妖精王の味

うさぎくま

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9、お連れさまは何獣人?

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 意気消沈する凛音をよそに、時は過ぎていく。
 〝顔見せの義〟なるものは一体いつ終わるのだろうか。

 エティエンヌフューベル本人からの受け取りしかキャラメルマキアートは貰えないみたいだ。したがって凛音はここ一週間、大好きな飲み物を口にしてない。

 地球で生きていた時、物心ついたときから飲んでいたキャラメルマキアート。たまにカフェオレやアイスコーヒーになるが、やはり最後はキャラメルマキアートに戻る。
 異世界に飛ばされ不安で押しつぶされそうな今、唯一心の安定剤のようになっていたキャラメルマキアートがないのは堪える。
 冷静な判断が出来なく、輪をかけて夜が眠れず、凛音は情緒不安定となっていった。


 朝の時分。
 食堂で一緒に朝食をとっていたタニアと旦那で職業騎士、猫獣人のパッドに凛音はここに来て、はじめてのお願いを口にする。


「タニアさん、お願いがあります」

「まっ!! 願いですか!? あぁ! なんて素敵な響きでしょうか!! ねぇ、貴方!! 」

 タニアに話を振られた猫、見たまんま猫の旦那様パッドが髭を整えながら、話し出す。聞く気はあるが、視界にふーりふーり揺れる尻尾が気になって仕方ない。

「もちろんだ、タニア。
 天草様、実は天草様の欲しいものを買う為と。俺は責任者として、王から一生では到底使い切れない程の金を預かっております。
 天草様の願いなら何なりと叶いますよ。騎士としても淑女を喜ばすのは光栄です」

 猫獣人パッドはやっと「天草様のわがままを聞ける!」 と騎士らしく胸をドンッと叩き、ニカっと笑う。
 猫が笑うと牙が見えてあまりよろしくない。とあさっての意見が凛音の脳内を過った。がパッドの全ての台詞を理解し、ドン引いた。

「なんですか、それ。見に余るお金はいりませんし、エティエンヌフューベル様の私財を勝手に、他人の、異世界から吹っ飛ばされてきたような私が、使っていい訳ないです。
 ただより高いものはありません。お金は結構です。欲しい物は自分で働いて買います」

 タニアとパッドの顔が「何故だー!?」となっている。口に出さなくても発言したい内容が秒速で読み取れる。

 力が全てのこの星に交渉術は必要ないのだろう。
 日本人お得意の遠回しの会話術は、絶対にこの国では無用。やんわり断ったら何故かそれはイエスと捉えられ、凛音は日々ここが異世界で、自分がまごう事なき異物なのだと心の一番柔らかいところに叩きこまれていた。

 冷たく返された言動に傷ついているパッドに変わり、まだ凛音の考え方に耐性があったタニアが復活する。

「天草様、王には甘えるべきです! その…王はあのように繊細な見目ですが、魔力も生きた年数も桁違いです。私が生まれた時からすでに王でした。強い王なのですよ、天草様の願いは叶って当然ですわ!!」

 あまりに強いタニアの言動にタジタジ。しかし成る程、生きた年数の違いと聞いたら納得した。
 いわゆる、おばあちゃんが孫に玩具や菓子を買え与えたくなる衝動に似ているのだろう。タニアが今年で九十歳と聞いて、目玉が飛び出るほど驚いたが、エティエンヌフューベル様はそれ以上なのだ。

(「そうか、エティエンヌフューベル様は、綺麗なおばあちゃんと思えばいいのか…」)

 思考しながら「あんな肉感的なおばあちゃんいるか?」突っ込みたくなるが、そこは強固な意志で終了させる。

「そうですね、孫は甘えてなんぼですね」

「えっ? まご? なんぼ? とは」

 異世界の言葉が微妙に通じないのはいつもだ。そこは軽くスルーして、凛音は本来の願いを口にする。


「話がかなり脱線致しましたが、私の願いは。
 キャラメルマキアート…一週間前は毎日、朝と夜頂いていた、あの甘くて美味しい飲み物。あれをまた頂きたいです」

「あうっ!!」だ。タニアとパッドは軽くノックアウト。それは無理だ、どう考えても物理的に無理だ。
 今現在、王は不在なのだ。凛音が求める液体キャラメルマキアートは王の下半身のブツの中にある。

 では似た味を作ればいいのだが、妖精族の精液酒は皆が同じ味ではなかった。
 ある者はフルーティな味わいといい、ある者はチョコレートのように濃厚といい、またある者は己の大好物な果物の味だと言う。

 早い話が己の運命の伴侶が、最高に幸せを感じられる〝味〟になっているのだ。運命の伴侶以外が口にした場合、痺れや嘔吐、そして飲み込めないほど不味い。
 例えた物が果物などの知った味であればギリギリ再現可能であるか、凛音の言うキャラメルマキアートなる物の味がこの世界に存在しない。だから再現不可能。

 すぐ飽きるのが短所の猫獣人パッドは、もう考えるのを放棄した。無理なものは無理。
 タニアに丸投げし、何故か座りながら寝た。

「ちょっと、貴方! 何で寝てるのよ!!」

 タニアの懇願はパッドにはもう聞こえない。もともとあまり寝なくとも元気な妖精族と違い、猫科獣人は昼寝が必須で寝なくては力が出ない。どの獣人よりも瞬発力や腕力があるが、いかせん普段はタラっとしている。

「あーぁ、のですね、えーと、それはその…。あの飲み物はですね、至高のものであるので、私如きが用意出来るような代物ではございません」

 タニアはあくまでやわらかく話しているが、早い話しが拒否だ。唯一の楽しみがなくなり、全てのことがどうでもよくなってしまう。

「そうですか、もうわがまま言いません」

「なっ!! 違います、わがままはおっしゃってください!! キャラメル…マキー…ト? は、王がお戻りになりましたらすぐに用意出来ます!!」

 タニアからの圧が凄い。貴重な飲み物だとは理解していたが、やはりエティエンヌフューベル手ずからでしか頂けないみたいだ。
 話しながら揺れるタニアのでかい胸が、視界いっぱいに揺れてついつい凛音は目で追ってしまう。

「…キャラメルマキアートです。微妙に名前違ってます。金輪際飲むな、と言われないだけマシだと思い我慢します」

「はい!! 大丈夫です。王も出すのは、しばらくぶりになるので、それはそれは濃くて香り高い、せいえ…ではなく、キャラメルマキアートですね。頂けますよ」

「いや、別に濃くなくてもいいですけど」

 タニアが机に乗り出してくるから、凛音は身体を後ろに引く。
 コントみたいでチグハグな会話を繰り広げる二人だったが、猫獣人でタニアの夫であるパッドがカッ!! と瞳を開き、それに驚いたタニアと凛音の会話は終了した。

「帰ってこられた」

「まぁ!! 王がお帰りに!!」

 パッドが俊敏な動作で、凛音達三人の食べ終わった食器を片付ける。されて当然とばかりパッドが片付けるのを、優雅に椅子に座りにこやかに待っているタニア。

 もちろんタニアはこれで肩の荷が下りたと思っている。だが凛音の心境は複雑だった。


(「久しぶりに会うと思うと、胸がドキドキするんだけど。なんかヤダな…。
 絶対に溢れ落ちそうな胸をフリフリさせながら、満面の笑みで『凛音!!』って呼んでくるのよ、めんどくさいけど…」)

 脳内で力んでいた凛音。最後の一言が口から出てしまう。

「笑って、出迎えなくちゃ」

「そうですね、きっと王もお喜びになりますわ」

 脳内討論に返答され、顔が一気に赤くなる。おっとり笑うタニアに「違う!」と言うのも間違いだが、とてもエティエンヌフューベルに会いたかったように思われるのもシャクなのだ。
 自分の軽い口が憎い。

 考える事を放棄していたパッドだが、王がいるならば凛音を託すのみ。

「さあ! 王の匂いは執務室からする。天草様、お連れしよう」

 さっきまで座りながら寝ていたとは思えないほど、ハキハキキビキビ。顔はまんま猫だが、黒と赤を基調とし作られた軍服がとてもパッドには似合っていた。

 食堂を後にし、三人は連れ立って歩く。先頭は勿論パッド、その後をタニアと凛音が横に並んで回廊をすすむ。

 今まで厚かましいほど、毎日毎日顔を合わせていた人エティエンヌフューベルが突如視界から消えてしまうと、気になるものだ。髪の毛や服が似合っているか気になるのは仕方ない。そう仕方ないのだ。決して凛音が甘ったるく薔薇色の思考をエティエンヌフューベルに抱いている訳ではない、断固拒否だ。

 そうだ。それでなくとも凛音は、人一倍人情深く義理堅い性格なのだ。

(「身だしなみは、必要。別に会えるのが嬉しいんじゃない!!」)

 誰への言い訳か…凛音は浮き足立ちながら、妖精族の王で、実は凛音の運命の人であるエティエンヌフューベルの執務室に着いた。


「王よ、天草様をお連れいたしました!!」

「ノックなしかい!!」凛音は思わず突っ込んだ。パッドはつぶらな瞳を見開き、タニアも驚いている。

 この国にドアノックはない。皆一様に声がでかい為、ドアの外からでも十分聞こえるのだ。しかし煩い、鼓膜が痛い。絶対にノックを広めてやる!と凛音は小さい野望を胸に誓った。
 やりたい事を見つければ、沈んでいた気持ちも浮上するが、そう簡単に上がりはしない。


「あぁ、パッド。入ってきなさい」

 若干偉そうなイヨカの声さえも、懐かしい。たった一週間だが、異世界に飛ばされ隔離のように過ごす凛音には、唯一話せるイヨカは好きだ。


「ぐおぉー!! 遊びにきてるぜっ」

「なんて野蛮な。これだから熊は嫌いなのです。すぐ力任せで」

「うるっせーな。お前こそ、エティの足をずっと触っていてよく言う。俺の国で女にそんな事してみろ、金玉握り潰されるぞ」

「もう!! ドーバ様、女性がいるので言葉使いは気をつけてください。ジャン、ドーバ様にもエティエンヌフューベル様にも失礼だよ」

 二人をなだめる一見小さな男の子?? 目の前がチカチカだ。
 叫びたいのをこらえ、凛音は冷静にと自分自身をなだめる。

 執務室にある大きなソファに座る人は全員で六人。
 エティエンヌフューベルとイヨカの二人はいつものように美人だ。そのエティエンヌフューベルの横にぴたりと身体をつけ、あまつさえ太ももに手を添えている人は、誰だ!!

 パッとした見た目は四十歳ほど。ロングヘアーの金色の髪には所々黒のメッシュが入り、瞳の色は空を切り取ったようなスカイブルー。そしてエティエンヌフューベルには遠く及ばないが目鼻立ちが整った美男、絶対遊び人だ。
 一度好きになってしまったら悲しみしかない人種。そう一度に沢山の女性を虜にする男。嫌いだ。人を見かけで判断するなとは言うが、チャラ男姿をあえてしているのがもうチャラくて嫌いだ。

 その男の隣には十二~十三歳ほどの男の子。これまた同じ配色だが、短く切られた髪と少しタレ目気味の瞳が一気に好印象。
 やはり、あのチャラ男は内面からチャラ男だから嫌に思うのだ。

 視線を動かすと、恐ろしく体格のよい男性。見た目は凛音と同じような三十五歳前後だろう。
 先程、可愛らしい男の子がドーバ様と呼んでいた。短く切り揃えられた茶色の髪と茶色の瞳。声もでかいが体もでかい。言葉使いが悪かろうが、態度が柔和で嫌な気がしない。

 そのドーバ様のとなりに座るのが、先程からまるで石像のように動かないし話さない男。色彩も凛音と近い、黒髪に黒の瞳。この男も三十五歳前後に見える。
 一見細身だが、腕の筋肉が盛り上がり首が太く、絞り込まれた肉体美を披露していた。
 顔も綺麗だから余計に石像みたいだ。



「……凛音、久しぶりね。元気そうで良かったわ」

 奇妙な人らを観察していた凛音に呼びかける声を耳が拾い、はじめてエティエンヌフューベルの瞳と凛音の瞳が合わさった。


「……は…い」


 たくさん考えた再会の台詞は頭から飛んでいった。エティエンヌフューベルの穏やかで包み込む優しい声を聞いて、凛音はふにゃふにゃになる。

 奇妙な人らは最早どうでもよくなっていく。
 同じ空間にエティエンヌフューベルがいる安心感は、言葉では表現できないほどの喜びを凛音にもたらし、渇ききった胸の隙間を埋めていった。

 あまり納得したくないが、やはり凛音は女性であるエティエンヌフューベルを愛してしまったのだ。


(「惚れたら負け…だわ…笑」)

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