10 / 10
第10話
しおりを挟むウィリアムがソフィー達を追い出してくれたおかげで、結婚式は幸せな気持ちのまま終える事が出来た。
「ウィリアム、ありがとう」
「ああ、妹の事かい?」
「ううん。全部。出会った時からずっと、私を幸せにしてくれてありがとう」
ウィリアムは、この笑顔を一生守ると誓った。その日の夜、ウィリアムは暗部にメルライン家を調査するように言った。
「毒を盛ったとも言っていたから、シャーロットの体調が悪くなったら大変だ。気になる事も全て調べてこい」
「はい」
二日後、暗部が調査の結果を報告した。毒の種類と、解毒剤として有効な薬を言った後は、家についてだった。
「妹が家を継ぎましたが、婿が自己中心的な性格の上、妹も同じような性格をしているので、喧嘩が絶えず、上手くいっていない様です。親が引退した後、どちらも仕事をしない為、家が没落するのも時間の問題です」
「そうか。良くやった」
当然の結果だ、とウィリアムは考える。親は甘やかすだけで、何もしてこなかった様だし、ソフィー自身も勉強しなかった様だから夫が優秀でなければ没落する事は目に見えていた。夫も似たような性格ならば、最初から結果は分かっている。そこまで考えて、ウィリアムは鼻で笑う。
「シャーロットを苦しめた分、せいぜい苦しめ」
ウィリアムは、自分のこの性格をシャーロットに悟らせないようにしないと、と思う。シャーロットだったらこんな自分も愛してくれるかもしれないが、今はまだその時ではない。
「ちょうど昼時だ。シャーロットを誘って外食しよう」
そう言ってウィリアムは立ち上がる。
「ウィリアム!ちょっといいかしら?」
シャーロットが部屋に入ってきた。
「どうしたの?シャーロット」
「外食しましょう!」
ウィリアムはその言葉を聞いて思わず笑う。
「どうしたの?」
「ちょうど僕も、シャーロットを誘いに行こうと思ってた所だよ」
「まあ!気が合うわね、私たち。何を食べようかしら?」
「シャーロットが好きな物にしよう」
それから、シャーロットは社交界に出て上手く人付き合いをし、ウィリアムは仕事をして、二人で公爵家を盛り立てた。
こうしてシャーロットは、ウィリアムと幸せに暮らした。自分を救ってくれた、ウィリアムに感謝しながら。
【完】
10
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(4件)
あなたにおすすめの小説
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
追放された悪役令嬢、規格外魔力でもふもふ聖獣を手懐け隣国の王子に溺愛される
黒崎隼人
ファンタジー
「ようやく、この息苦しい生活から解放される!」
無実の罪で婚約破棄され、国外追放を言い渡された公爵令嬢エレオノーラ。しかし彼女は、悲しむどころか心の中で歓喜の声をあげていた。完璧な淑女の仮面の下に隠していたのは、国一番と謳われた祖母譲りの規格外な魔力。追放先の「魔の森」で力を解放した彼女の周りには、伝説の聖獣グリフォンをはじめ、可愛いもふもふ達が次々と集まってきて……!?
自由気ままなスローライフを満喫する元悪役令嬢と、彼女のありのままの姿に惹かれた「氷の王子」。二人の出会いが、やがて二つの国の運命を大きく動かすことになる。
窮屈な世界から解き放たれた少女が、本当の自分と最高の幸せを見つける、溺愛と逆転の異世界ファンタジー、ここに開幕!
「お前を愛することはない」と言われたお飾りの妻ですが、何か?
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することはない!」「そんな事を言うために女性の寝室に押し入ったのですか? もう寝るつもりで化粧を落として髪をほどいて寝着に着替えてるのに! 最っ低!」
仕事大好き女が「お飾りの妻最高!」と恋愛感情無しで結婚したらこうなるよね、というお話。
幼馴染に夢中の夫を捨てた貴婦人は、王太子に熱愛される
Narian
恋愛
アイリスの夫ロイは、新婚の頃から金髪の愛らしい幼馴染・フローラに夢中で、妻には見向きもしなかった。
夫からは蔑ろにされ、夫の両親からは罵られ、フローラからは見下される日々。そしてアイリスは、ついに決意する。
「それほど幼馴染が大切なら、どうぞご自由に。私は出て行って差し上げます」
これは、虐げられた主人公が、過去を断ち切り幸せを掴む物語。
※19話完結。
毎日夜9時ごろに投稿予定です。朝に投稿することも。お気に入り登録していただけたら嬉しいです♪
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、
冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまう
リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、
悪役令嬢として断罪された少女が、
「誰かの物語の脇役」ではなく、
自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、
彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」
公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。
忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。
「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」
冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。
彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。
一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。
これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。
【完結】婚約破棄されましたが国を追放されたのは私ではなく糾弾してきた王子の方でした
愛早さくら
恋愛
「お前との婚約は破棄する!」
卒業式の日。そう、大勢の前でネフィを糾弾してきたのは幼い頃からの婚約者である、ここ、カナドゥサ国のレシア第一王子でした。
ネフィはにんまりと笑みを浮かべます。
なぜなら、周り中全てが自分の味方であることを知っていたからです。
だからネフィは答えました。
「構いませんわ。ですが私と婚約を破棄して、国を追われるのは貴方の方でしてよ?」
そう告げるネフィの隣には……
・定番中の定番みたいな話を私も書いてみたくなって!
・でもあんまりざまぁはないです。多分。
・地味に某お話と同じ世界観。
「不吉な黒」と捨てられた令嬢、漆黒の竜を「痛いの飛んでいけー!」で完治させてしまう
ムラサメ
恋愛
漆黒の髪と瞳。ただそれだけの理由で「不吉なゴミ」と虐げられてきた公爵令嬢ミア。
死の森に捨てられた彼女が出会ったのは、呪いに侵され、最期を待つ最強の黒竜と、その相棒である隣国の竜騎士ゼノだった。
しかし、ミアが無邪気に放った「おまじない」は、伝説の浄化魔法となって世界を塗り替える。
向こう見ずな天才騎士に拾われたミアは、隣国で「女神」として崇められ、徹底的に甘やかされることに。
一方、浄化の源を失った王国は、みるみるうちに泥沼へと沈んでいき……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
親父、紛う事無く屑。
石高様、感想ありがとうございます。
私も非常にそう思います。
自分で子供作っておいて何を言ってるのかって話ですよね。屑です。
最後に元妹と元父親が来る場面は心臓に悪いです。
yamaguchigs様、感想ありがとうございます。
ドキドキして貰えてたら嬉しいです。*ˊᵕˋ*
これからも楽しんで読んでもらえるように頑張ります!💪
一気読みしました。さらっとふわっと読みたい気分だったので丁度良かったです。ありがとうございました😊
にゃあん様、感想ありがとうございます。
良かったです!これからもさらっと読めるような文章を書けるように頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧