白い結婚をしたら相手が毎晩愛を囁いてくるけど、魔法契約の破棄は御遠慮いたします。

たまとら

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結婚への道  レイト

4 青天からの大雨

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「せっかく王都に来たんだからお見合いしてみないか?」

すんごくサラッとクレスト兄様がそう言って、レイトはへあっ?と固まった。
ソレをすかさず拾ったのは母様だ。

「あら素敵♡ピッタリな服を探しますわよっ」

母様は新分野の開拓に目を輝かせた。
そんな母様にNOといえる強者はいると思うか?
というわけでレイトは着せ替え人形リターンで、"貞淑で賢そうな"モスグリーンの服を手に入れた。
貞淑ってナニ⁉︎と噛み付いたら、相手は男だという。

レイトは結婚願望が0寄りの-だ。
でも万が一結婚するのなら自分を舵取りしてくれるしっかりモノの姉さん女房だと思ってたのに、いつのまにか自分が嫁の括りになっていた。

結婚は異性婚と同性婚がある。
子供が必要なら異世婚だが必要ない次男以下や賢い養子との契約ができてたら同性婚になる。

気まずげに目を逸らす父様を見て、はめられたのを悟った。
此の為に王都に連れて来られたんだ…
レイトは衝撃でゲロりそうだった。
リアルドナドナだよぉ。こんな形で厄介払いするなんて悲しすぎる。
相手の釣書を見て母様はきゃあ♡と声が上擦った。オッケーなのかよっ‼︎

そんなわけで早朝からみがかれて、頬に町並みが映ってるんじゃねくらいにツヤツヤのピカピカにされたレイトは高級サロンの貸し切られた庭の四阿に居た。
お茶をサーブされた後、給仕も護衛も無しで兄様が防音結界を作動させた。


………ねぇ。お見合いって相手とガチ対してもじもじして、
「じゃ後はお二人で」とか言われて。
薔薇なんかが満開な庭をほっつき歩きながら
「ご趣味は?」とかって会話するモンじゃなかったっけ?

レイトは心の中で?を育てていた。

テーブルの向こうに座る男はセルジオとなのった。
切れ長の目をしたインテリメガネだ。彼は侍従だと名乗った。
「ヴォルフ様はお忙しいので代わりに参りました。」
と礼をされたけど。
いや、代理人の見合いとはなんぞや。
忙しいなら話しも消せやと思った。
しかもすぐにクレスト兄様と額を突き合わせて話し始めた。

1Mはある羊皮紙を片側に巻上げながら、時々指差すインテリメガネ。
それに頷きながら細かい説明を求めるのはクレスト兄様。
とりあえず大人しくお茶を飲むレイト。

二人の熱のこもった会話は呪文のコンボとなって辺りに漂い、見合いとはなんぞやとレイトを哲学者に変えていた。


だいたいインテリメガネは、まずレイトをみて鶸萌黄色を滲ませた。
……嗤いやがったぜ。
そりゃレイトは母様のような美人でも兄様
のように賢くもないけどね。
でも納戸色の青暗さにくれないが混ざった色が湧く。
コレは「はははん、地位か?金か?身体目当てか?」って事だと思う。

なんだこいつ。ムカつく。
知らない奴(ソレも代理)にばかにされるいわれはないぞっ。
今まで他人事だと思ってたレイトは、やんのかの気分で耳を傾けた。

いや甲とか乙ってなんの呪文だよっ。
インテリメガネの呪文がモロにぶち当たってきた。


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