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3章 藤枝宮子(ふじえだみやこ)
第35話 ルナティック・バレット
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「何よあいつら、なんなのよ!」
里奈は頭を押さえながら私の手を引いて、夜空の下をずんずん歩いていく。強い夜風にスカートがはためき、髪が顔に張り付く。夜の屋上は、どうしてこんなにも心細いのだろう。ビル風に吹かれて、空に吸い上げられてしまいそうだ。
「どこに行ったって、邪魔されるし、引き裂かれるんだわ。わかったでしょう宮子。世界中のどこにだって、逃げ場はないのよ」
里奈は私の手を離すと、足を上げて柵を乗り越えた。柵の向こうには3メートルほどの屋根が続いていて、その先には何もない。
「宮子、こっちに来て」
「やめなさい里奈、そんなことしたって何にもならない」
「あなたが来ないなら、私このまま……」
里奈は私の目を見つめたまま、後ろ向きに一歩ずつさがっていく。私は柵を掴んで叫んだ。
「やめなさい!」
「じゃあ、宮子が止めてよ」
里奈の声は震えていた。夜空に月が見えなくなってから、宮子の激情は治まっているように見えた。妖しげな光を湛えていた瞳は、今は不安げに揺れている。私はその目を見つめながら言った。
「今からでも、下に降りましょう。まだなんにも起こってやしないのよ。なんにもよ」
里奈の足が止まった。私は柵から身を乗り出して、手を伸ばす。
「今からこっそり1階に下りて、そのままお家に帰って、明日何もなかったように生徒会室で会いましょう。誰も、何も言いやしないわ」
里奈は逡巡するように下を向いたが、やがて思い立ったように顔を上げた。
「いやよ。どれだけ苦しかったか、話したでしょう。私は絶対あなたと離れたくない。でも、一緒に生きるのも耐えられない……」
「だからってそんな……!」
里奈は私の言葉を遮るように目を閉じた。後ろへまた一歩一歩、さがり始めた。屋根の先まであと1メートルもない。私は柵を乗り越えて、里奈の元に歩み寄った――走るなんてできなかった。
自分を守る物のない、柵のない屋根の舳先。強い夜風が、私と里奈を虚空に吸い上げようとする。足が竦んで、足の裏がふわふわして頼りない。こんな危険に身を投げ出したのは、初めてのことだった。
なんとか里奈の所までたどり着いて、その細い肩を抱いた。里奈のわずかな身じろぎが、足下の覚束ない私をひやひやさせる。里奈はゆっくりと目を開いた。
「やっぱり、来てくれた」
言葉とは裏腹に、里奈の表情は諦めに満ちているように見える。やっぱり、来たんだ。来てしまったのだというふうに。
その肩の向こうで、とつぜん夜空が泡立った。
「……………!」
奇妙な言い回しだけれど、そう言う他はない。私は目を見張った。最初に現れたのは小さな光点だ。星と言うには大きすぎるそれは、カビのコロニーのようにぞわりと広がり、空に穴をあけた。
月が出たのだ。ビルの影からではなく、空の真ん中から――。
里奈の体がびくんと揺れた。諦めに濁っていた瞳は、ふたたび怖れとも歓喜ともつかない狂気に濡れ光った。
「やっぱり、死ぬわ。あなたと」
里奈は異様な大きさの満月を背にして、私を抱きすくめた。私の足は、里奈ほど強くは踏ん張れない。里奈が夜空に私を抱き寄せれば、ふたりで奈落に落ちていく他はない。
これは罰なんだわ。
人の心を自由にしたいと、少しでも願ってしまった私への罰だ。里奈は、ヨブの子供たち。そんなことのために死ぬなんて。
里奈を死なせたくない。
そしてやっぱり、私も死にたくない。
「……いろんなこと、ふたりで乗り越えてきたじゃない」
私は里奈にしがみついた。端から見れば、ふたりは固く抱き合っているように見えるだろう。私は里奈の命にしがみついているのだ。けれども里奈は――
「いいえ、私たちは別々に乗り越えてきたのよ。それもここまで」
――里奈は私を抱くことで、私の運命を抱いている。
私の運命を抱くことで、里奈は自分の心をかき乱した私そのものを自分に取り込もうとしていた。その満足感を胸に抱いて、すべてを終わらせるつもりなのだ。
死の誘惑は心の澱を沈めて、透き通った意思を露わにするものだそうだ。それすらも、私か里奈の過ちの祈りのために与えられた仮初めのものだとしたら、こんなに悲しいことはないだろう。そう思うと、涙が溢れてきた。
「あなたは可哀想よ……里奈……」
「知ってるわ宮子。あなただって、可哀想……」
足下が、わずかに傾いだそのとき、屋上に大きな音が響きわたった。
「会長!!」
屋上の入り口に、外れたドアが転がっている。そこに立っているのは、驚いたことに有村ハルカだった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
バカみたいにでっかい月が、夜空に尻を据えている。
ネクロノミコンによって隠されたその反動だろうか。確かに俺も、体の芯から沸き上がる熱い力を感じている。ということは、会長の人を狂わせる力――つまり里奈さまの狂気も高まっているに違いない。
会長と里奈さまは、柵の向こうの屋根の縁ぎりぎりの所に立っていた。ここからの距離はだいたい10メートルといったところか。
「ハルカ、あなたどうしてここに!?」
「お友達になりたいって言ったでしょう?
良い友達は、困ったときに傍にいるものですわ!」
大見得切って出てきたのはいいものの、里奈さまが、足下をトンと蹴るだけですべてが終わる。さすがのミミコちゃんパワーをもってしても、この距離を走破してふたりを止めるのは難しそうだ。
「なんであなたが出てくるのよ。あなたが滅茶苦茶に引っかき回したんでしょうが!!」
里奈さまが叫んだ。
「あなたのせいで、どうしようもなくなったの。もう抑えられなくなったの。何もかも傷つけてぐちゃぐちゃにして、漣ちゃんにも怪我させて、それでも止まらないの。どうしようもないのよ!」
どうやら城ヶ崎は、ひとりで転んだわけじゃないらしかった。
「あなた、漣に何をしたの……」
会長が尋ねた。ふたりは固く抱き合ったまま、お互いの向こうの夜空を見つめている。
「あんな良い子……いなくなったらいいってずっと思ってたわ……だから突き落としたのよ」
会長も里奈さまも泣いていた。お互いの苦しみを、お互いが一番わかりあっている。強い想いにせっつかれる焦燥も、嫉妬の炎も、心を抉る罪の意識も――里奈さまは俺の方を向いて言った。
「わかったでしょう? もうダメなのよ。でもひとりじゃ怖い。私はふたりきりの場所で、ふたりきりで死にたいの!」
「あなたの心をそこまで追いつめているのが、あなたの本心じゃないって、わかってるんでしょう?」
「だからって、どうしようもないじゃない!」
「そんなの、わかんないじゃないですか! 俺だって、会長と同じなんです、俺の体も、おかしなことになってるんだ!」
俺は叫んだ。
「俺の体も、めちゃくちゃなんです! でも、どうにかなってる。先は遠いけれど、どうにかできるって気はしてる」
「なんでそんなこと……!」
「白ネコなんて、イカれたオカルトですよ。でもそれにだって、ちゃんと専門家はいるし、手立てだってあるんです! 必ず治す方法はあるはずだ!」
気付けば、俺は俺のために話をしていた。生まれ持った体が変化する不安――はしゃぎながらも、ときおり胸に去来する不安を、そこから抜け出すための希望を、言葉にして叩きつけていた。
「それに、俺の体が抱えた悩みを知って、そのために協力してくれる仲間がいます。自分のことなんかそっちのけで、体を張って助けてくれる奴がいる……ぶつくさ言いながらも、的確な言葉で導いてくれる奴がいる……同じような悩みを分かちあって、支え合える奴がいる……!」
杏子、ネクロノミコン、城ヶ崎、それに姉もだ――みんなの助けがなければ、俺はここまで来られなかった。
「あなたひとりの体に、全ての悩みを抱え込むべきじゃない」
俺はゆっくりと、ふたりの元に歩み寄った。里奈さまが口を開いた。
「ハルカちゃんは幸運だったのね」
そう言いながら、里奈さまは会長の肩に回していた右手を鞄の中に入れた。
「……だったら尚更憎らしいわ」
鞄から取り出されたのは、黒光りする鉄の塊。
遠目で見てもわかる――拳銃だ。俺は思わず立ち止まった。
里奈さまが普通のお嬢様なら、おもちゃにしか見えなかったことだろう。しかし俺はさっきの部屋で、頬に傷持つ保護者さま一同の姿を目の当たりにしている。あれはきっと、本物だ。その先端が、ぴたりとこちらに向けられた。
俺と里奈さまの距離は、もう5メートルもなかった。
「憎いわ。憎くて死にたくて愛おしくて仕方ない。もう、心が破裂しちゃうわ………ねえ、さようなら」
ゆっくりと、引き金が引かれた。
里奈は頭を押さえながら私の手を引いて、夜空の下をずんずん歩いていく。強い夜風にスカートがはためき、髪が顔に張り付く。夜の屋上は、どうしてこんなにも心細いのだろう。ビル風に吹かれて、空に吸い上げられてしまいそうだ。
「どこに行ったって、邪魔されるし、引き裂かれるんだわ。わかったでしょう宮子。世界中のどこにだって、逃げ場はないのよ」
里奈は私の手を離すと、足を上げて柵を乗り越えた。柵の向こうには3メートルほどの屋根が続いていて、その先には何もない。
「宮子、こっちに来て」
「やめなさい里奈、そんなことしたって何にもならない」
「あなたが来ないなら、私このまま……」
里奈は私の目を見つめたまま、後ろ向きに一歩ずつさがっていく。私は柵を掴んで叫んだ。
「やめなさい!」
「じゃあ、宮子が止めてよ」
里奈の声は震えていた。夜空に月が見えなくなってから、宮子の激情は治まっているように見えた。妖しげな光を湛えていた瞳は、今は不安げに揺れている。私はその目を見つめながら言った。
「今からでも、下に降りましょう。まだなんにも起こってやしないのよ。なんにもよ」
里奈の足が止まった。私は柵から身を乗り出して、手を伸ばす。
「今からこっそり1階に下りて、そのままお家に帰って、明日何もなかったように生徒会室で会いましょう。誰も、何も言いやしないわ」
里奈は逡巡するように下を向いたが、やがて思い立ったように顔を上げた。
「いやよ。どれだけ苦しかったか、話したでしょう。私は絶対あなたと離れたくない。でも、一緒に生きるのも耐えられない……」
「だからってそんな……!」
里奈は私の言葉を遮るように目を閉じた。後ろへまた一歩一歩、さがり始めた。屋根の先まであと1メートルもない。私は柵を乗り越えて、里奈の元に歩み寄った――走るなんてできなかった。
自分を守る物のない、柵のない屋根の舳先。強い夜風が、私と里奈を虚空に吸い上げようとする。足が竦んで、足の裏がふわふわして頼りない。こんな危険に身を投げ出したのは、初めてのことだった。
なんとか里奈の所までたどり着いて、その細い肩を抱いた。里奈のわずかな身じろぎが、足下の覚束ない私をひやひやさせる。里奈はゆっくりと目を開いた。
「やっぱり、来てくれた」
言葉とは裏腹に、里奈の表情は諦めに満ちているように見える。やっぱり、来たんだ。来てしまったのだというふうに。
その肩の向こうで、とつぜん夜空が泡立った。
「……………!」
奇妙な言い回しだけれど、そう言う他はない。私は目を見張った。最初に現れたのは小さな光点だ。星と言うには大きすぎるそれは、カビのコロニーのようにぞわりと広がり、空に穴をあけた。
月が出たのだ。ビルの影からではなく、空の真ん中から――。
里奈の体がびくんと揺れた。諦めに濁っていた瞳は、ふたたび怖れとも歓喜ともつかない狂気に濡れ光った。
「やっぱり、死ぬわ。あなたと」
里奈は異様な大きさの満月を背にして、私を抱きすくめた。私の足は、里奈ほど強くは踏ん張れない。里奈が夜空に私を抱き寄せれば、ふたりで奈落に落ちていく他はない。
これは罰なんだわ。
人の心を自由にしたいと、少しでも願ってしまった私への罰だ。里奈は、ヨブの子供たち。そんなことのために死ぬなんて。
里奈を死なせたくない。
そしてやっぱり、私も死にたくない。
「……いろんなこと、ふたりで乗り越えてきたじゃない」
私は里奈にしがみついた。端から見れば、ふたりは固く抱き合っているように見えるだろう。私は里奈の命にしがみついているのだ。けれども里奈は――
「いいえ、私たちは別々に乗り越えてきたのよ。それもここまで」
――里奈は私を抱くことで、私の運命を抱いている。
私の運命を抱くことで、里奈は自分の心をかき乱した私そのものを自分に取り込もうとしていた。その満足感を胸に抱いて、すべてを終わらせるつもりなのだ。
死の誘惑は心の澱を沈めて、透き通った意思を露わにするものだそうだ。それすらも、私か里奈の過ちの祈りのために与えられた仮初めのものだとしたら、こんなに悲しいことはないだろう。そう思うと、涙が溢れてきた。
「あなたは可哀想よ……里奈……」
「知ってるわ宮子。あなただって、可哀想……」
足下が、わずかに傾いだそのとき、屋上に大きな音が響きわたった。
「会長!!」
屋上の入り口に、外れたドアが転がっている。そこに立っているのは、驚いたことに有村ハルカだった。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
バカみたいにでっかい月が、夜空に尻を据えている。
ネクロノミコンによって隠されたその反動だろうか。確かに俺も、体の芯から沸き上がる熱い力を感じている。ということは、会長の人を狂わせる力――つまり里奈さまの狂気も高まっているに違いない。
会長と里奈さまは、柵の向こうの屋根の縁ぎりぎりの所に立っていた。ここからの距離はだいたい10メートルといったところか。
「ハルカ、あなたどうしてここに!?」
「お友達になりたいって言ったでしょう?
良い友達は、困ったときに傍にいるものですわ!」
大見得切って出てきたのはいいものの、里奈さまが、足下をトンと蹴るだけですべてが終わる。さすがのミミコちゃんパワーをもってしても、この距離を走破してふたりを止めるのは難しそうだ。
「なんであなたが出てくるのよ。あなたが滅茶苦茶に引っかき回したんでしょうが!!」
里奈さまが叫んだ。
「あなたのせいで、どうしようもなくなったの。もう抑えられなくなったの。何もかも傷つけてぐちゃぐちゃにして、漣ちゃんにも怪我させて、それでも止まらないの。どうしようもないのよ!」
どうやら城ヶ崎は、ひとりで転んだわけじゃないらしかった。
「あなた、漣に何をしたの……」
会長が尋ねた。ふたりは固く抱き合ったまま、お互いの向こうの夜空を見つめている。
「あんな良い子……いなくなったらいいってずっと思ってたわ……だから突き落としたのよ」
会長も里奈さまも泣いていた。お互いの苦しみを、お互いが一番わかりあっている。強い想いにせっつかれる焦燥も、嫉妬の炎も、心を抉る罪の意識も――里奈さまは俺の方を向いて言った。
「わかったでしょう? もうダメなのよ。でもひとりじゃ怖い。私はふたりきりの場所で、ふたりきりで死にたいの!」
「あなたの心をそこまで追いつめているのが、あなたの本心じゃないって、わかってるんでしょう?」
「だからって、どうしようもないじゃない!」
「そんなの、わかんないじゃないですか! 俺だって、会長と同じなんです、俺の体も、おかしなことになってるんだ!」
俺は叫んだ。
「俺の体も、めちゃくちゃなんです! でも、どうにかなってる。先は遠いけれど、どうにかできるって気はしてる」
「なんでそんなこと……!」
「白ネコなんて、イカれたオカルトですよ。でもそれにだって、ちゃんと専門家はいるし、手立てだってあるんです! 必ず治す方法はあるはずだ!」
気付けば、俺は俺のために話をしていた。生まれ持った体が変化する不安――はしゃぎながらも、ときおり胸に去来する不安を、そこから抜け出すための希望を、言葉にして叩きつけていた。
「それに、俺の体が抱えた悩みを知って、そのために協力してくれる仲間がいます。自分のことなんかそっちのけで、体を張って助けてくれる奴がいる……ぶつくさ言いながらも、的確な言葉で導いてくれる奴がいる……同じような悩みを分かちあって、支え合える奴がいる……!」
杏子、ネクロノミコン、城ヶ崎、それに姉もだ――みんなの助けがなければ、俺はここまで来られなかった。
「あなたひとりの体に、全ての悩みを抱え込むべきじゃない」
俺はゆっくりと、ふたりの元に歩み寄った。里奈さまが口を開いた。
「ハルカちゃんは幸運だったのね」
そう言いながら、里奈さまは会長の肩に回していた右手を鞄の中に入れた。
「……だったら尚更憎らしいわ」
鞄から取り出されたのは、黒光りする鉄の塊。
遠目で見てもわかる――拳銃だ。俺は思わず立ち止まった。
里奈さまが普通のお嬢様なら、おもちゃにしか見えなかったことだろう。しかし俺はさっきの部屋で、頬に傷持つ保護者さま一同の姿を目の当たりにしている。あれはきっと、本物だ。その先端が、ぴたりとこちらに向けられた。
俺と里奈さまの距離は、もう5メートルもなかった。
「憎いわ。憎くて死にたくて愛おしくて仕方ない。もう、心が破裂しちゃうわ………ねえ、さようなら」
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