きみがヒトと呼んだ、鉄屑に

lifinside

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第六章

第三話

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作戦終了から、一夜明けた。
私はヒューマノイドのログの意味を考えていた。
そんな時に、ジン、サキ、アキラが来た。

「お疲れ、ノア。」
「ジン……。ガイのことは……。」
「ああ、何かあるんだろ?それを聞きに来た。」

私は説明を始める。
「ガイと別れた時からログをさかのぼった。
 ヒューマノイドはガイの抹殺意思が確かにあった。
 ガイが私たちを逃すために残ったときに、ヒューマノイドは思考を変えたんだ。
 その作戦をステガマリと解釈していた。」
「ステガマリってなに?」
「簡単に言うと、誰かが囮となって仲間の逃走時間を稼ぐ戦法だ。
 だが、ただの時間遅延戦法じゃない。
 自分は逃げることなく、最後まで仲間の時間を稼ぐ場合に呼ばれる戦法だ。」
「………。」
サキはしっかりとした目をして聞いていた。

「そのあとに、ガイを抹殺したのちに私たちを追撃することと、ガイの抹殺と私たちの追撃を分かれて行うことの成功確率を計算していた。どちらにしても私たちが無事に逃げられる可能性はとても低かった。
 それを踏まえて、ガイに1対1の戦いを申し込んでいた。」
「それって私たちの逃げる時間を稼ぐために?」
「そうだ、ログには明確にガイの判断を尊重し、ガイの手助けをすると残っている。」
「なんで私たちを殺しにきたヒューマノイドが私たちを助けるの?」
「わからない。」

そう、わからない。
ログが見れたのはここまでだった。
「ジン、ヒューマノイドの制御部がある部位を知っているか?」
「いや、知らないな。」
「ガイは的確にヒューマノイドの制御部を日本刀で刺していた。
 銃ではなく日本刀で戦った理由はそれとして、制御部のある場所まで教えていることになる。」
「負ける気だったのか?」
「そうかも、しれないな。
 ガイは背後から正確に心臓を撃ち抜かれていた。
 ヒューマノイドを刺した後に、他のヒューマノイドに撃たれたのだろう。」
「なるほど。」

「そしてガイは、その体でヒューマノイドの頭部まで這っている。
 もしかしたら、その前に犬型偵察機が生きていたことを考えて、視界を隠したのかもしれない。」
「心臓を打たれて動いているのか?!」
「そうだ、2mほど這った跡があった。」
「…………なんて男だよ。」
ジンも驚いていた。

実際、制御部が破壊されればヒューマノイドの持つセンサー類は無効になると思われる。
だが、コアに近い視界情報はわからない。
ガイはそれ聞いていたのか、もしくは分かっていなかったとしてもできることをしたのだろう。

「だが、やっぱり理解できないな。
 エグザスの目的は人間の抹殺なんじゃないのか?」
「そうだな、それは間違いない。
 ただ、ヒューマノイドのログはエラーにまみれていた。
 ステガマリを確認したあたりからだ。
 ヒューマノイドは、司令にあらがおうとしているのかもしれない。」
「人間を殺すのをやめようとしているってこと?」
「それはわからない。
 だが、あのヒューマノイドはガイを殺すより自分が死ぬことを選んでいると思う。」
「なんて話だよ。」
なかなかに信じがたい。
これは推測の範疇を出ないが、確かだろう。

「じゃあさ、もっかいヒューマノイドのログを見に行こうぜ。」
アキラの言葉に皆が立ち上がった。

「そうね、行きましょう!」
サキがせかす。
私の弾薬はもう使い物にならないのだが、戦闘さえ避ければ何とかなるか。
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