4 / 37
井口モデル
しおりを挟む
ダイエーホークスファンになった僕は、とりあえず父に申告した。
「お父。俺ダイエーファンになったわ。」
「そうか。」
驚かれるのかと思ったら、案外すんなり受け入れられてしまった。そもそも父はアンチ巨人の人間だったから、まぁそんなものか。
ダイエーホークスファンになったと申告して数週間後、今度は自分のバットを買いに行くことなった。チームの練習がない時でも素振りが出来るようにと。
その週の日曜日。スポーツ用品店に行くと、バットが置かれたコーナーを見つけた。近寄って一つ一つ見ていると、その中にダイエーホークスのマークがついたバットがあった。
「ダイエーホークス。井口モデル。」
その時は井口が誰なのか知らなかったのだけれど、モデルというシグネチャーがあるということはダイエーホークスの人気選手のはずだ。
「お父。これがいい。この井口モデルがいい。」
ダイエーホークスの人気選手のモデルというだけで井口モデルのバットを購入。赤と黒のThe ダイエーホークスカラーだった。
帰りの車内は当然のことながら井口の話題になる。
「そうか。今度はダイエーの井口が好きになったのか。」
「うん。」
とりあえず頷いておいた。
父は昔から変なところだけ気が利く。バットを買ってから1ヶ月も経たない内に、父は日本ハムファイターズ対ダイエーホークスのチケットをどこかから入手していた。多分こっそり買いに行ったのだと思う。
いざ、当日。試合を観に東京ドームへ。当時、日本ハムファイターズの本拠地も東京ドームだった関係で、東京ドームでパリーグの試合が見れた。(今も交流戦で観れます。) 座席はバックネット裏で一階席の上の方だった。売店で買ったフライドスナックを食べながら試合観戦。ベンチから飛び出してくる選手達を眺めながら、どれが井口でどれが小久保なのかを目を凝らして見ていた。
試合はと言うと、日本ハムファイターズの先発。金村の好投もあり、途中まで劣勢に。しかしながら、6回に井口、城島等の躍動で同点とし、最後は小久保のホームランで逆転勝利を収めた。
試合後球場のゲートを潜り外へ。東京ドームには外側にグッズショップがある。
「お父。ダイエーのリストバンドが欲しい。」
ダイエーホークスファンになり試合を観に行ったので、記念にリストバンドが欲しかった。
「あぁ。そうだな。ダイエー勝ったしな。」
負けたらどうなっていたというのだ。まぁそんなことはさておき、グッズショップに入り、ダイエーホークスのグッズが並ぶコーナーへ。お目当てのリストバンドを見付ける。
「お父。小久保のリストバンドにする。」
そう言って父に小久保のリストバンドを渡す。すると、父が僕に小久保のリストバンドを僕に返す。
「お前井口が好きなんだろ。井口のもあるんじゃないか。お店の人に聞いてくるよ。」
正直、この日初見の井口より、パワプロで三打席連続ホームランで馴染みがあり、この日も決勝点をあげた小久保の方が全然良かった。探しに行った父の戻りをビクビクしながら待つ。
「ダメだ。無いな。」
井口のリストバンドは売り切れだった。ホッとしたのは言うまでもない。本命の小久保のリストバンドを購入。上機嫌で帰路に着いた。
「お父。俺ダイエーファンになったわ。」
「そうか。」
驚かれるのかと思ったら、案外すんなり受け入れられてしまった。そもそも父はアンチ巨人の人間だったから、まぁそんなものか。
ダイエーホークスファンになったと申告して数週間後、今度は自分のバットを買いに行くことなった。チームの練習がない時でも素振りが出来るようにと。
その週の日曜日。スポーツ用品店に行くと、バットが置かれたコーナーを見つけた。近寄って一つ一つ見ていると、その中にダイエーホークスのマークがついたバットがあった。
「ダイエーホークス。井口モデル。」
その時は井口が誰なのか知らなかったのだけれど、モデルというシグネチャーがあるということはダイエーホークスの人気選手のはずだ。
「お父。これがいい。この井口モデルがいい。」
ダイエーホークスの人気選手のモデルというだけで井口モデルのバットを購入。赤と黒のThe ダイエーホークスカラーだった。
帰りの車内は当然のことながら井口の話題になる。
「そうか。今度はダイエーの井口が好きになったのか。」
「うん。」
とりあえず頷いておいた。
父は昔から変なところだけ気が利く。バットを買ってから1ヶ月も経たない内に、父は日本ハムファイターズ対ダイエーホークスのチケットをどこかから入手していた。多分こっそり買いに行ったのだと思う。
いざ、当日。試合を観に東京ドームへ。当時、日本ハムファイターズの本拠地も東京ドームだった関係で、東京ドームでパリーグの試合が見れた。(今も交流戦で観れます。) 座席はバックネット裏で一階席の上の方だった。売店で買ったフライドスナックを食べながら試合観戦。ベンチから飛び出してくる選手達を眺めながら、どれが井口でどれが小久保なのかを目を凝らして見ていた。
試合はと言うと、日本ハムファイターズの先発。金村の好投もあり、途中まで劣勢に。しかしながら、6回に井口、城島等の躍動で同点とし、最後は小久保のホームランで逆転勝利を収めた。
試合後球場のゲートを潜り外へ。東京ドームには外側にグッズショップがある。
「お父。ダイエーのリストバンドが欲しい。」
ダイエーホークスファンになり試合を観に行ったので、記念にリストバンドが欲しかった。
「あぁ。そうだな。ダイエー勝ったしな。」
負けたらどうなっていたというのだ。まぁそんなことはさておき、グッズショップに入り、ダイエーホークスのグッズが並ぶコーナーへ。お目当てのリストバンドを見付ける。
「お父。小久保のリストバンドにする。」
そう言って父に小久保のリストバンドを渡す。すると、父が僕に小久保のリストバンドを僕に返す。
「お前井口が好きなんだろ。井口のもあるんじゃないか。お店の人に聞いてくるよ。」
正直、この日初見の井口より、パワプロで三打席連続ホームランで馴染みがあり、この日も決勝点をあげた小久保の方が全然良かった。探しに行った父の戻りをビクビクしながら待つ。
「ダメだ。無いな。」
井口のリストバンドは売り切れだった。ホッとしたのは言うまでもない。本命の小久保のリストバンドを購入。上機嫌で帰路に着いた。
1
あなたにおすすめの小説
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる