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19.怪しいお金
しおりを挟む「はじめに、私たちはデーロウ伯爵家について調べてみました。すると、伯爵家ではありえないようなお金の使い方をしている事が分かりました」
「ありえない…ですか?」
「はい。今年に入って屋敷の修理、馬車や服の新調など、公爵家でもできないくらい散財しています。その上、アクセサリーなども沢山購入していますね」
「確かに…普通の伯爵家ではありえませんね」
しかし、そのお金はどこから来るのでしょうか?
「そのお金の出所は分かりますか?」
「おそらく隣国でしょうね。ずっと我が国を敵視していますから、この国を内部から崩したいのでしょう。そこで、この国では禁忌とされている魅了魔法を使ってもらう代わりに、多額のお金を渡しているのではないでしょうか」
「なるほど…証拠の映像はありませんか?」
「まだありません。しかし、家の暗部を飛ばしていますので、取引があり次第、すぐに手に入れられると思います」
「分かりました。ではお願いします」
「はい」
「後は…メデラウス様のアクセサリーの効果を確かめたいですが、それは難しそうですね」
「それはもしできたらするとして、徹底的に伯爵家が他に法に触れるような事をしていないか調べてみましょう」
「そうですね」
「では、また1週間後に会いましょう」
ここで今回の会議は終わりました。次回までに、私はお姉様と下見をして、立ち位置を決めておかなくてはなりません。それにしても、皆様完璧に調べておられて、びっくりしました。私ももっと頑張らなくては!
ついに下見当日です。
「カミーラお姉様、準備出来た?」
「今行くわ。ルダ、楽しそうね」
「うん!だってこの街で1番大きいのでしょう?すごくワクワクするわ!」
「でも、今はそんなに面白いものはないわよ?」
「それでも、楽しみなの!」
「はいはい、行きましょうか」
この下見を終えて立ち位置決めたら、私の仕事は終わりです。 精一杯頑張ろうと心に誓って、馬車に乗り込みました。
「わあ、本当に大きい!」
「街一番だもの。どう?びっくりした?」
「うん!とっても!すごーい!!」
「それで、下見するのでしょう?」
「あ、そうだった!」
早速お姉様に尋ねます。
「食べ物とかって、どこに置かれるの?」
「こことここ、それにここも…」
私はお姉様の話を真剣に聞きながら、予定を立てていきました。1時間後、下見が終わりました。
「どうかしら?うまくいきそう?」
「うん!完璧だよ。ありがとう!!」
これで明日の会議もバッチリです。私はルンルンで家に帰りました。
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