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25、青の巫子の目覚め
第281話 神官たちの不安
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ゴウカが手を引き、グレンの横に下がった。
「あれ?私は監視付けられても構いませんが。」
「無用と巫子が仰せだ。だが、不穏な動きあれば命が無いと思うが良い。」
「承知しました。」
ミランが彼に苦笑する。
神官たちにとって、巫子は絶対の存在なのだろう。
ホムラも前垂れを降ろしてリリスから離れ、軽く会釈すると、他の二人もミランから離れて守るようにリリスのそばに来た。
「ふうん、火の神官って、うちの神官たちと役割が全然違うんだな。
まるでサファイアたちだ。」
イネスが、興味深そうにリリスに聞く。
リリスがうなずき、神官たちがミランを受け入れてくれたことにホッと息をついた。
「恐らく、肩書きが必要だったのだと思います。
彼らも名を継ぐそうなので、神殿それぞれの都合かと。
彼らは守ってくださる頼もしいお味方ですが、また彼らも守らねばならぬ方々です。
少数の民なれば、たとえ相手が弱い者でも多数であれば敵いません。
さて、少々お時間取ってしまいました。どなたからお話をお聞きしましょう?」
リリスがちょこんと首を傾げ、ミランと神官たちを見る。
グレンが、少し急いた様子でリリスの前に出た。
「では、先に申し上げる。
それでは、我らこれより二手に分かれ、二人が青の巫子の守りに参じまする。
おそらくは今、青様にミスリルの守りが不在であるはず。
ここに私グレンとエリンが残り、ホムラとゴウカが青様の元へ参じることに致しました。
どうかお許しを。」
「それは急がねばなりませんね。でも……」
リリスがちょっと考えて、神官たちを見回しエリンを見る。
自分に視線が止まったことにエリンが気づき、顔を上げた。
「エリン様、神官様方は、まだ今の世に慣れておられません。
ですから、ゴウカ様に代わってマリナのところへとお願いしたいのですが………
でも……、でもですね、ホムラ様はすぐピーッと来るので、エリン様にお頼みするのもちょっと心配なのです。」
プッと皆が笑い、ホムラがバッと前垂れを上げた。
「な、何をおっしゃる! 私が?! どういう事で?? 」
「そうですねえ、もうちょっと怒る前に深呼吸を3度ほどして頂ければと。」
「わっ! わたしがいつ!? 」
エリンが微笑み、リリスに片膝を付く。
「お心遣いありがとうございます。
この私でよろしければ、是非にも青の巫子様の守りに参りましょう。
ゴウカ様、よろしいでしょうか? 」
「もちろん、あなた様さえよろしければ。
ホムラ殿は火打ち石より早く頭に火が付きますが、とても頼りになります。
あなたであれば、上手く補佐にも回ることが出来るでしょう。
よろしくお願い申し上げます。」
「なっ! 」
ゴウカにまで言われて、ガッカリするホムラにエリンがお辞儀する。
「私は空を飛ぶことは出来ませんが、足手まといにならぬよう致しますのでよろしゅう願います。」
「ううむ、わかった。赤様がそう仰られるのであれば、致し方ない。
おぬしは、わが背に乗るがいい。」
「承知しました、では準備致しましょう。食い物と水を少々詰めて参ります。」
早速部屋を出るエリンを見送り、ホムラも何とも言えない顔で軽く会釈して、ドアへ向かう。
その様子にリリスがフフッと笑って、ミランを向いた。
「では、次にミラン様、どうなさいました? 」
ふうと一息吐いて、ミランが彼らに目をやりながら身をただす。
懐からザレルの手紙を出して、彼に差し出した。
「お父上から手紙を預かってきました。
それと実は、知り合いの騎士の探し人なのですが、水の精に保護されているらしいのです。
それが、聞いたところによると口から毒を吐くと。」
ホムラが、ドアに手をかけて止まった。
神官たちが、見るからに凍り付く。
「あー、そりゃあマズいぞ、ミラン。」
ブルースが後ろで、大きくため息をついた。
「毒を? どのようなお話なのでしょう? どうぞ、詳しくお聞かせください。」
のんびりたずねるリリスに、ざあっと神官たちが、冷水を浴びたような気分になる。
「「 赤様!! 」」
息もピッタリ、3人が声を合わせて思わず叫んだ。
「は、はい! どうされました? 」
ホムラが思わず駆け戻り、他の二人もリリスの前にずいと立ち塞がる。
3人とも前垂れを上げ、そろって青ざめた顔で迫ってきた。
「赤様! どうか! 我ら3人そろうまで動く事なりません! 」
「お願いですから絶対に! 絶対に動かれませんように!! 」
「駄目ですぞ! 絶対に! ここを出られませんよう!! 」
グイグイ3人とも迫真の顔で迫ってくる。
リリスがぐぐっとエビぞって、椅子にボスンと座った。
「いや、ちょっとお話聞くだけですから。
ほら!今でしたらイネス様もいらっしゃることですし。」
「「 駄目ッ!! です!! 」」
「でも、困っていらっしゃるというお話で…… 」
「「 絶っっっっ対!! 駄目っ!! です!! 」」
「でも……… 」
「でも、じゃありません! 我らは2度と過ちを繰り返したくない!
こちらの騎士殿が言われたことをお忘れか?!
あなた様には代わりは無いのです!! 」
リリスがフッと息を吐いて、ようやくうなずいた。
「わかりました。ではお話だけお聞きして、ホムラ様とエリン様をお待ちします。」
「聞いても駄目です! あなたが聞いて、その場で待てる訳ありません!
絶対駄目!!」
ギロリと、ホムラがミランを睨む。
タイミングが悪すぎる。
なんと言う話を持ってきたのかと、ミランと彼らの初対面は最悪だった。
「あれ?私は監視付けられても構いませんが。」
「無用と巫子が仰せだ。だが、不穏な動きあれば命が無いと思うが良い。」
「承知しました。」
ミランが彼に苦笑する。
神官たちにとって、巫子は絶対の存在なのだろう。
ホムラも前垂れを降ろしてリリスから離れ、軽く会釈すると、他の二人もミランから離れて守るようにリリスのそばに来た。
「ふうん、火の神官って、うちの神官たちと役割が全然違うんだな。
まるでサファイアたちだ。」
イネスが、興味深そうにリリスに聞く。
リリスがうなずき、神官たちがミランを受け入れてくれたことにホッと息をついた。
「恐らく、肩書きが必要だったのだと思います。
彼らも名を継ぐそうなので、神殿それぞれの都合かと。
彼らは守ってくださる頼もしいお味方ですが、また彼らも守らねばならぬ方々です。
少数の民なれば、たとえ相手が弱い者でも多数であれば敵いません。
さて、少々お時間取ってしまいました。どなたからお話をお聞きしましょう?」
リリスがちょこんと首を傾げ、ミランと神官たちを見る。
グレンが、少し急いた様子でリリスの前に出た。
「では、先に申し上げる。
それでは、我らこれより二手に分かれ、二人が青の巫子の守りに参じまする。
おそらくは今、青様にミスリルの守りが不在であるはず。
ここに私グレンとエリンが残り、ホムラとゴウカが青様の元へ参じることに致しました。
どうかお許しを。」
「それは急がねばなりませんね。でも……」
リリスがちょっと考えて、神官たちを見回しエリンを見る。
自分に視線が止まったことにエリンが気づき、顔を上げた。
「エリン様、神官様方は、まだ今の世に慣れておられません。
ですから、ゴウカ様に代わってマリナのところへとお願いしたいのですが………
でも……、でもですね、ホムラ様はすぐピーッと来るので、エリン様にお頼みするのもちょっと心配なのです。」
プッと皆が笑い、ホムラがバッと前垂れを上げた。
「な、何をおっしゃる! 私が?! どういう事で?? 」
「そうですねえ、もうちょっと怒る前に深呼吸を3度ほどして頂ければと。」
「わっ! わたしがいつ!? 」
エリンが微笑み、リリスに片膝を付く。
「お心遣いありがとうございます。
この私でよろしければ、是非にも青の巫子様の守りに参りましょう。
ゴウカ様、よろしいでしょうか? 」
「もちろん、あなた様さえよろしければ。
ホムラ殿は火打ち石より早く頭に火が付きますが、とても頼りになります。
あなたであれば、上手く補佐にも回ることが出来るでしょう。
よろしくお願い申し上げます。」
「なっ! 」
ゴウカにまで言われて、ガッカリするホムラにエリンがお辞儀する。
「私は空を飛ぶことは出来ませんが、足手まといにならぬよう致しますのでよろしゅう願います。」
「ううむ、わかった。赤様がそう仰られるのであれば、致し方ない。
おぬしは、わが背に乗るがいい。」
「承知しました、では準備致しましょう。食い物と水を少々詰めて参ります。」
早速部屋を出るエリンを見送り、ホムラも何とも言えない顔で軽く会釈して、ドアへ向かう。
その様子にリリスがフフッと笑って、ミランを向いた。
「では、次にミラン様、どうなさいました? 」
ふうと一息吐いて、ミランが彼らに目をやりながら身をただす。
懐からザレルの手紙を出して、彼に差し出した。
「お父上から手紙を預かってきました。
それと実は、知り合いの騎士の探し人なのですが、水の精に保護されているらしいのです。
それが、聞いたところによると口から毒を吐くと。」
ホムラが、ドアに手をかけて止まった。
神官たちが、見るからに凍り付く。
「あー、そりゃあマズいぞ、ミラン。」
ブルースが後ろで、大きくため息をついた。
「毒を? どのようなお話なのでしょう? どうぞ、詳しくお聞かせください。」
のんびりたずねるリリスに、ざあっと神官たちが、冷水を浴びたような気分になる。
「「 赤様!! 」」
息もピッタリ、3人が声を合わせて思わず叫んだ。
「は、はい! どうされました? 」
ホムラが思わず駆け戻り、他の二人もリリスの前にずいと立ち塞がる。
3人とも前垂れを上げ、そろって青ざめた顔で迫ってきた。
「赤様! どうか! 我ら3人そろうまで動く事なりません! 」
「お願いですから絶対に! 絶対に動かれませんように!! 」
「駄目ですぞ! 絶対に! ここを出られませんよう!! 」
グイグイ3人とも迫真の顔で迫ってくる。
リリスがぐぐっとエビぞって、椅子にボスンと座った。
「いや、ちょっとお話聞くだけですから。
ほら!今でしたらイネス様もいらっしゃることですし。」
「「 駄目ッ!! です!! 」」
「でも、困っていらっしゃるというお話で…… 」
「「 絶っっっっ対!! 駄目っ!! です!! 」」
「でも……… 」
「でも、じゃありません! 我らは2度と過ちを繰り返したくない!
こちらの騎士殿が言われたことをお忘れか?!
あなた様には代わりは無いのです!! 」
リリスがフッと息を吐いて、ようやくうなずいた。
「わかりました。ではお話だけお聞きして、ホムラ様とエリン様をお待ちします。」
「聞いても駄目です! あなたが聞いて、その場で待てる訳ありません!
絶対駄目!!」
ギロリと、ホムラがミランを睨む。
タイミングが悪すぎる。
なんと言う話を持ってきたのかと、ミランと彼らの初対面は最悪だった。
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