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12.問題は山積みです
しおりを挟む「こんにちは。久しぶりですね」
「ええ」
少しの間、気まずい雰囲気になり、沈黙が流れます。
「メデラウス様はどう仰られましたか?」
最初に口を開いたのはメーランド様でした。おそらく、気まずい雰囲気を察してくれたのでしょう。
「私は婚約者がいる事をなぜ教えくれなかったのか、それを聞いてみました。そうしたら…」
「…そうしたら?」
私は唾をごくりと飲み込みました。
「婚約者なんていない、と白を切り通そうとしまして…」
苦々しい表情でそう言って、はぁ、と大きなため息をつかれました。
「そこで一気に気持ちが冷めましたわ…」
ここでもう一度、ため息をつかれます。
「なんであの方を好きだったのか分かりませんわ」
「分かります。私も他の方とお付き合いされていることを知った時、一気に冷めましたもの」
どうやら当事者にしか分からない苦労もあるようですね。一応私も当事者なんですが。
「そういう事ですので、私も婚約破棄をお手伝い致します」
「あ、はい!ありがとうございます!!」
良かったです。これで皆様から了承を得ただけでなく、手伝ってもらえる事にもなりました。
「では、2日後の会議に参加してくださいますか?」
「ええ。もちろんです。全力でやらせていただきます」
目に見えてやる気が入ってますわ…。
「では、今日はここまでということで」
「はい。ありがとうございました」
「2日後に会いましょう」
「ええ」
3人で挨拶をして、お二方は帰られました。
自分の部屋に戻り、2日後の会議に向けて考え事をしていました。
「場所は学年集会に決めたし…日取りも1ヶ月後に決めたし」
そこまで考えて、私は気づきました。婚約破棄をする場所を学年集会と決めはしたものの、具体的にどんな場所か知りません。日取りを決めはしたものの、具体的にどのタイミングで始めるのか決めていません。
「まだまだ、やる事は山積みね…」
とにかく頭を休めたかったので、夜ご飯を食べてさっさと寝る事にしました。
「そうだ、明日お姉様に相談してみよう…」
そこで意識がなくなりました。
次の日、お姉様に相談したら、いろいろと説明してくれました。
「カミーラお姉様!今いい?」
「あら、ルダじゃない。大丈夫よ。どうしたの?」
「婚約破棄の事なんだけど。皆様OKしてくれたんだけど、場所とか日取りとか、適当なことしか決めてなくて、どうしようか悩んでるの。学年集会って、ホールでするじゃない?」
「ええ」
「建物の構造とか全然知らないから、皆様に注目してもらう為にはどんな所がいいのか知りたいの」
すると、お姉様がこんな提案をしました。
「じゃあ、また今度下見してみる?」
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