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それぞれの話
34 マデウス
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国境近くの村まで護衛をした。
これはほぼ毎年、この季節に請け負う。
この時期にしか収穫出来ない物を買い集める商人の護衛だ。
こうして民の中に入り込んで、国の中を行き来する。
上からは分からないいろんな事がわかる。
統治のほつれや不備を考える事にもなる。
俺は影達と、冒険者という仕事で過ごしていた。
今回は護衛というより同行だ。
旅の途中で各都市の馴染みと会って話す。
夜を徹して話して、抱き合って、別れた。
俺は今、過去の清算の為に動いている。
もちろんルカを手に入れるために。
そう、これまでに無いほどにマジだ。
王都でもきっちり清算した。
まっさらになって、ルカに求婚するつもりだ。
あとは地方の幾人か…
覚えの無いのは、まぁ、いいか。
と思いながらギルドに入っていくと、久しぶりのギルマスがほっとした様に手招きした。
「ちょうど良かった!昨日から待ってたんだ!この時期に来ると思ってたんだぜ‼︎」
訳の分からない事をいわれ、部屋で待たされる。
やがてバタバタ慌てた靴音と共に青年が入って来た。
金髪でアクアマリンの目の青年。
……どこかで見た事のある容姿の青年。
俺に似た二十歳過ぎの青年が来た。
青年は俺に頭を下げると封をした手紙を渡してきた。
それは俺が成人前にペアを組んで冒険者登録していた男の手紙で。
『ペア解消の時に、こっそりあんたの子仕込んじゃったの☆ごめんね~』
という足元総崩れの手紙だった。
なんでも彼が死んで、手紙を託されたらしい。
しかも目の前の青年には妻も子も居て…
俺、いきなりおじいちゃん!
いや、学園出なきゃ跡取りにはなれないし庶子か!庶子になるわけかっ‼︎
パニくる俺に青年は清々しく笑う。
「母の為に手紙を渡したかっただけですから。内緒で勝手に産んじゃったの。っと母も言ってましたから。」
父親は強くてイケメンだった。
って笑ってました。
そう言う青年の家族にはありがたいことに俺の場所は無かった。
双方成る程と落ち着いて。
ギルマスと影に家族を見守るように指示して。
なんとなくモヤっとしながらその地を後にした。
王都への帰り道にも動揺は治らない。
途中の山間部で、見覚えのある男に呼び止められた。
その男は金髪でアクアマリンの目の四歳くらいの子供の手を引いていて。
「ごめんなさい。
欲しくって、浄化しないで産んじゃったの。
でも集落が潰れそうで、このままだと揃って奴隷落ちだから。この子だけでも助けたいのよ…」
魔力のパターンは俺と同じ。
魔力のパターンは個人で違う。
そして身に覚えありです。
~~はい、俺の子供です。
「身請けするっ‼︎」
と、叫んだ時には、動揺から時間が経っていて母親の姿は消えていた。
役に立たない影は、泣く子にあわあわしていたらしい。
正直、どれだけ溶け込んでいても。
マデウスはお坊ちゃんだった。
閉鎖的な過疎地では、近親婚を防ぐために新しい遺伝子を結構えげつなく取り込む事にまるっきり考えていなかった。
お気楽にモテモテと思ってても裏があったりする。
そしてお気楽なツケが、なぜか一気にやって来た。
宿に痩せこけた子供が訪ねて来た。
アクアマリンの目をして。
護衛達が、襲撃されてる行商人を助けた。
そこには生き残ったアクアマリンの目の子供が。
全て。
全ての子供がマデウスの魔力のパターンと一緒だった。
まぁ、魔力のパターンとか言わなくても、顔がくりそつで。
心当たりのある影達も、げんなりしている。
影はおむつと哺乳瓶と離乳食。
そしてお昼寝の必要な幼児にあわあわだ。
他の影は、子供の身元の調査で散っていった。
……心当たりありすぎ。
浄化の後始末はちゃんとしていたつもりだが、うやむやな時もあったよ。そういえば。
思い当たる節、ありすぎ‼︎
結局、王都に着くまでに四人の子供を抱え込んだ。
調査から返った影は目を合わさない…
うん。
それが答えだな。
今更子供を放って王弟に逃げられない。
あぁ、一人が泣くと一斉に泣きだす。
泣きたいのはこっちだよぉ!
どうすりゃいいんだぁ!
とにかく、冒険者としての家に落ち着いた。
ナニーの手配をする。
子供の世話をしてくれる者を探す。
大丈夫。
俺は冒険者としても食っていける。
裏の諜報活動も仕事になる。
子育てしながら、なんとかやっていける…
これはほぼ毎年、この季節に請け負う。
この時期にしか収穫出来ない物を買い集める商人の護衛だ。
こうして民の中に入り込んで、国の中を行き来する。
上からは分からないいろんな事がわかる。
統治のほつれや不備を考える事にもなる。
俺は影達と、冒険者という仕事で過ごしていた。
今回は護衛というより同行だ。
旅の途中で各都市の馴染みと会って話す。
夜を徹して話して、抱き合って、別れた。
俺は今、過去の清算の為に動いている。
もちろんルカを手に入れるために。
そう、これまでに無いほどにマジだ。
王都でもきっちり清算した。
まっさらになって、ルカに求婚するつもりだ。
あとは地方の幾人か…
覚えの無いのは、まぁ、いいか。
と思いながらギルドに入っていくと、久しぶりのギルマスがほっとした様に手招きした。
「ちょうど良かった!昨日から待ってたんだ!この時期に来ると思ってたんだぜ‼︎」
訳の分からない事をいわれ、部屋で待たされる。
やがてバタバタ慌てた靴音と共に青年が入って来た。
金髪でアクアマリンの目の青年。
……どこかで見た事のある容姿の青年。
俺に似た二十歳過ぎの青年が来た。
青年は俺に頭を下げると封をした手紙を渡してきた。
それは俺が成人前にペアを組んで冒険者登録していた男の手紙で。
『ペア解消の時に、こっそりあんたの子仕込んじゃったの☆ごめんね~』
という足元総崩れの手紙だった。
なんでも彼が死んで、手紙を託されたらしい。
しかも目の前の青年には妻も子も居て…
俺、いきなりおじいちゃん!
いや、学園出なきゃ跡取りにはなれないし庶子か!庶子になるわけかっ‼︎
パニくる俺に青年は清々しく笑う。
「母の為に手紙を渡したかっただけですから。内緒で勝手に産んじゃったの。っと母も言ってましたから。」
父親は強くてイケメンだった。
って笑ってました。
そう言う青年の家族にはありがたいことに俺の場所は無かった。
双方成る程と落ち着いて。
ギルマスと影に家族を見守るように指示して。
なんとなくモヤっとしながらその地を後にした。
王都への帰り道にも動揺は治らない。
途中の山間部で、見覚えのある男に呼び止められた。
その男は金髪でアクアマリンの目の四歳くらいの子供の手を引いていて。
「ごめんなさい。
欲しくって、浄化しないで産んじゃったの。
でも集落が潰れそうで、このままだと揃って奴隷落ちだから。この子だけでも助けたいのよ…」
魔力のパターンは俺と同じ。
魔力のパターンは個人で違う。
そして身に覚えありです。
~~はい、俺の子供です。
「身請けするっ‼︎」
と、叫んだ時には、動揺から時間が経っていて母親の姿は消えていた。
役に立たない影は、泣く子にあわあわしていたらしい。
正直、どれだけ溶け込んでいても。
マデウスはお坊ちゃんだった。
閉鎖的な過疎地では、近親婚を防ぐために新しい遺伝子を結構えげつなく取り込む事にまるっきり考えていなかった。
お気楽にモテモテと思ってても裏があったりする。
そしてお気楽なツケが、なぜか一気にやって来た。
宿に痩せこけた子供が訪ねて来た。
アクアマリンの目をして。
護衛達が、襲撃されてる行商人を助けた。
そこには生き残ったアクアマリンの目の子供が。
全て。
全ての子供がマデウスの魔力のパターンと一緒だった。
まぁ、魔力のパターンとか言わなくても、顔がくりそつで。
心当たりのある影達も、げんなりしている。
影はおむつと哺乳瓶と離乳食。
そしてお昼寝の必要な幼児にあわあわだ。
他の影は、子供の身元の調査で散っていった。
……心当たりありすぎ。
浄化の後始末はちゃんとしていたつもりだが、うやむやな時もあったよ。そういえば。
思い当たる節、ありすぎ‼︎
結局、王都に着くまでに四人の子供を抱え込んだ。
調査から返った影は目を合わさない…
うん。
それが答えだな。
今更子供を放って王弟に逃げられない。
あぁ、一人が泣くと一斉に泣きだす。
泣きたいのはこっちだよぉ!
どうすりゃいいんだぁ!
とにかく、冒険者としての家に落ち着いた。
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