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第七話
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第七話
「ってか、マリコって誰」
「ん? ああ、前にも話さなかったっけ? 友達だよ。小学校から一緒でさ、幼なじみってやつ?」
「……へえ」
毬子やバンドのことを説明しても、千羽の目はその日、最後まで怖いままだった。少なくとも春は、千羽のそういう顔を見たことがない。
結局、あれ以来何となく千羽を避けてしまい、とうとう今日まで会うこともなかった。
今日は文化祭2日目。春たちのバンドのステージ発表がある日だ。
毬子たち、メンバーには話していない。どうせ千羽は来ないと思っていたから。
「……やっぱり、たかが文化祭のワンステージのためにプロのカリスマ呼ぶなんて、すげぇ失礼だよな」
ただでさえ、いつも無償で髪の毛のメンテナンスや食事を提供してもらっているのに。甘えるにも限度というものがある。
「おれがちゃんとお礼言わなかったから、あんなに怒っちゃったんだ……」
文化祭が終わったら、千羽に無礼を詫びに行こうと心に決め、春は重い腰をあげた。
「おっはー♪ シンデレラボーイ♡ お迎えに来たわよ─!」
「だ、れ」
玄関のドアをあけると、春は突然大柄な女性にのしかかられた。その豊満な胸に顔が埋まって息苦しく……なることは特になく、目の前の状況が飲み込めないまま尻餅をついてしまう。
「その辺にしとけ、ブライアン」
聞き覚えのありすぎる声。その声に呼ばれ、大柄な女性は春の上からどいた。
「っんもう、クレインちゃんったら、いつになったらアンって呼んでくれるのかしらん」
「ハル、大丈夫か?」
春は千羽の力強い腕に引き起こされて立ち上がった。
「うん……さんきゅ」
どうもきまりが悪くて、目を合わせられない。
「なんで電話もメールも返さないんだよ」
「い、忙しくて」
「飯、ちゃんと食ってるのか?」
「うんそれなりに」
「俺を避ける理由、聞かせてくれるよな?」
「それは……」
さっき覚悟を決めたはずだが、いざ本人を目の前にすると言葉が喉の奥に引っかかって出てこない。
出て来たのは、歯切れの悪い言葉だった。
「プロの、カリスマは、失礼だと、おもて、ごめんなさい」
それを聞いた千羽は、ぷっと吹き出す。
「……っはは。ハル、なんだよそれ」
「なん、で、笑うんだよ……!」
「悪い悪い。お前のことだ。たかが文化祭に俺みたいなプロをタダで呼ぶなんて、本人からの提案があったとはいえなんて失礼なことだったんだーって、悶々としてたんだろ」
千羽には、お見通しだったようだ。
「だっ……だって、あんなに怒って……」
「悪かったよ。でもほら、ちゃんと来ただろ」
「うん……」
いつものように千羽に頭を撫でられた春は、すっかり落ち着きを取り戻していた。なので、この場にもう一人いることを忘れていた。
その人は好機と見るや、くねくねした動きで春と千羽の間に割って入る。
「ぅふふふふふふん♡ すっかり仲直り、って感じかしらぁ♡ いいわねえ、青春ねえ♡」
春は全身に悪寒が走り、ただ立ちすくむことしかできなかったが、千羽が春の気持ちを代弁してくれた。
「その気持ち悪い音どっから出してんだよ」
「千羽さん……この人だれ」
「ああ、言っただろ? 美人メーキャストも連れて行くって。暇そうだったから連れて来た」
「あーら!失礼ねえ!これでも売れっ子なのよ! 初めまして、シンデレラボーイ。アタシのことはアンって呼んでちょうだいね」
「仕事仲間のイギリス人メーキャスト、ブライアンだ。見た目はともかく、腕は確かだから安心しろ」
「アン……? ブラ……?」
見た目はともかく……とは言われたが、見た目のインパクトが強すぎて情報が入ってこない。
ブライアンという女性は、まるでハリウッド女優のようなオーラを身に纏っていた。流暢な日本語が、彼女の雰囲気をよりミステリアスなものに仕上げている。そして何より、千羽より背が高い。その二人の間で春は、宇宙人にさらわれる小動物の気分だった。
「なあ……あんたたちにメイクしてもらう人って、みんな自信喪失しないかな」
「あら?どうして?」
「いや……少なくともおれは、今色々失ったよ……」
ため息をつく春の両肩を、ブライアンはものすごい勢いで揺さぶる。春は、両肩が取れるかと思った。
「大丈夫よ!あなたならこれからいろんなものを手に入れるわ!」
「そういうことじゃねーだろ」
千羽が止めなかったら、春の両肩は本当に取れていたかもしれない。
朝から一日分の疲労が蓄積された春は、全てを飲み込めないまま学校にやって来て、毬子の悲鳴で我に返った。
「ちょちょちょちょちょちょちょちょちょっとハル」
毬子は春を部屋の隅に連れ込む。春はそこで一連の事情を話した。
「……と、いうわけで、今日のおれ達のステージのためにヘアメイクしてくださる、千羽さんとブライアンさんです」
「どうも」
「うふふふん♪ アタシのことは、アンって呼んでね♪」
春は続けて、千羽たちにバンドのメンバーを紹介した。
「この……口をパクパクしてるのが、バンドリーダーで軽音部元部長、ベース兼ボーカルの秋吉毬子。あっちの陰気なのがドラムの飯田暁人。ギターはおれね」
「あば、ばばばば」
「……よろしく」
千羽大ファンの毬子の反応は予想通りだが、いつも無表情でクールな暁人も、千羽たちの登場に驚きを隠せないようだった。
「スリーピースバンドなのね! ステキ♡ それじゃ、ちゃっちゃとはじめちゃうわよ─!」
「ここでやっていいのか?」
「いいよ」
毬子の世話で忙しい春の代わりに、暁人が答えた。
春たちがいるのは、ステージに立つグループの控え室になっている教室ではなかった。多くの生徒が出入りする控え室に、この目立つ二人を連れてはいけない。
「ここ地学準備室なんだけど、ほとんど物置になってて、俺たちも楽器とか置かせてもらってるんだよ。今日はここで朝練するって先生にも言ってあるし、誰も来ないから大丈夫なはず」
「そうか」
暁人と千羽は、なぜか目を合わせなかった。
春は、そういう二人の態度に違和感を覚えた。初対面なはずなのに、妙に慣れているというか……。しかしそれも一瞬で、春はあっという間にブライアンに捕まり、顔に違和感を塗られることになる。
準備室には鏡がないので、今自分がどういう顔をしているのかは全くわからない。わかったのは、生まれて初めてカラコンを入れられ、つけまつげをつけられたということ。
そうしてものの三、四十分で、三人分のヘアメイクが完成した。
「ま、じ、か」
春は、準備室前のトイレで、鏡を見ながら何度も自分の動作を確認した。写っているのは本当に自分なのか、と。
「ハルそれ、俺が初めて髪セットした時もやってたよな」
春の後ろで、千羽が面白そうに笑う。
前に千羽に遊ばれた時のファンキーベイベーな髪型とそれほど変わらないように見えるが、メイクも合わさると全く違う。
それでいて感心したのは、ここまで別人のように仕上がっていても、春らしい部分が損なわれていなかったということ。見た目はともかく、千羽の言う通りブライアンの腕は確かだったようだ。
「……メジャーデビューする時のビジュアル系バンドだ……」
「ハル、あんまり顔触るとメイクが崩れるよ」
春の鏡に映り込む暁人も、ファンキーな見た目の中で陰キャラ感が損なわれていない。
「売れっ子のバンドって、そういう、前髪で目隠したドラマーいるよな」
「じゃあ、早速売れっ子のバンドになりにいこ?」
さっきまでの取り乱しようはどこへやら。そう言って自信たっぷりにイケてるポーズを決める毬子は、見た目も心も本物のロックシンガー顔負けの仕上がりとなっていた。
「あんたたち、演奏の方も期待してるわよ」
ブライアンの声に、三人は同時に振り返って答える。
『当然』
「ってか、マリコって誰」
「ん? ああ、前にも話さなかったっけ? 友達だよ。小学校から一緒でさ、幼なじみってやつ?」
「……へえ」
毬子やバンドのことを説明しても、千羽の目はその日、最後まで怖いままだった。少なくとも春は、千羽のそういう顔を見たことがない。
結局、あれ以来何となく千羽を避けてしまい、とうとう今日まで会うこともなかった。
今日は文化祭2日目。春たちのバンドのステージ発表がある日だ。
毬子たち、メンバーには話していない。どうせ千羽は来ないと思っていたから。
「……やっぱり、たかが文化祭のワンステージのためにプロのカリスマ呼ぶなんて、すげぇ失礼だよな」
ただでさえ、いつも無償で髪の毛のメンテナンスや食事を提供してもらっているのに。甘えるにも限度というものがある。
「おれがちゃんとお礼言わなかったから、あんなに怒っちゃったんだ……」
文化祭が終わったら、千羽に無礼を詫びに行こうと心に決め、春は重い腰をあげた。
「おっはー♪ シンデレラボーイ♡ お迎えに来たわよ─!」
「だ、れ」
玄関のドアをあけると、春は突然大柄な女性にのしかかられた。その豊満な胸に顔が埋まって息苦しく……なることは特になく、目の前の状況が飲み込めないまま尻餅をついてしまう。
「その辺にしとけ、ブライアン」
聞き覚えのありすぎる声。その声に呼ばれ、大柄な女性は春の上からどいた。
「っんもう、クレインちゃんったら、いつになったらアンって呼んでくれるのかしらん」
「ハル、大丈夫か?」
春は千羽の力強い腕に引き起こされて立ち上がった。
「うん……さんきゅ」
どうもきまりが悪くて、目を合わせられない。
「なんで電話もメールも返さないんだよ」
「い、忙しくて」
「飯、ちゃんと食ってるのか?」
「うんそれなりに」
「俺を避ける理由、聞かせてくれるよな?」
「それは……」
さっき覚悟を決めたはずだが、いざ本人を目の前にすると言葉が喉の奥に引っかかって出てこない。
出て来たのは、歯切れの悪い言葉だった。
「プロの、カリスマは、失礼だと、おもて、ごめんなさい」
それを聞いた千羽は、ぷっと吹き出す。
「……っはは。ハル、なんだよそれ」
「なん、で、笑うんだよ……!」
「悪い悪い。お前のことだ。たかが文化祭に俺みたいなプロをタダで呼ぶなんて、本人からの提案があったとはいえなんて失礼なことだったんだーって、悶々としてたんだろ」
千羽には、お見通しだったようだ。
「だっ……だって、あんなに怒って……」
「悪かったよ。でもほら、ちゃんと来ただろ」
「うん……」
いつものように千羽に頭を撫でられた春は、すっかり落ち着きを取り戻していた。なので、この場にもう一人いることを忘れていた。
その人は好機と見るや、くねくねした動きで春と千羽の間に割って入る。
「ぅふふふふふふん♡ すっかり仲直り、って感じかしらぁ♡ いいわねえ、青春ねえ♡」
春は全身に悪寒が走り、ただ立ちすくむことしかできなかったが、千羽が春の気持ちを代弁してくれた。
「その気持ち悪い音どっから出してんだよ」
「千羽さん……この人だれ」
「ああ、言っただろ? 美人メーキャストも連れて行くって。暇そうだったから連れて来た」
「あーら!失礼ねえ!これでも売れっ子なのよ! 初めまして、シンデレラボーイ。アタシのことはアンって呼んでちょうだいね」
「仕事仲間のイギリス人メーキャスト、ブライアンだ。見た目はともかく、腕は確かだから安心しろ」
「アン……? ブラ……?」
見た目はともかく……とは言われたが、見た目のインパクトが強すぎて情報が入ってこない。
ブライアンという女性は、まるでハリウッド女優のようなオーラを身に纏っていた。流暢な日本語が、彼女の雰囲気をよりミステリアスなものに仕上げている。そして何より、千羽より背が高い。その二人の間で春は、宇宙人にさらわれる小動物の気分だった。
「なあ……あんたたちにメイクしてもらう人って、みんな自信喪失しないかな」
「あら?どうして?」
「いや……少なくともおれは、今色々失ったよ……」
ため息をつく春の両肩を、ブライアンはものすごい勢いで揺さぶる。春は、両肩が取れるかと思った。
「大丈夫よ!あなたならこれからいろんなものを手に入れるわ!」
「そういうことじゃねーだろ」
千羽が止めなかったら、春の両肩は本当に取れていたかもしれない。
朝から一日分の疲労が蓄積された春は、全てを飲み込めないまま学校にやって来て、毬子の悲鳴で我に返った。
「ちょちょちょちょちょちょちょちょちょっとハル」
毬子は春を部屋の隅に連れ込む。春はそこで一連の事情を話した。
「……と、いうわけで、今日のおれ達のステージのためにヘアメイクしてくださる、千羽さんとブライアンさんです」
「どうも」
「うふふふん♪ アタシのことは、アンって呼んでね♪」
春は続けて、千羽たちにバンドのメンバーを紹介した。
「この……口をパクパクしてるのが、バンドリーダーで軽音部元部長、ベース兼ボーカルの秋吉毬子。あっちの陰気なのがドラムの飯田暁人。ギターはおれね」
「あば、ばばばば」
「……よろしく」
千羽大ファンの毬子の反応は予想通りだが、いつも無表情でクールな暁人も、千羽たちの登場に驚きを隠せないようだった。
「スリーピースバンドなのね! ステキ♡ それじゃ、ちゃっちゃとはじめちゃうわよ─!」
「ここでやっていいのか?」
「いいよ」
毬子の世話で忙しい春の代わりに、暁人が答えた。
春たちがいるのは、ステージに立つグループの控え室になっている教室ではなかった。多くの生徒が出入りする控え室に、この目立つ二人を連れてはいけない。
「ここ地学準備室なんだけど、ほとんど物置になってて、俺たちも楽器とか置かせてもらってるんだよ。今日はここで朝練するって先生にも言ってあるし、誰も来ないから大丈夫なはず」
「そうか」
暁人と千羽は、なぜか目を合わせなかった。
春は、そういう二人の態度に違和感を覚えた。初対面なはずなのに、妙に慣れているというか……。しかしそれも一瞬で、春はあっという間にブライアンに捕まり、顔に違和感を塗られることになる。
準備室には鏡がないので、今自分がどういう顔をしているのかは全くわからない。わかったのは、生まれて初めてカラコンを入れられ、つけまつげをつけられたということ。
そうしてものの三、四十分で、三人分のヘアメイクが完成した。
「ま、じ、か」
春は、準備室前のトイレで、鏡を見ながら何度も自分の動作を確認した。写っているのは本当に自分なのか、と。
「ハルそれ、俺が初めて髪セットした時もやってたよな」
春の後ろで、千羽が面白そうに笑う。
前に千羽に遊ばれた時のファンキーベイベーな髪型とそれほど変わらないように見えるが、メイクも合わさると全く違う。
それでいて感心したのは、ここまで別人のように仕上がっていても、春らしい部分が損なわれていなかったということ。見た目はともかく、千羽の言う通りブライアンの腕は確かだったようだ。
「……メジャーデビューする時のビジュアル系バンドだ……」
「ハル、あんまり顔触るとメイクが崩れるよ」
春の鏡に映り込む暁人も、ファンキーな見た目の中で陰キャラ感が損なわれていない。
「売れっ子のバンドって、そういう、前髪で目隠したドラマーいるよな」
「じゃあ、早速売れっ子のバンドになりにいこ?」
さっきまでの取り乱しようはどこへやら。そう言って自信たっぷりにイケてるポーズを決める毬子は、見た目も心も本物のロックシンガー顔負けの仕上がりとなっていた。
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