妖精王の味

うさぎくま

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5、キャラメルマキアートは運命の人の味

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「凛音、地べたでは身体を冷やすわ。お話もしたいですし、ベッドに腰掛けて」

 エティエンヌフューベルの笑顔が恐い。座り話すだけとは思えない。

「い、いえ。では立ってます」

「凛音、座ってくれないかしら?」


 優しくお願いされている。台詞はそのまま優しく感じる…のだが雰囲気が全然優しくない。やっぱりガッツリ肉食獣だ。

 紫色の炎に焼かれるのは勘弁したい。手足が捥がれて死ぬのと火あぶりで死ぬのとどちらが辛いか!?
 そんな恐ろしい死に方の選択を迫られているようで、心臓が痛みだす。


 あぁ、もうめんどくさいなぁ……。死んだら楽かなぁ……。


 今から家畜のごとく過ごすのかと嫌になる。あの紫炎の恐ろしさは間近で見たから軽くは考えられないし、妖精らが王であるエティエンヌフューベルを恐がっているのは先ほど学んだ。

 可憐な見た目と違い、自分の意見を絶対通す強さがあった。彼女の顔色を伺って過ごさないと生きていけない。もうそこからして、面倒だ。
 自害という言葉がフワッと脳をよぎる。それだけはダメだ!! 脳をよぎった弱い心を叱咤し次へのステージへと己をおくる。


「分かりました。座ります。失礼致します」


 ベッドに一礼して、そこに腰掛けた。

 弾力のあるマットレスは、凛音のお尻を押し返す。こんな状況だが、素晴らしい張り感に感動した。
 ベッドから見える景色が焼けた野原でなかったら、更に良かったと思わずにはおれない。

 そんな絶望に包まれている凛音の横に、エティエンヌフューベルはふわっと白鳥が舞い降りたように(実際羽根を広げ身体を浮かせたので舞い降りたのは間違いない)座ってくる。

 顔が引きつりそうになるのを懸命に隠し、身長30センチほどの絶世の美女に視線を持っていく。



「凛音、はい。飲んでくれないかしら?」

「いりません。欲しくない、結構です」否定的な言葉しか出ない。


 ベッドと同じ意匠が施されたテーブルに鎮座していた豪華なグラス。
 起きた時から気にはなっていたのだが、あえて無視を決め込んでいたのに、悲しいかな現実はやってくる。

 上目遣いで(事実小さいから仕方ないのだが)、可愛らしくエティエンヌフューベルの三分の一くらいのデカさのグラスを凛音に差し出してくる。

 あざとい、あざとい、あざとい、これほど、あ・ざ・と・い。という言葉を脅威に思ったことはない。
 受け取らないのは、死を意味するのか、凛音は泣きたくなる。



「あ、ありがとうございます。また後で頂きます」


 渡されたグラスを有り難く受け取り、口を付ける事もなく豪華なテーブルにのせた。

 瞬間、エティエンヌフューベルの瞳が驚愕に見開かれ、こちらを凝視する妖精族の方々の、息を呑む緊張感がはっきりと凛音に伝わる。


 やっぱり、毒薬かなんかなんだ……。
 おかしいもの、私だけ飲めだなんて。こんなわざとらしく置いたら、馬鹿でも分かるっ!!
 毒薬で殺すのっ!? それとも身体の自由をうばって懐柔させて、馬車馬のように使って。使えなくなったら、捨てるのかっ!?
 こんないかにも怪しげな液体、誰が飲むかっ!! 手足捥がれと火あぶりのがマシ!!


 凛音の手から離れた、白い液体が並々と入っている七色に輝くグラスを辛そうに見ているエティエンヌフューベル。

 深く傷ついているように見えるが、きっとそれは演技。凛音を殺そうとしている相手が傷つくはずがないと。

 冷静になれと自分に言い聞かす。


「飲んで と頼んでいるのよ? 」

「今は、喉が乾いてません。後で頂きます、先に話を致しましょう」


 豊満な胸を両腕で押しつけて、今にも泣きそうなエティエンヌフューベルに、絆されそうになる。
 泣きたいのはこちらだというのに、どこまであざといのか!!
 あちら側の希望は毒殺のようだ。手足捥がれ、火あぶり、毒殺、三者択一。
 長く苦しむのは毒殺だろうと推測し、絶対に飲むものか!! と凛音はさらに意思固くする。


「話こそ後でかまいませんわ。まずは飲んで。お願い……貴女だけは最高に美味しいはずなの。
 万が一、万が一、不味ければ……吐いても構わないから。お願い………一口でいいから飲んで」


 今のエティエンヌフューベルの願いで、腹をくくれた。何が貴女だけは最高に美味しいはずだ!?
  ここまで軽く扱われるのに、悔しくて目の奥が燃えるように感じる。


「いりません、飲みません。こんな得体の知れないモノ、口にふくみたくございません」

 さぁ!! くるか火あぶり。と覚悟を決めた凛音だが、エティエンヌフューベルが絶望をする姿に、早速意思が崩れそうになる。


「えっ……なんで……!?…」意味がわからない。


 絶世の美女の唇から覗く小さな歯が、カタカタと鳴っている。

 薄紫色の瞳からは涙が溢れ落ち、それはなんと宝石に変わり地面に転がる。話をしたいのだろうが、息が吸いづらいのかヒューヒューと喉がなるだけ。


「やめて、なんでそんな傷ついたように演じるのよ!!!」


 限りなく二人に大きなすれ違いが起こっているのだが、異世界の住人の凛音と、こちらに住むエティエンヌフューベルでは常識がそもそも違う。

 妖精族は基本が選ぶ側となっている。妖精族に選ばれ断る間抜けはこの世界にいない。
 万に一つをかけて、大金を払い精液酒を飲みたがる奴も後をたたない。もし当たりであれば人生の勝ち組だ。

 魔力も強く、生きる年数も違う、直視すれば目が潰れるとまで言わせる美貌を持つ種族の妖精は、遊びで相手を取っ替え引っ換えしても大丈夫だろうに、相手は生涯ただ一人。

 どれだけいい相手が降って湧いても決して浮気をせず、決めた相手以外への態度も基本冷たい。
 妖精族は必ず精液酒を飲んで体液を交換した相手に操をたてる。

 美しく聡明で尚且つ夫をたてて(妖精族はだいたいが女性体を取りたがるので、対相手は男性が多い)献身につくしてくれる。


 一人で遺るのを回避する為、寿命まで折半する術をかけてくるほど愛してくれる。
 うるうるした瞳で『命が終わる最後の時まで、あなたといたい。離れたくないの』と神のごとき美貌で縋りつかれる。
 どんな屈強な種族の男でも妖精族にはいとも簡単に堕ちる。当然と言えよう。
 だから、精液酒を突き返されるなんて事実はなく、経験もない。ないはずで、それが妖精族の王ならなおさら。



 グラスの中身はかの美貌の王、エティエンヌフューベルの貴重な貴重な精液酒だ。
 妖精族の同胞らも我らが王の精液酒を、まさか断るなんて想像も出来なかった。



「………得体の…知れない…そう……ね。あなたからすれば……得体の……うっ…捨て………い…ぃ…」


 嗚咽で語尾が最後まで聞こえない。小さな身体をさらに小さくし、頭は膝に付くほど丸まっている。


  どうして!! なんでよ!!凛音はひたすら脳内で独白する。こちらが殺されるはずなのに、何故私が虐めているようになっている!?

 どうしたらいいのか反応を見せない凛音の横で、エティエンヌフューベルはベッドから降り、テーブル近くまで寄って軽く背伸びをする。

 何をするのか、すぐ反応出来るように身構えた凛音の横で、エティエンヌフューベルはグラスを倒す。
 大きく傾いたグラスからは、並々と入る白い液体が溢れ出て、それを視界に入れた凛音は何故か自分でも分からない行動を起こした。

 大きく傾いたグラスを咄嗟に支えてしまったのだ。

 これに驚いたのはエティエンヌフューベルだ。



「……飲まなくていいわよ。確かに…気持ち悪い……だろうから…」


 はらはらと落ちるエティエンヌフューベルの涙に、もう……完敗。

 毒薬だろうと飲んでやると決意した。これが何なのか凛音には分からないが、エティエンヌフューベルがこのグラスの中の液体を捨てようとした行動を見て、妖精族の皆が泣いて。
 エティエンヌフューベルが飲まなくていい、気持ち悪いと言った時、すすり泣く声が号泣に変わっていった。

 毒薬だろうと何だろうと貴重な飲み物だとは、流石に凛音にも分かった。



「どうにでもなれ!! 」

 気合いを入れてグラスを手に持つ。半分ほど溢れてしまった白い液体を飲む為、凛音はグラスに口を付けた。

「うん?????」

 冷たくもなく、熱くもなく、臭くもなく、身体も今のところ普通。で味の感想は。甘い? 甘い。甘い、あれ甘いし凄く美味し…い? これはかの!?

「ぬわぁ!キャラメルマキアート!!!」


 ビクッ!!!!

 凛音の絶叫にエティエンヌフューベルは見た目にも分かるほど飛び上がり、泣き崩れていた妖精族の皆は満面の笑みだ。

 何故笑みなのかは今の凛音にはどうでもいい。



「キャラメルマキアート!! キャラメルマキアートじゃない!! やだ、美味しいっ。美味しいよ。うぅぅぅ、これ飲みたかったの。
 今まで飲んだ中で一番美味しいキャラメルマキアートだよ~」


 感動しながら、半分溢した分が大いに悔やまれる。グラス内にあったキャラメルマキアートをすべて飲みきって、感想は足りない……だ。


「美味しいかったぁ。ご馳走様でした!! もうこんな美味しいキャラメルマキアートだって分かってたら、すぐに飲んだのに」


 お礼は顔を見て言うのは社会人として常識。あまりの美味しさにちょっと興奮気味に礼を言った……のはいいのだが……。
 エティエンヌフューベル様の顔があり得ないくらい真っ赤。沸騰するほどの赤さに驚く。


「だ、大丈夫ですか?? エティエンヌフューベル様?」

 薄紫色の瞳がうるうるで頬は林檎のように赤く色づき、色気が色気が凄まじい。

「えぇ、えぇ、大丈夫よ。甘かった? 美味しかった?」


 美味しかったと言ったはずだが、再度聞き返され先程の態度を改め正直に言う。



「はい、とっっっっても美味しかったです!! あちらの世界で朝昼晩と三回飲んでたキャラメルマキアートの味と同じ味で驚きました。
 あっ同じじゃないですね。今まで飲んだキャラメルマキアートの中で一番美味しかったです。
 貴重な飲み物だったんですよね? 一気に飲んじゃったので、飲み足りないです。おかわり…は流石に失礼ですか?」

 感想を言い終えた瞬間。

 妖精族の皆々様が、ズサァーと寄ってきた。



「天草 凛音様、お待ちください。これ以上は王が倒れてしまう」

「申し訳ございません、申し訳ございません、他にも美味な飲み物はたくさんございますので、今日は一杯だけにしてくださいませ」

「美味で良かったです。良かったのですが、これ以上は明日に、いえ明日でよろしくお願い致します」


 口々にこれ以上はないと言う。妖精族の皆々様が心配さ満載で泣きそうだ。あまりに美味しくて、凛音としてはまだまだ後何杯でもいけそうなのに。
 先程の態度もあるから、強くは出れない。毒薬やらと思った自分が無性に恥ずかしかった。


「そうですよね。残念ですけど、我慢します」

 ちょっとふて腐れた感を出して話すと、エティエンヌフューベルが真っ赤な顔をしながら気合いを入れている。

「頑張れば、まだいけるかも……。そうよ、たくさん飲んで。キャラメルなんとか? みたいで美味しいのよね。
 大丈夫、私は構わないわ。しばらく倒れてもいい、飲ませてあげる」


 頬を染めながら、両手を拳にしやる気満々のエティエンヌフューベル。
 しかし白い液体キャラメルマキアートの実態を把握している同胞らは、王の頑張りは身体を痛めつけるだけだと理解している為、肝を冷やす。


「やめてください!!!」

「王、無理です。無理ですよ、出したのだってどれだけ久方ぶりだと思っていらっしゃる!!」

「身体が壊れます、天草 凛音様は無事に飲まれました。今日は良しとしてくださいませ」

「後生です、これ以上酷使はやめてください。使いものにならなくなりますっ!!」


 土下座しながら、王であるエティエンヌフューベルに頭を下げる妖精族の皆々様。

「……………(なんだろう罪悪感がする)」凛音は胸がチクチク痛い。


 そんな貴重な牛だったのか? 断崖絶壁にでも生活する牛か? 確かにそうなら絞りづらいし怪我のおそれもあるか?…。

 そんな高価なミルクだったとは……。貴重なミルクを半分溢したのに誰も私を怒らないし、妖精族の懐の広さに感動ね…。

 うっ。胸がチクチク痛い、申し訳無さ過ぎる。




 その後。


 精液酒を凛音に摂取させ終わった気でいるエティエンヌフューベルら妖精族は、自身らの常識に頭を大いに悩ますのだ。

 そう、凛音の蜜液摂取がいかに難しいかと知る。



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