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11.どちらでしょう?

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 シアエスタ様との面会を終えた日の夕方、リデイザ様から面会の申し込みがありました。次の日の4時に申し込まれたので、直ぐにOKを出しました。必要ないかもしれないと思いながら、一応メーランド様にも連絡を入れておきます。

「すっかり忘れてた…」

 実は、シアエスタ様との面会で、リデイザ様がメデラウス様に確認すると言っていたのを忘れていました。これでやっぱり許せないという事であれば、婚約破棄は出来ません。でも、メーランド様が何もしなくても大丈夫だと言っていたので、信じましょう。

「お腹空いた!」

「お嬢様。もうすぐ夜ご飯の時間です」

「ちょうどいい!早速食べに行きましょ!」




「ルダ、面会はどうだった?」

 全ての方と面会が終わった日の夜ご飯の時、それまで面会について尋ねてこなかったお父様が私に尋ねてきました。

「無事に終わったよ!バレンタ様、メーランド様、シアエスタ様は手伝ってくださるって!でも、シアエスタ様には条件があるって言われたわ」

「条件かい?」

「うん。学年集会で婚約破棄する時、自分たちも参加させて欲しいって」

「なるほど。それならいざという時助けになってくれるだろうし、ルダも心強いんじゃないか?」

「うん!だからすぐ了承したわ」

「リデイザ様は?」

「…その事なんだけど…」

「何か問題があったのかい?」

「嫌ですって言われたの…どうしてもって言うならメデラウス様に自分の事をどう思っているのか確認させて欲しいって」

「そうか…」

 そう言いながらお父様はすっとヴェーラに目配せします。ヴェーラはお父様の意を汲んだように頷きました。私には分かりませんが。

「でも、メーランド様が何もしなくても大丈夫だって言ってくださったから、今はそれを信じて待とうかと思っているの」

「そうだね。メデラウス君に近い人が言うのだから、信じても良いのだろう」

「うん。それで、明日の4時に面会を申し込まれたから、そこで結果がわかると思う」

「じゃあ、明日が正念場だ。頑張れ!」

 またまた家族から激励の言葉をもらって、私は自分の部屋に戻りました。

 寝るためにベッドに入り、ウトウトしながら、もしリデイザ様が意見を変えず、許さないと言ったら…という最悪の想像をしそうになって、慌てて目をぎゅっと瞑ったら、そのまま眠りに落ちていきました。

 次の日、メーランド様と合流し、緊張して面会室の扉を開けると、強ばった表情のリデイザ様が待っていました。

 この表情はどちらなんでしょうか…?
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