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25、青の巫子の目覚め
第285話 性的な難題
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セリアスと少年の関係を口ごもるミリアムに、リリスが助け船を出す。
「イネス様、私の父ザレル様も私と特に血縁ではございませんでしたし、そう言う事もあるのかと。」
「リリ、人を救う時、それに精霊が関わるときは、人の気持ちが肝心なんだ。
精霊は特に、愛情を大切にする。親子の愛、師弟愛、男女の愛、愛であればその関係を美しいと見る。そしてそれを見抜く力がある。
だから、救おうとする者との関係を知ることは大切なんだ。」
イネスの言葉に、ミリアムがハッとして思い浮かべる。
確かに、小川の精霊は何と言った?
必死で訴えるセリアスを、『心ノ清キ者』と言わなかったか?
あれは精霊が、セリアスが、どれほどあの子を愛しく思っているかを知ったからに違いない。
「大変、大変、申し上げにくく、実は…… 」
脂汗のにじむミリアムに、ミランがフッと息を漏らし切り出した。
「セリアスは、その少年と関係を持ってしまったのです。
少年の家が金に困っていたので支援したのですが、それがきっかけで深い関係になってしまった。
彼はひどく後悔していました。元々彼は少年を養子にと考えていたのに。
それを一時の感情で台無しにしてしまったと。」
「ふううん………、 それで合点がいった。」
イネスが、椅子の上であぐらをかいた。
騎士たちは、やっちまったかと首を振る。
パドルーが、何度もうなずいてサラリと言った。
「ま、良くあることですわね。
特に男性は、女性はともかく中性的な物までは射程範囲ですもの。
小姓は王子の愛人役までこなすのが常ですわ。
なのに、他の男に身体を開いてしまっては、それは首になっても仕方ないですわね。」
「ぇ?! は? 」
サラリと言うパドルーに、ミリアムが驚愕する。
コソコソしていた自分は一体何だったのか、こう言うことは女性の方が大胆だ。
「関係…… 射程範囲…… 深い、関係、あい… じん…………
か、か、身体を開くとは一体……… 」
リリスが呆然と置いてきぼりを食う。
ただ、どこか何か、表(おもて)で語れそうに無いことはわかる。
「赤様がお困りでいらっしゃる。」
グレンとゴウカが、どうしたものかと泡を食って騎士たちを見る。
性的な物は、彼らも言葉に詰まる。
「ガーラントよ、お前が説明しろ。」
ドンとブルースが小突く。
しかし、どう説明していい物か、ガーラントも呆然と天を仰ぐ。
もしかしたら、ザレルは彼に手を出したかもなんて、下劣な考えが無かったとは言えない。
自分の心はなんて汚れているんだろうと、嫌になる。
リリスの側近達が答えに窮しているのを見て、イネスがリリスに言った。
「リリ、世には男女だけでは無く、同性で愛する者もいる。
そう言うことだ。愛情に性は関係無い。ただし、大きな年齢差は問題がある。
特に、相手が子供の場合は心が未成熟だ。
親の愛情と思って慕っていたら、ある日突然、性の対照にされてしまう。
違っていた時の裏切られた反動は大きい。
神殿を建てると、そう言う子供が保護を求めてくることもある。
子供は深くを語れない。傷ついた心と体を抱えたまま、小さく殻に包まれて心を開かない事が多い。
神殿を持つと言うことは、つらいこともあるのだ。
相談の彼らは年齢差はほどほどあるが、恐らく少年が金を都合してもらった礼をしたつもりだったのだろう。
小姓ならば、性の手ほどきはされていたはずだ。
小姓に選ばれる子ならば、見目も良いのだろうさ。
男は子にしようと思っていたんだろうが、そうとは知らぬ少年に迫られてクラッと来たんだろうな。
しかし、相手が小姓ならば、それは王子の所有物とも言える。
間違いを正さねばならないのは男の方だ。それがわかっているからこそ、責任を感じたのだろう。」
「イネス様は、そう言うことをご存じなのですか? 」
「言っただろう?
神殿と言うのは美しく聖なる場所でもあり、重く悲しい者を受け止める所でもある。
だが、そう言う彼らを明るい方に導いて、送り出す場所でもある。
その為には、人の暗い面を知るのも必要だ。
リリも、旅の途中で人買いにさらわれそうになったと何度か言っただろう?
さらわれていたら、どうなったかなど、先は想像できぬだろう。
でも、さらわれた先を知らねばならない時も来るのだ。どんな悲惨なことでも。
巫子になるという事は、その覚悟が必要なのだ。」
はあぁぁぁ………
リリスが大きく息を吐いた。
世には知らないことが多すぎる。
リリスもまだ、子供がどうやってできるか、どこから生まれるのかも知らない。
「わかりました。性という物については、あとで詳しく皆様にお聞きします。」
「「 えっ! 」」
騎士と神官達が、逃げたい気分で身を引いた。
イネスがクスリと笑い、立ち上がりリリスに手を伸ばす。
「では、火の巫子殿。その小川とやらに、おもむこうではないか。」
リリスが笑って、その手をギュッと握った。
「はい! 地の巫子イネス様! 」
少年の巫子が2人、明るい顔で共に立ち上がる。
ミリアムはその様子に、願うように手を合わせた。
「イネス様、私の父ザレル様も私と特に血縁ではございませんでしたし、そう言う事もあるのかと。」
「リリ、人を救う時、それに精霊が関わるときは、人の気持ちが肝心なんだ。
精霊は特に、愛情を大切にする。親子の愛、師弟愛、男女の愛、愛であればその関係を美しいと見る。そしてそれを見抜く力がある。
だから、救おうとする者との関係を知ることは大切なんだ。」
イネスの言葉に、ミリアムがハッとして思い浮かべる。
確かに、小川の精霊は何と言った?
必死で訴えるセリアスを、『心ノ清キ者』と言わなかったか?
あれは精霊が、セリアスが、どれほどあの子を愛しく思っているかを知ったからに違いない。
「大変、大変、申し上げにくく、実は…… 」
脂汗のにじむミリアムに、ミランがフッと息を漏らし切り出した。
「セリアスは、その少年と関係を持ってしまったのです。
少年の家が金に困っていたので支援したのですが、それがきっかけで深い関係になってしまった。
彼はひどく後悔していました。元々彼は少年を養子にと考えていたのに。
それを一時の感情で台無しにしてしまったと。」
「ふううん………、 それで合点がいった。」
イネスが、椅子の上であぐらをかいた。
騎士たちは、やっちまったかと首を振る。
パドルーが、何度もうなずいてサラリと言った。
「ま、良くあることですわね。
特に男性は、女性はともかく中性的な物までは射程範囲ですもの。
小姓は王子の愛人役までこなすのが常ですわ。
なのに、他の男に身体を開いてしまっては、それは首になっても仕方ないですわね。」
「ぇ?! は? 」
サラリと言うパドルーに、ミリアムが驚愕する。
コソコソしていた自分は一体何だったのか、こう言うことは女性の方が大胆だ。
「関係…… 射程範囲…… 深い、関係、あい… じん…………
か、か、身体を開くとは一体……… 」
リリスが呆然と置いてきぼりを食う。
ただ、どこか何か、表(おもて)で語れそうに無いことはわかる。
「赤様がお困りでいらっしゃる。」
グレンとゴウカが、どうしたものかと泡を食って騎士たちを見る。
性的な物は、彼らも言葉に詰まる。
「ガーラントよ、お前が説明しろ。」
ドンとブルースが小突く。
しかし、どう説明していい物か、ガーラントも呆然と天を仰ぐ。
もしかしたら、ザレルは彼に手を出したかもなんて、下劣な考えが無かったとは言えない。
自分の心はなんて汚れているんだろうと、嫌になる。
リリスの側近達が答えに窮しているのを見て、イネスがリリスに言った。
「リリ、世には男女だけでは無く、同性で愛する者もいる。
そう言うことだ。愛情に性は関係無い。ただし、大きな年齢差は問題がある。
特に、相手が子供の場合は心が未成熟だ。
親の愛情と思って慕っていたら、ある日突然、性の対照にされてしまう。
違っていた時の裏切られた反動は大きい。
神殿を建てると、そう言う子供が保護を求めてくることもある。
子供は深くを語れない。傷ついた心と体を抱えたまま、小さく殻に包まれて心を開かない事が多い。
神殿を持つと言うことは、つらいこともあるのだ。
相談の彼らは年齢差はほどほどあるが、恐らく少年が金を都合してもらった礼をしたつもりだったのだろう。
小姓ならば、性の手ほどきはされていたはずだ。
小姓に選ばれる子ならば、見目も良いのだろうさ。
男は子にしようと思っていたんだろうが、そうとは知らぬ少年に迫られてクラッと来たんだろうな。
しかし、相手が小姓ならば、それは王子の所有物とも言える。
間違いを正さねばならないのは男の方だ。それがわかっているからこそ、責任を感じたのだろう。」
「イネス様は、そう言うことをご存じなのですか? 」
「言っただろう?
神殿と言うのは美しく聖なる場所でもあり、重く悲しい者を受け止める所でもある。
だが、そう言う彼らを明るい方に導いて、送り出す場所でもある。
その為には、人の暗い面を知るのも必要だ。
リリも、旅の途中で人買いにさらわれそうになったと何度か言っただろう?
さらわれていたら、どうなったかなど、先は想像できぬだろう。
でも、さらわれた先を知らねばならない時も来るのだ。どんな悲惨なことでも。
巫子になるという事は、その覚悟が必要なのだ。」
はあぁぁぁ………
リリスが大きく息を吐いた。
世には知らないことが多すぎる。
リリスもまだ、子供がどうやってできるか、どこから生まれるのかも知らない。
「わかりました。性という物については、あとで詳しく皆様にお聞きします。」
「「 えっ! 」」
騎士と神官達が、逃げたい気分で身を引いた。
イネスがクスリと笑い、立ち上がりリリスに手を伸ばす。
「では、火の巫子殿。その小川とやらに、おもむこうではないか。」
リリスが笑って、その手をギュッと握った。
「はい! 地の巫子イネス様! 」
少年の巫子が2人、明るい顔で共に立ち上がる。
ミリアムはその様子に、願うように手を合わせた。
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