11 / 19
首輪の役割
2-3
しおりを挟む"放課後、部屋に来て"
呼び出し用のスマホにメッセージが届く。
珍しいな。今まで、放課後呼び出されることはなかった。
主人は、仕事のはずなのに…。
そんな疑問を浮かべながらも、いつもの大きい扉を開ける。
「あ、みゆ来た?」
ニコッと笑う主人は、今日も変わらず美しい。
「今日はお仕事行かれないんですか?」
「行くよ、今から。」
「え?じゃあ私はなんで…」
「みゆも一緒に行くから。」
「…え?私もですか?」
なんで私が主人の仕事場に……
「蓮様、お車の用意出来ております」
南雲さんが丁寧に頭を下げる。
「おっけ、じゃあ行こっか」
そう言って主人は、私の手を引いて外へ向かう。
「とりあえず、ついて来ればわかるよ」
ニヤッと意味ありげに笑う主人の後ろをついて行き、止めてあったピカピカの高級外車に、乗り込んだ。
「…ここって、」
着いた先は、日本を代表する一流ホテルだった。
周りには、華やかなドレスを着た人達が大勢いる。
そこを通り過ぎる制服の主人と私は、完全に浮いている。
「今日ここでパーティーがあるんだ、西園寺財閥の令嬢の誕生日パーティー。」
「…パーティー、ですか?!」
急に言われたその言葉に、面食らう。
「うん、父さんの代わりに出なきゃいけなくなってさ」
「…え、あの私パーティーとか、出たことないですけど…」
「そんなこと知ってるよ。みゆは、ただ俺のそばにいてくれればいい。」
尚更わからない。
主人が、私をここに連れて来た意味が。
ホテルの奥の方へ入ると、主人はある部屋を、開けた。
「ここで、着替えてメイクとかやってもらってて、俺も準備してくる。」
「あ、はい、」
この子に、合わせてセットしてあげて、とそこにいたスタイリストさんらしき人に、声かけた主人は、私を残して、部屋を出た。
「すっぴんなのに、何でこんなに肌綺麗なの!?」
「あー、羨ましい!若いっていいわー!」
試着室のようなところで、渡された服に着替えた後、2人のお姉様方に、ヘアメイクをしてもらう。
今まで化粧をしてこなかった完成した私の姿は、まるで別人のようで。
本格的なプロのメイクって、すごい。
鏡に映る自分が、まるで知らない誰かみたいで。
でも、それが少しだけ嬉しかった。
「これが…私?」
じっと鏡を見る私にお姉さんたちは私の肩にそっと手を置く。
「すごく綺麗よ」
「蓮様もきっと驚かれるわね」
そんなこと、普段言われないからお世辞でも嬉しい。
お姉さん達に、お礼を言ったその時、部屋の扉が開いた。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる