4 / 101
おもちゃ争奪戦
しおりを挟む
僕が小学4年生の頃、ベイブレードという現代版のコマが、一役ムーブメントを起こした。僕らの周りでは、たまごっち以来の一大ブームだった。
コロコロコミックで特集がバンバン組まれ、おはスタで大々的に扱われていた。
商業施設で大会が開催されたりもしていた。
その所為もあり、僕の住んでいた街では気付いたら入手困難になっていた。
やっと見付けても、アメ横の露店でおよそ5倍の値段で販売されていた。
幼いながらに転売ヤーの恐ろしさを知った。
なんとしても手に入れたかった僕等は、子どものくせに知恵をフル活用して、おもちゃ屋にリサーチを掛けた。
「いついつまではあったんだけどね~。売れちゃったね。」
つまり、入荷が全くない訳ではなかった。僕等が買いに行く前に売れてしまうということだ。そこで、コロコロコミックに掲載されている発売日の、開店時刻にお店に出向いてみた。
先客が居てギリギリで買えないことがほとんどだったが、明らかに一店舗様子が違った。開店の時点で売り切れていた。
そう。僕等はフラゲが出来るおもちゃ屋があることを知った。
その後はそのお店1箇所に絞って通った。
平日の学校終わりに通った。
時には銀次郎と足を運んだ。
アイツが2時間遅刻して、ギリッギリになったけど。笑
それでもなんとか買うことは出来た。
今思うと、当時の僕等の行動力は凄まじかったと思う。フラゲ店を知る前なんかは、近所のおもちゃ問屋に「売って欲しい。」と頭を下げたこともあった。
(当然、売ってもらえなかった。そして、おふくろめっちゃ怒られてた。すまん。おふくろ。笑)
とんでもない執念だ。
ちなみに僕は今、産業機械部品を扱う商社で働いているのだが、実は今似たような状況下にある。半導体絡みの影響で、各メーカー欠品が多発。売れるものが日に日に減ってきているのだ。
(勝手に”産業崩壊”と呼んでいる。笑)
果たして僕は当時のような行動力を発揮し、売れるものを掻き集められるだろうか。
今は不安よりも楽しみの方が大きい。
自分を試したいのかもしれないな。
コロコロコミックで特集がバンバン組まれ、おはスタで大々的に扱われていた。
商業施設で大会が開催されたりもしていた。
その所為もあり、僕の住んでいた街では気付いたら入手困難になっていた。
やっと見付けても、アメ横の露店でおよそ5倍の値段で販売されていた。
幼いながらに転売ヤーの恐ろしさを知った。
なんとしても手に入れたかった僕等は、子どものくせに知恵をフル活用して、おもちゃ屋にリサーチを掛けた。
「いついつまではあったんだけどね~。売れちゃったね。」
つまり、入荷が全くない訳ではなかった。僕等が買いに行く前に売れてしまうということだ。そこで、コロコロコミックに掲載されている発売日の、開店時刻にお店に出向いてみた。
先客が居てギリギリで買えないことがほとんどだったが、明らかに一店舗様子が違った。開店の時点で売り切れていた。
そう。僕等はフラゲが出来るおもちゃ屋があることを知った。
その後はそのお店1箇所に絞って通った。
平日の学校終わりに通った。
時には銀次郎と足を運んだ。
アイツが2時間遅刻して、ギリッギリになったけど。笑
それでもなんとか買うことは出来た。
今思うと、当時の僕等の行動力は凄まじかったと思う。フラゲ店を知る前なんかは、近所のおもちゃ問屋に「売って欲しい。」と頭を下げたこともあった。
(当然、売ってもらえなかった。そして、おふくろめっちゃ怒られてた。すまん。おふくろ。笑)
とんでもない執念だ。
ちなみに僕は今、産業機械部品を扱う商社で働いているのだが、実は今似たような状況下にある。半導体絡みの影響で、各メーカー欠品が多発。売れるものが日に日に減ってきているのだ。
(勝手に”産業崩壊”と呼んでいる。笑)
果たして僕は当時のような行動力を発揮し、売れるものを掻き集められるだろうか。
今は不安よりも楽しみの方が大きい。
自分を試したいのかもしれないな。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
