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17、地底のイスカ村
第190話 陰と陽、光と影
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なかなか肝心の中心人物が誰かを語らないグレンに、ガーラントが詰め寄る。
「城の師団と言ったな?それを動かせると言ったら……まさか、王家の人間なのか?
しかしリリサレーン殿は王の娘だったんだろう?何があったんだ?もう過去の話だ、話してくれ。」
「過去ならばこそ、知らずともよいであろう。」
グレンが苦い顔で返す。
「いいや!聞かねばならん!聞かねば話が進まぬ。」
「ふん、知りたいだけの輩に話すことはない。」
横からホムラがプイと言い捨てる。
「なにいっ!無礼な!」
「ブルース様!落ちついて!ホムラ様も!」
ブルースがカッと来て腰を上げかけ、リリスが慌てて止めた。
うぬぬとにらみ合う2人に、ガーラントがため息をつく。
ルビーが、少し考え口を開いた。
「セレス様が……ガラリア様が戦ったのは、その聖なる火だと思うのです。いえ、そうだと仰いました。
恐らく、隣国で害をなしていた魔導師はそれが関係していたのだと。
そして、ヴァシュラム様はそれをご存じの上で追ってきたガラリア様を制されたのだと思います。」
「ふむ……知らせでは、隣国の魔導師は御方様に追われる形で隣国を出たそうな。
御方様に話しをお聞かせ願えればよいのでしょうが、今は無理でございましょう。
さて、しかしその聖なる火が次にどこへ向かったかは、まだ知らせが来ていません。
その火が怨嗟の火だとしたら、この時代の血縁の者に仇を討とうとするかもしれませぬな。
ヴァシュラム様が追って行かれたならばいいのだが。」
ため息をつき、長老も落ちついた口調で話し、鈴を鳴らす。
先ほどの白装束の少女が隣室から姿を現し、長老は温かい飲み物を持ってくるよう指示した。
「少し落ちつきなされませ。
騎士殿、私とて御方様を罪人扱いされて腹に据えかねておるがこうして控えている。」
ふうう……
皆が息をつく音が揃って流れ、しばし静粛が訪れた。
心の中で整理しているのか、皆神妙な表情でなにやら考える。
少女が茶を用意し、楚々と1人1人に勧め、一礼してまた隣室に下がっていった。
「精霊の国とは言え、……面倒臭い物だな。」
ブルースが、茶を一口飲んでぽつりと漏らす。
漏らして、なにやら前にリリスにも言ったような気がして苦笑した。
「しかし……今のアトラーナには火の精霊がいないといったな。封印されていると。
フレアゴート様も配下の精霊がいない今の自分には力が無いと言われてなかったか?
そうなると、その聖なる火って奴を押さえる事は出来ないんじゃないか?」
リリスが、こくんとうなずき少し考える。
なんにせよ、情報が増えただけで解決に向けてどうすればいいのか整理しなくてはと思う。
「まず、わかったことを整理します。
一つ、聖なる火にはセレス様の御子が飲み込まれている。そしてそれは、今でも変わらずいらっしゃると。
二つ、聖なる火は、青の巫子の中に保管しなければならない。
三つ、しかし保管するためには、火と御子を離す必要がある。
四つ、火は最近になって目覚め、アトラーナにまた害をなそうとしている。
もしかしたら、長老様の仰るようにマリナ様を殺めた者の縁者に仇成そうとしているかも知れません。
それと、私が思うことを一つ。
恐らく、聖なる火とフレア様のお力は陰と陽、光と影。
フレア様のお力が押さえられている今、聖なる火の力は同じく押さえられていると。
よって火の精霊を解放する前に聖なる火は青の巫子の中に納める必要がある。」
「青の巫子はいらっしゃるのですか?」
グレンがリリスに問う。
リリスは考えることなくうなずき、ブルース達が驚いた。
「誰だってんだ?おい、赤の巫子様。」
「メイスですよ。私は彼と会ったとき、妙に運命じみた物を感じました。
つまり、こう言う関係になる方だったのですね。」
「そうか、そう言えばレスラカーン様にそんなこと話してたっけな。
でもあいつは、まだ巫子としての修行さえしていないんじゃ。これから地の神殿で修行をって言ってただろう?」
「大丈夫、大丈夫と思います。
私も黄泉で修行しました、あの姉弟との戦いの最中に。
こちらとあちらでは時間の流れが違うようです。
私が寝ていた時間はどれほどでした?」
「そうだな、俺たちには長く感じたが、ほんの一時だろう。
くそ、あいつらを思い出すと寒気がする。」
「私は、半年はあったと思います。
それはそれは長い時間でしたが、目覚めたときに状況を思い出すことは容易でした。
向こうとこちらの世界を行き来するのは、精神的には奇妙な感じですが、それが私たち火の巫子の力でもあるようです。
フレア様が導いて下さることを祈りましょう。
事は急ぎます。」
「じゃ、これからどうする?」
「城に戻ります。指輪とフレア様の目を返していただいておりません。
とにかく、指輪だけでも見つけないと。」
「えっ、そ、それは!」
なぜか、神官達がその言葉に仰天した。
「だっ、駄目です!いけません!城に行ってはいけません!殺されます!」
ゴウカが思わず叫んで飛び出す。
リリスが驚いて目を見開くと、彼はリリスの手を取りしっかり握りしめた。
「王子なのです!マリナ様を殺したのはお世継ぎのランドレール王子です!
行ってはいけません、王子の失脚を恨む者に殺されます!」
あまりの事実に、リリス達は驚愕して目を見開いた。
「城の師団と言ったな?それを動かせると言ったら……まさか、王家の人間なのか?
しかしリリサレーン殿は王の娘だったんだろう?何があったんだ?もう過去の話だ、話してくれ。」
「過去ならばこそ、知らずともよいであろう。」
グレンが苦い顔で返す。
「いいや!聞かねばならん!聞かねば話が進まぬ。」
「ふん、知りたいだけの輩に話すことはない。」
横からホムラがプイと言い捨てる。
「なにいっ!無礼な!」
「ブルース様!落ちついて!ホムラ様も!」
ブルースがカッと来て腰を上げかけ、リリスが慌てて止めた。
うぬぬとにらみ合う2人に、ガーラントがため息をつく。
ルビーが、少し考え口を開いた。
「セレス様が……ガラリア様が戦ったのは、その聖なる火だと思うのです。いえ、そうだと仰いました。
恐らく、隣国で害をなしていた魔導師はそれが関係していたのだと。
そして、ヴァシュラム様はそれをご存じの上で追ってきたガラリア様を制されたのだと思います。」
「ふむ……知らせでは、隣国の魔導師は御方様に追われる形で隣国を出たそうな。
御方様に話しをお聞かせ願えればよいのでしょうが、今は無理でございましょう。
さて、しかしその聖なる火が次にどこへ向かったかは、まだ知らせが来ていません。
その火が怨嗟の火だとしたら、この時代の血縁の者に仇を討とうとするかもしれませぬな。
ヴァシュラム様が追って行かれたならばいいのだが。」
ため息をつき、長老も落ちついた口調で話し、鈴を鳴らす。
先ほどの白装束の少女が隣室から姿を現し、長老は温かい飲み物を持ってくるよう指示した。
「少し落ちつきなされませ。
騎士殿、私とて御方様を罪人扱いされて腹に据えかねておるがこうして控えている。」
ふうう……
皆が息をつく音が揃って流れ、しばし静粛が訪れた。
心の中で整理しているのか、皆神妙な表情でなにやら考える。
少女が茶を用意し、楚々と1人1人に勧め、一礼してまた隣室に下がっていった。
「精霊の国とは言え、……面倒臭い物だな。」
ブルースが、茶を一口飲んでぽつりと漏らす。
漏らして、なにやら前にリリスにも言ったような気がして苦笑した。
「しかし……今のアトラーナには火の精霊がいないといったな。封印されていると。
フレアゴート様も配下の精霊がいない今の自分には力が無いと言われてなかったか?
そうなると、その聖なる火って奴を押さえる事は出来ないんじゃないか?」
リリスが、こくんとうなずき少し考える。
なんにせよ、情報が増えただけで解決に向けてどうすればいいのか整理しなくてはと思う。
「まず、わかったことを整理します。
一つ、聖なる火にはセレス様の御子が飲み込まれている。そしてそれは、今でも変わらずいらっしゃると。
二つ、聖なる火は、青の巫子の中に保管しなければならない。
三つ、しかし保管するためには、火と御子を離す必要がある。
四つ、火は最近になって目覚め、アトラーナにまた害をなそうとしている。
もしかしたら、長老様の仰るようにマリナ様を殺めた者の縁者に仇成そうとしているかも知れません。
それと、私が思うことを一つ。
恐らく、聖なる火とフレア様のお力は陰と陽、光と影。
フレア様のお力が押さえられている今、聖なる火の力は同じく押さえられていると。
よって火の精霊を解放する前に聖なる火は青の巫子の中に納める必要がある。」
「青の巫子はいらっしゃるのですか?」
グレンがリリスに問う。
リリスは考えることなくうなずき、ブルース達が驚いた。
「誰だってんだ?おい、赤の巫子様。」
「メイスですよ。私は彼と会ったとき、妙に運命じみた物を感じました。
つまり、こう言う関係になる方だったのですね。」
「そうか、そう言えばレスラカーン様にそんなこと話してたっけな。
でもあいつは、まだ巫子としての修行さえしていないんじゃ。これから地の神殿で修行をって言ってただろう?」
「大丈夫、大丈夫と思います。
私も黄泉で修行しました、あの姉弟との戦いの最中に。
こちらとあちらでは時間の流れが違うようです。
私が寝ていた時間はどれほどでした?」
「そうだな、俺たちには長く感じたが、ほんの一時だろう。
くそ、あいつらを思い出すと寒気がする。」
「私は、半年はあったと思います。
それはそれは長い時間でしたが、目覚めたときに状況を思い出すことは容易でした。
向こうとこちらの世界を行き来するのは、精神的には奇妙な感じですが、それが私たち火の巫子の力でもあるようです。
フレア様が導いて下さることを祈りましょう。
事は急ぎます。」
「じゃ、これからどうする?」
「城に戻ります。指輪とフレア様の目を返していただいておりません。
とにかく、指輪だけでも見つけないと。」
「えっ、そ、それは!」
なぜか、神官達がその言葉に仰天した。
「だっ、駄目です!いけません!城に行ってはいけません!殺されます!」
ゴウカが思わず叫んで飛び出す。
リリスが驚いて目を見開くと、彼はリリスの手を取りしっかり握りしめた。
「王子なのです!マリナ様を殺したのはお世継ぎのランドレール王子です!
行ってはいけません、王子の失脚を恨む者に殺されます!」
あまりの事実に、リリス達は驚愕して目を見開いた。
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