妖精王の味

うさぎくま

文字の大きさ
43 / 46

42、エティエンヌフューベルの地雷

しおりを挟む
 

 耳が痛い、身体への重圧にハクリ達は地面に足をつき圧力に耐えていた。

 エティエンヌフューベル自身が施した結界の中でも、自らの足で立っていられない。

 全ての血管が締まり、気を抜くと生命に大切な心臓を潰される。ハクリ達でもそうであれば、敵である奴らはどうなるのか?

 耐えていた圧力が終わった瞬間。
 圧力は熱さに変わる。

 エティエンヌフューベルの身体から目を焼き尽くすほどの紫炎が吹き上がる。

 辛うじて息がある団員数人。魔力が少ない奴らは地面にぺちゃんこに潰れている。見るも無残な死体達だ。


 紫炎を吹き出しながらゆっくりと歩くエティエンヌフューベルは、恐怖。


「凛音を壊すと? 私の伴侶をお前が抱くのか?」


 吹き上がる紫炎の周りは全ての生を奪うように、焼くのではなく溶かす。結界の中だけ溶かされはしないが、熱気が肌を焼いていく。

 シェルバー国の面々も、噂でしか妖精王を知らなかった。



 妖精族は神の一族。長い時を生き、素晴らしい魔力量をもち。美しい見目と抜群のプロポーションを持つ一族。
 その一族を束ねる絶対的な王は、敬いはしても反撃や中傷などもってのほか。名をいうだけで親に殴られるほどの教育を受ける。

 エティエンヌフューベルが王になり、すでに150年が過ぎていた。どれだけ偉大かどれだけ恐ろしいか。

 それは伝説、逸話、噂話、架空の話、皆にとって知らない遠い神。

 妖精族に伴侶として選ばれるのは夢物語。いかに彼らが伴侶を大切にし、伴侶を求めるのか。まさに今、妖精族の本当の恐怖をハクリ達は知る。

 妖精族の伴侶というものは、我々が思う伴侶とは大きく違う。そして悠久の時を生きるエティエンヌフューベルにとっての伴侶は、まさに奇跡に等しい。

 甘くみていた。



「あ、あぐっ、わたしは、違っ、」


 四肢が曲がり身体が潰れ、辛うじて生きている蟷螂獣人のゾーイは後悔という苦しみに喘いでいた。

 話す気があるのかエティエンヌフューベルは、ゾーイの側まで歩く。


「…あがっ……ぁがっ…」


 ひしゃげた身体のまだ無事なところを、エティエンヌフューベルは無表情で一つ一つ潰していく。息絶えないギリギリのところを分かっての行動だろう。

 結界の中のハクリ達は魔力が強く、獣人としての質が高い、よって目が良い。だからこそ見たくないが見てしまう。

 エティエンヌフューベルの容赦ない残虐さに、吐いても吐いて吐き気が止まらない。



「…ぐごっ……ぁぁ……」


 蟷螂獣人のあらかた潰した身体。最後に頭を鷲掴みにし持ち上げ、視線を合わせる。

 すでに息絶えているようにも見えるが、エティエンヌフューベルは構わず憎悪を口にのせる。


「生まれて50年、王になり150年。伴侶を得られずに生きた200年。焦がれ続けた伴侶を、何故お前ごときに譲らなければならない?
 落ち人である彼女は、向こうの世界で、すでに知らぬ男に身体を差し出していた。どれほど憎んでも過去の男達に私は何も出来ない。
 やっと…この腕の中に抱ける。私のたった一人の伴侶だ。
 彼女の未来は私だけだ。何があろうとも、凛音の心も身体も、命つきるまで私だけのものだ」


 エティエンヌフューベルに鷲掴みにされた蟷螂獣人の頭がジュウゥゥゥ…と音をたて溶けていく。

 辛うじて息がある団員数人、死体の山。

 何の共通点もないが、男というだけで夢でみた凛音の過去の恋人達とリンクする。



(凛音は…私でなくとも、恋が出来る。伴侶も出来る。私でなくとも、身体も繋げ…愛し合える…)


 ジュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…ジュッゥゥゥ

 まさに広がるは地獄絵図。

 エティエンヌフューベルの身体から吹き出る紫炎が全てのモノを溶かしていく。


(全て、消えて、しまえば、凛音は、私だけのものに…)


 その独白が脳に入った瞬間。

 大きな地響きと共に地面が揺れる。紫炎で溶ける草木、裸になった剥き出しの地面には亀裂が走り抜けていく。






「ハクリさんっ!!! これはっ!?」

 ハーベストの悲痛な声にハクリは心臓部を押さえながら、苦笑するしかない。

「天災レベルを止めれる気がしないな。もうなんか笑える」

 ハクリは、色のない世界に立つ妖精王の後ろ姿。美しい純白の羽根を見ながら、こういう最後も良いかと笑う。


(凛音と妖精王には結構な温度差があるな…。そうなんだ、本当はこうなんだよねー。
 妖精王の誘いをことわり、手を叩き落としたり、ちょいちょい貶したり、一か月エッチしないとか本気でいったり、あの子ヤバすぎ。あはっ、異世界人って色々恐いよ。
 妖精王も妖精族らしい本能を隠すから、凛音はあんなんになるんだよ…。でも、あぁ、200年か、思ったより長いなぁ…。
 あの蟷螂、ほんと阿保だよな。あぁ、最後に僕もルルを抱きたかったな…)

 ふわっと笑うハクリを見て、ハーベストも思わず笑う。死を間近に見据えながら、何故か笑えるのだ。


「なかなか壮絶な人生です」

「確かに」

「正気に戻って頂けるのでしょうか?」

 ハーベストの笑いながらの声を聞いて、ハクリも笑う。

「凛音がいる街を壊す前には、戻られる…かな。それか、失うのに耐えきれないなら…凛音を殺して、一緒に死ぬの…かな」

「そう…ですね」

 結界の中だけは、まだ草もあり空気もある。もし、万が一生きて帰れたら、これは末代までの自慢話となるだろう。皆がそう思っていた。




 ***



 すやすやと眠るに凛音の頬を突くミミル。



「ママ、幸せそうに寝てるの」

「ひっ!? 突かないで!!」

 ハーブは小声でミミルに注意する。



「ママの身体からパパの匂いがするの。不思議ぃー」


 椅子に座り足をぷらんぷらんさせるミミルに、ハーブはもう何度目かの脳内絶叫を繰り広げた。
 脳内絶叫で意識を飛ばすハーブに、ミミルは懲りずに爆弾を投下する。

 犬族は大変 鼻がきく。それは普通であるが、まだまだ赤ちゃんに近い子供のミミルには、道徳観念がない。


「ふんっふんっ…ふんっ、あっ!! ここからする。この辺りからパパの匂いがするよっ」


 ミミルは寝ている凛音の股辺りをポンポン叩いた。

 そしてパサッと布団をめくり、凛音の股に顔を突っ込む寸前、ハーブに両腕を拘束されながら引き離された。


(ヒィィィィーーーー!!!!)

「いやんなの」

「ん……ん!?」


 凛音は起きた。身体をポンポン叩かれ(正確にはお股)、布団をめくられたら起きるだろう。そこまで深い眠りではなかったからだ。


「あっ、ママ起きたの」

「…おはよう、ミミル…とハーブさん? あの…ここは、雑貨店ですか? あれ私、エティエンヌフューベル様は?」

 硬直するハーブに変わりミミルが意気揚々と答える。ハーブの手から逃れ、ベッドに腰掛ける凛音の横にいそいそと座った。


「パパがママを宜しくって言ったの。危ないからママはお留守番なの」

「そう、なのね」

「かなしくならないで! ママは何の獣人の匂いもしないから心配なの。パパは心配性なの」


 はじめから討伐について行く気はなかった。どう考えても足手まといだと理解しているが、抱き潰されたのは凛音に有無を言わせない為だとも推測され、イラっとくる。

 そう、エティエンヌフューベルは低姿勢だが、低姿勢しながらの強引さがある。妖精族を束ねる王だから押し切る強さは必要だが、そうではないのだ。



(帰ってきたら、しっかり聞いてやろうではないか!?)

 凛音が憤怒の状態。

 怒る理由も多少理解あるハーブは、凛音の味方も勿論エティエンヌフューベルの味方も出来ない為、沈黙を貫く。



「ねぇ、パパの匂いがするの。ここね、もうママの匂いしないの」

 小さな手でお股を指さされ、顔を近づけて「ふんっ、ふんっ」と嗅がれた。


 凛音は羞恥心からブワッと一気に顔まで真っ赤に色づく。教育、そう教育が必要なのだろうが、恥ずかしい。これは恥ずかしい。

 行き良いよく立ち上げれば、吸えなかった愛しい人の放った残骸が膣内から溢れ出て、股を濡らす。

 ぶわっと出る感触は、生理の時と同じようで違う。量が全く違う。多過ぎる。混乱すれば、さらに股から流れ出てしまう。



「あっ、ンッ」


 流れ出すのに耐える凛音の横で、ミミルはまだ追撃する。


「あれ、パパの匂いが広がったの」

「やめてぇーーーーー!!!!!」


 凛音は羞恥に耐えきれず絶叫した。

 その瞬間。大きな縦揺れが起こる。


「え、地震!?」


 向こうの世界では何度も経験済みだが、こちらの世界では初めてで驚く。
 それでも横揺れはないし、一回だけならと、ほっとする凛音だが、ミミルはガタガタと震えている。


「…パパだ、パパが怒ってる、の」

「ミミル?」

「パパがキレてるの。またクルよ!」


 ミミルの声の瞬間、地盤が一気に下がったのが分かる。エレベーターから下る時のようで、いやこれは某テーマパークの何とかオブ・テラーだ。

 臓器の浮遊感に嫌な予感が、脳内を過ぎる。

「パパが…」

 ミミルがぐずり出して凛音は我にかえる。


「ミミル、まさかこの地震。エティエンヌフューベル様が引き起こしたの!? どうなっているか分かるの!?」

「ママ…恐いの」

「ミミル!! エティエンヌフューベル様と繋げないかしら!? 一方的でいい、私の声を送ったり出来ない!?」

「ママの声?」


 向こうの世界にいる時ならば絶対に「私が彼を助けるの!!」的なイタいヒロインの真似はしない。そんな自意識過剰女は、凛音の一番嫌いなタイプ。

 映画や漫画でよくあるが、作られた恋人だからのイッチャッタ激甘トーク。

 映画としては、楽しんで見ながら感動はするが、本当には絶対にないと思っていた。しかしここは異世界だ。あの普段は温厚なエティエンヌフューベルがキレる理由は、凛音しかない。

 何があったかはこの際もう構わない。

 天災レベルのエティエンヌフューベルの魔力に怯えもあるが、止めれるのは凛音だけ。
 恥ずかしいが、中二病みたいだが、凛音が勇者になるのだ。


「ミミル!! 出来るの!? 出来ないの!?」

 苛立ちで口調が強くなるが、ミミルは強い凛音を見て、うなずく。


「出来る、ママの中にまだパパがいるから、声は届くの」

「うっ、中にってぇー…。はい。で、どうしたらいい?」


 ミミルに言われたように、ミミルの小さな両手を握りしめる。パパの匂いがすると言う場所(股のちょうど上)に握りしめた手を置いく。
 恥ずかしくて頭が吹っ飛びそうだが、堪えに堪えた。

 そして、ミミルが叫ぶ「ママ!!呼ぶの!!」スゥーと息を吸って、叫ぶ。


『エティエンヌフューベル様ぁぁぁ!!!愛してますーーーーー!!!
 私の愛する貴方に戻ってぇぇぇぇーー!!!』


 恥も恥。

 たっぷタプに凛音の胎内にあるエティエンヌフューベルの精液は、もうそれは濃い魔力の塊。それに魔力全開のミミルまで合わさったのだ。

 悲しいかな、エティエンヌフューベル〝だけ〟に伝えるべき言葉が、ほぼシェルバー国全域の人の脳内に強烈に響いた。



 それは広野で戦闘中…というか、地獄絵図の中心部に立つ皆々様にもしっかり届いた。

 間違いなくエティエンヌフューベルの脳内にも、凛音の大告白が響いた。


「…………りん…ね…」


 熱風はやみ、亀裂も止まった。紫炎を吹き出し、全てのものを溶かしつくしていたエティエンヌフューベルも、今は何も吹き出してない。


(((((あ、やっぱ…あの人は女神…)))))

 全員が間違いなく、それだけを考えた。




後書き
ラストまで二話です。宜しくお願い致します!
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす

小木楓
恋愛
完結しました✨ タグ&あらすじ変更しました。 略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。 「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」 「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」 大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。 しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。 強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。 夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。 恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……? 「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」 逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。 それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。 「一生、私の腕の中で溺れていろ」 守るために壊し、愛するために縛る。 冷酷な仮面の下に隠された、 一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。 ★最後は極上のハッピーエンドです。 ※AI画像を使用しています。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

辺境伯夫人は領地を紡ぐ

やまだごんた
恋愛
王命によりヴァルデン辺境伯に嫁ぐことになった、前ベルンシュタイン公爵令嬢のマルグリット。 しかし、彼女を待っていたのは60年にも及ぶ戦争で荒廃し、冬を越す薪すら足りない現実だった。 物資も人手も足りない中、マルグリットは領地の立て直しに乗り出す。 戦しか知らなかったと自省する夫と向き合いながら、少しずつ築かれていく夫婦の距離。 これは、1人の女性が領地を紡ぎ、夫と共に未来を作る「内政×溺愛」の物語です。 全50話の予定です ※表紙はイメージです ※アルファポリス先行公開(なろうにも転載予定です)

私が生きていたことは秘密にしてください

月山 歩
恋愛
メイベルは婚約者と妹によって、崖に突き落とされ、公爵家の領地に倒れていた。 見つけてくれた彼は一見優しそうだが、行方不明のまま隠れて生きて行こうとする私に驚くような提案をする。 「少年の世話係になってくれ。けれど人に話したら消す。」

三年の想いは小瓶の中に

月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。 ※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。

処理中です...