結婚したい男と、結婚させたい奴等と、結婚したくない僕。の話

たまとら

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いよいよ囲い込み

37 ルカの悩み

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今回の"飛翔の儀"の主役はカララ。
エルメの妹になる。

エルメは小さく産まれた。
色も白い。
白色の飛竜はエルメしかいない。

エルメのおかげで野良の火蜥蜴から報告が上がって、スタンピードは発生と同時くらいに潰せる様になった。
魔獣が群れる前に潰せるので、魔石や素材を取るための狩と変わらずに対処できる。

そんなありがたいエルメだけど。
いまだに発情の兆しが無い。

白くて小さな竜体に。
かつて学者は
生殖器は成熟する事は無いでしょう。
一生このまま無垢に生きるでしょう。
その生は短いでしょう。
と、宣言した。
(もちろん叩き出して、出禁だ‼︎)


青銅竜は15~20デオツの大きさで。
雌のカララなど25デオツある。
エルメは10デオツに満たない。

カララは甘えん坊で。
その巨体をゴロゴロと転がしてエルメに擦り付けてくるけれど。
どう見てもイメージ親(カララ)と子(エルメ)に見える。



ルカは親書を持って、フェルベーツに帰る為にエルメに乗っている。


自分の脚の下で息づく白い身体は、羽搏きと共に筋肉をぐんぐんと動かしている。
確かにその身体は他と比べて小さい。

でもこの強さ。
その美しさ。
その能力。


エルメは女王だ。


『ねぇ、エルメは番が欲しいと思わないの』

ルカの問いに風を巻き上げながらエルメはふふふっと笑った。

『るかガツガイヲミツケテカラネ』

『はぁあ?僕にかまけなくていいんだよぉ』

そんな抗議をエルメは笑う。

『ダイジョブ。るかモえるめモシアワセにナルカラ。』


自分より後に孵ったくせに。
ハンデのある身体だったくせに。
発情期もまだで、成体になったわけでもないのに。

エルメはいつのまにか母親のようにルカを見守るようになった。
突っ走るルカを優しく保護する様になった。

ソレがくすぐったくて。
でも心配で。

ルカはエルメに発情期が来ればいいのに。と思う。
そして素敵な竜と番ばいいのに。

そう思いつつ、エルメのシャープな飛びについて来れる雄はいないな。
と満足気に思うのと。

ちらりと自分の初体験を思い浮かべて。
エルメの小さな身体に、巨大な雄のペニスがめり込むのが、とても恐ろしくて忌々しい気がした。




発表された"飛翔の儀"

まず飛竜達に立候補を促す。

沢山人が集まると、体内の魔素が湧き立って。
その気配に"深魔の森"からソレを求めて魔獣が暴れ出す。
せっかくの祭りを邪魔されないように、ガンガン狩っていく。

フェルベーツでも山の様に仕事があった。

時々火蜥蜴便で、ディサロが進捗状況や質問を送ってくる。
そりゃそうだ。
まだ領主に赴任して間もない。

フェルベーツ伯はそれに丁寧に答え。
足りない物資を送ったりする。
もちろんパトロールは二領合わせて念入りにだ


そんなこんなでバタバタしているうちに。

満月の夜がやって来た。



元々満月は、月のパワーで魔獣達は落ち着かない。
儀式に出ない飛竜は、竜騎士を乗せて警戒している。
フェルベーツの領主達も、地上の城壁に配置して警戒した。

おかげで儀式の各領の代表達との交流は、結局フェルベーツの名代としてルカが出る事になった。
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