシホだよ!村に一体何があったの?」
シホの父は戸惑いと意識が混濁しているせいで、状況を把握するのに少し時間がかかる。
「お前は死んだと数日前に知らせが・・・・」
「色々あって生きてるというか何というか・・・・。まぁ、細かい話は後!村のみんなどうしちゃったの?」
「お前の死の知らせを聞いたのと同じ日だ。祠の結界が壊れ始めた。すると疫病でも流行ったかのように、次々と村の人々が倒れ始めた」
「祠の結界ってまだ持つはずじゃ⁉」
「村長は大地が弱ったからだとか言っていた」
「こんな事になるなんて、邪神って本当だったんだ・・・・。そうだ、無垢なる魂捧げてくるよ。結界さえ閉じれば・・・・!行こう、エルテ」
家を飛び出すと村の祠へと走る。エルテはその途中シホに問う。
「この村に伝わる邪神って一体何?」
「私も村長から聞かされてる事しか知らないけど、“名を伏せし者”っていって本当の名前は誰も知らない。大昔に大天使がそいつを六つに割いて、その体の一部が封印されてるって事くらいしか」
「魔物である私達には今のとこ影響がない。つまり人間には害のある何か」
「迷信だと思ってたのに・・・・。未知の毒や呪いって事かな?結界を閉じたところで収まるか不安だけど」
大人二、三人程しか入れないであろう、小さな石造りの祠の前に着くとシホは声を上げた。
「結界が無い!前は祠を囲う様に光の輪が地面にあったのに」
「一応試す?その無垢なる魂」
「そ、そうだね・・・・」
シホは集魂の器を首から外すと、逆さにして振った。中からキラキラフワフワと小さな白い粒が出てくるが、その場で宙に漂うばかりで何の反応も示さない。
ため息を漏らすシホは少し考える。
「邪神だか何だか知らないけど、村のみんなを苦しめるなら倒すしかない。元凶を断てば何とかなるはず」
「シホならそう言うと思った。やろう」
「うん、エルテ頼りにしてる」
祠の石の扉をシホはこじ開ける。
「よいしょっと!出てこい邪神・・・・んって、あれ⁉」
中を覗いたシホは困惑した。そこには外から見た大きさと矛盾する、とてつもなく広い空間が広がっていたのだった。
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