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1 よこしまなヨコジマ
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双子のタテジマはあまりおつむがよろしくないの。
お茶会でハブられて笑われてもわかってないの。
そんな事、このワタシが許すと思ったら大間違いよ。
『あのキラッキラなケーキの乗ってるテーブルのクロスを、ぱあって引いたら魔法みたいよねぇ。皆んな喜ぶわぁ』
って言ったらもう大惨事。
ワタシ達を見て、クスクスする女の子達。
『可哀想だわ。あのびらびらゴテゴテのドレスで動けないみたい。ビリビリしたげたらわあわあって走り回れるかしらぁ』
って言ったらもう阿鼻叫喚。
うん。
タテジマは素直で真面目なピュアボーイだものね。
おかげでもうこの辺りではワタシ達を招待する家は無くなったわ。
ザマミロ。
意地悪い目でクスクスするし。
大人は見てみぬふりするし。
そんなお茶会にワタシ達が行きたがってるってマジ思ってた?
脳みそ沸いてんじゃなぁい?
ママボーダーはあらあらあらと苦情のお手紙を読んだけど、どうせ明日には忘れちゃうわ。
馬鹿で下品な女の子達とワタシが仲良くするわけ無いじゃん。
馬鹿で幼稚な男の子たちにタテジマをいぢめさせるわけ無いじゃん。
次の朝、ママボーダーはいつもの様ににこにこして
可愛い天使ちゃん達ってキスして(げえぇ)出かけたわ。
ママボーダーは忙しい。
ジゼンジギョウとかホウシカツドウとかノブレスオブリージュとかって、毎日毎日出かけてく。
おかげでタテジマの服がもう5センチもつるつるてんなのも、アタシがドレスを引き摺ってるのも気づかない。
算数の時間にタテジマと庭で鬼ごっこした。
勿論、奇声をあげて追いかけてくるガヴァネスが鬼ね。
ガヴァネスったらヒィヒィ追いかけて、足がもつれて川にどっぼーん。
庭の川はとっても浅い。
膝くらいしか無い。
水の中に尻餅ついたガヴァネスはすっごく傑作‼︎
いっつも空に向かってとんがってたお団子ヘアがぺショリと垂れ下がって、スカートに溜まった水の中でぴしょんと魚が跳ねた。
あんまりおかしくてタテジマと一緒に転げ回って笑った。
ついでに川に飛び込んで、機関車のように走り回った。
そしたらガヴァネスの顔はベリーみたいに真っ赤っかで、頭から湯気がプシューって出たの。
口を酸っぱい物食べたみたいにひくひく震わせて
「こっ、こっ、このっ‼︎
この野蛮児めっ!」 って叫んだ。
こっこっこっなんてニワトリみたいじゃなぁい。
タテジマとニワトリごっこで笑い転げた。
ぶるぶる震えると、ざあって川から仁王立ちする。
肩を揺すって睨んでから、ぐぢゅっぐぼって靴から水をとばしながら屋敷に駆け込むと執事に怒鳴った。
「もう耐えられませんわっ。
辞めさせていただきます‼︎」
タテジマとハイタッチする。
これで8人目。
鞭を持って上から命令するガヴァネスなんていらない。
ピシリとされて右向いて。
ピシリとされてお辞儀する。
ワタシ達はサーカスの熊じゃないんだから。
まぁまぁまぁと帰って来たママボーダーが微笑んだ。
「途中で投げ出すなんてなんて酷い人なのかしら。大丈夫よ。
天使ちゃん達にピッタリのガヴァネスが来てくれるわよぉ。」
もういらねぇよ。
ヨコジマは心の中で返事した。
お茶会でハブられて笑われてもわかってないの。
そんな事、このワタシが許すと思ったら大間違いよ。
『あのキラッキラなケーキの乗ってるテーブルのクロスを、ぱあって引いたら魔法みたいよねぇ。皆んな喜ぶわぁ』
って言ったらもう大惨事。
ワタシ達を見て、クスクスする女の子達。
『可哀想だわ。あのびらびらゴテゴテのドレスで動けないみたい。ビリビリしたげたらわあわあって走り回れるかしらぁ』
って言ったらもう阿鼻叫喚。
うん。
タテジマは素直で真面目なピュアボーイだものね。
おかげでもうこの辺りではワタシ達を招待する家は無くなったわ。
ザマミロ。
意地悪い目でクスクスするし。
大人は見てみぬふりするし。
そんなお茶会にワタシ達が行きたがってるってマジ思ってた?
脳みそ沸いてんじゃなぁい?
ママボーダーはあらあらあらと苦情のお手紙を読んだけど、どうせ明日には忘れちゃうわ。
馬鹿で下品な女の子達とワタシが仲良くするわけ無いじゃん。
馬鹿で幼稚な男の子たちにタテジマをいぢめさせるわけ無いじゃん。
次の朝、ママボーダーはいつもの様ににこにこして
可愛い天使ちゃん達ってキスして(げえぇ)出かけたわ。
ママボーダーは忙しい。
ジゼンジギョウとかホウシカツドウとかノブレスオブリージュとかって、毎日毎日出かけてく。
おかげでタテジマの服がもう5センチもつるつるてんなのも、アタシがドレスを引き摺ってるのも気づかない。
算数の時間にタテジマと庭で鬼ごっこした。
勿論、奇声をあげて追いかけてくるガヴァネスが鬼ね。
ガヴァネスったらヒィヒィ追いかけて、足がもつれて川にどっぼーん。
庭の川はとっても浅い。
膝くらいしか無い。
水の中に尻餅ついたガヴァネスはすっごく傑作‼︎
いっつも空に向かってとんがってたお団子ヘアがぺショリと垂れ下がって、スカートに溜まった水の中でぴしょんと魚が跳ねた。
あんまりおかしくてタテジマと一緒に転げ回って笑った。
ついでに川に飛び込んで、機関車のように走り回った。
そしたらガヴァネスの顔はベリーみたいに真っ赤っかで、頭から湯気がプシューって出たの。
口を酸っぱい物食べたみたいにひくひく震わせて
「こっ、こっ、このっ‼︎
この野蛮児めっ!」 って叫んだ。
こっこっこっなんてニワトリみたいじゃなぁい。
タテジマとニワトリごっこで笑い転げた。
ぶるぶる震えると、ざあって川から仁王立ちする。
肩を揺すって睨んでから、ぐぢゅっぐぼって靴から水をとばしながら屋敷に駆け込むと執事に怒鳴った。
「もう耐えられませんわっ。
辞めさせていただきます‼︎」
タテジマとハイタッチする。
これで8人目。
鞭を持って上から命令するガヴァネスなんていらない。
ピシリとされて右向いて。
ピシリとされてお辞儀する。
ワタシ達はサーカスの熊じゃないんだから。
まぁまぁまぁと帰って来たママボーダーが微笑んだ。
「途中で投げ出すなんてなんて酷い人なのかしら。大丈夫よ。
天使ちゃん達にピッタリのガヴァネスが来てくれるわよぉ。」
もういらねぇよ。
ヨコジマは心の中で返事した。
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