ダークファンタジア番外編

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13部 番外編

子供の成長?

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神の国、ジンラの神殿に虹の神ラーズがやってきた。ラーズはお酒をもらいに来たのである。
「どうしたんだ? なんだか元気がないな」
ラーズが言った。ジンラはちょっとうかない表情である。
「実は、最近アマンザが私に秘密にしていることがあって、なんだか寂しく思っている」
「ん?」
話が長くなりそうだったので、二人は神殿の中で落ち着いて話をすることにした。
「前はなんでも私に話してくれたのになあ。その日にあった出来事とか、この前なんて夕方帰ってきてどこに行っていたのか聞いたんだが、私には教えてくれないんだ」
「ふーん」
ラーズはお酒を飲みながら聞いていた。
「神は死ぬことはないといっても、どこに行っていたかくらい気になるじゃないか」
「アマンザも成長したってことだよ。父親になんでもかんでも言う時期は過ぎたってことだ」
ラーズが言うとジンラはがーんとショックを受けていた。
「この前産まれたばかりなのに」
「そうだな。子供の成長は早いよなー。ライラちゃんもすっかり大きくなっちゃって。かわいかったのになあ。変わらないのはうちのサーラくらいだな。ちなみにクーリーフンなんて私に秘密だらけだぞ。元気でやってるんだから見守ってやればいいのさ」
「はあ……そんなもんか」
「まあいいじゃないか。どこかに巣立っていくわけじゃないんだから」
「まあな。冒険ってどこに冒険していたんだろう。まさかはずれの方には行ってないと思うが……」

ラーズはお酒を三本ほど袋に入れて、それをかついで空を飛んでいた。そしてぶどう農園にアマンザがいるのを発見したので地上に下りた。
「やあ、アマンザ」
「ラーズ様、こんにちは」
ラーズはアマンザに近づき、「ジンラが、アマンザが内緒にしていることがあるとしょげてたぞ」と小声で言った。
「実は、あっちのお母さんに会いに行ったんです」
「え? どうやって?」
「猫に連れて行ってもらったんですよ。お母さんとどうしても話がしたくて。お父さんには言えないでしょう?」
「そりゃ言えないよな」
「お父さんにも、真実を言った方がいいと思うんですが」
「まあそうだが、今となれば、もっと早く言ってほしかったと怒られそうだ」
「ですよね。あんなことがあったから、お父さんも真実を知ったらショックだろうし、でも、僕らの時間とあっちのお母さんの時間は違うから……」
「そうだよな。そのうちになんて言ってたら、彼女はいなくなる可能性があるよな」
悲しいことに人間には寿命がある。神の感覚でのんきに考えるわけにはいかないのだ。
「まあちょっと考えてみよう。彼女の気持ちもあるだろうし」
「はい」
ラーズは飛んで行った。

(この際全員知ったらどうなんだ? ラクアがなあ……うーん)

ラーズはラクアの神殿に飛んで行き、酒を飲もうと誘った。
神殿の外の湖では、三人の子供達が遊んでいた。
「なあラクアって、今まで人間の女を好きになったことはあるのか?」
「ないなあ」
ラクアは即答した。
「水の巫女とかと仲良くなったことないの?」
「人間の女をどうこうしたいと思ったことはないな」
「ラクアって、今までガーベラだけ?」
「そうだよ」
「え、そーなのか?」
初めて聞いてラーズはすごく驚いていた。
「じゃあもし、ガーベラそっくりの人間の女がいたらどうする?」
「ガーベラそっくりの女なんて、不可能だよ」
「もしだよ。もし。ガーベラと、中身がそっくりの女がいたら気にならないか?」
「中身? 性格ってこと?」
「そう」
「うーん、性格がそっくりだって思う前に、その人間と長いこと話さないといけないと思うけど。どうしたの。ラーズは気になってる人間の女でもいるの?」
「実はいるんだ。彼女ガーベラに性格がよく似ててさ、話してると面白いんだ」
「はあ。珍しいね。君は言い寄ってくる妖精には見向きもしないくせに」
「ははは、まあね」
「どこのだれなんだい?」
「それは秘密さ」
「そこまで言っておいて。まあ私は人間にはさっぱり興味がないからいいけど」
「今は娘が一番だもんな」
「そりゃそうだよ。あのかわいさで二人もいるなんて、奇跡だよ」
ラクアがにやにやしてきた。
「ラーズ、人間とはほどほどにね」
「あ、ああ」
(やっぱりラクアに打ち明けるのは難しいよな)
と思ったラーズだった。
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