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20.いよいよです

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 「では、本日も頑張りましょう」

 3度目の会議が始まりました。来週の今日が学年集会なので、今回が最後の会議になります。

「まず、場所についてですが…」

 ここで、私は下見した日の翌日に書いた、場所が細かく書いてある紙を広げました。そして、お姉様と打ち合わせた通りに説明します。一通り説明を終えると、皆様が頷いてくれたので、それに満足して話を進めます。

「では、私から言わせていただきますね」

 メーランド様が話し始めました。

「隣国と取引している様子を映像石に収めることが出来ました。こちらです」

 そう言って映像石を取り出し、起動させます。屋敷の応接室のような場所が映し出されました。真っ先に目に飛び込んできたのは真っ黒のローブを着た1人の男です。その奥には、メデラウス様とその父親でデーロウ家の当主でもあるバリウス・デーロウ様の姿もありました。

「お金と魔法石です。頼みますね」

「受け取った。今後ともよろしく頼む」

 あたかもデーロウ家のほうが立場が上であるかのように話しています。同じ事を思ったのか、バレンタ様がぽつりと呟きます。

「明らかに隣国の方のほうが有利でしょうに」

「私も思いました。隣国はすぐに手を切れるし、実際に魔法石を使用していて、見つかった時に困るのはデーロウ家ですよね。何故自分たちが立場が上だと思ったのでしょうか」

「自分たちが協力してあげている、という感覚なのでは?見つかった時の事など考えていないとか」

 「そうだとしたら、親子そろっておめでたい頭をしておられますね」

 そうですね…と皆様ため息をつかれます。

「でも、隣国からしたらこれ以上ないほど都合のいい相手なのでは?下手に出ておけば取引を止められる事もないですし」

「つまり、いいカモという訳ですね」

 再度、皆様がため息をつかれます。

「とにかく、映像は手に入ったので良しとしましょう」

「そうですね。浮気の証拠の方はどうなっていますか?」

「たくさん映像が撮れていますよ。でも、ルダノーナ様にはまだ内緒です」

「ええ!?何でですか!見せてくれたっていいじゃないですか」

「会場でのお楽しみですよ。どんな反応をしてくれるのか楽しみですわ」

 そう言って皆様ニコニコされています。私はぷくっと頬を膨らませます。

「とりあえず、当日も頑張りましょう!」

 気を取り直してそう言うと、皆様頷いてくれました。

「ええ。メデラウス様をあっと言わせてやりましょうね」

「トラブルがあれば私たちが対処します。だからガチガチに緊張しなくても大丈夫ですよ」

「ありがとうございます!」

 最終的にいい雰囲気で会議を終えることができました。
 さあ、気合いを入れて臨みますか!!
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