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くりすますとは…?(クリスマス・2020)
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それは、私がアルフォンス様の屋敷に来て二度目の冬のある日のことだった。
使用人の朝のミーティングで執事のイルマさんが告知した。
「再来週、クリスマスですので屋敷の仕様を変更お願いします。例年通りで問題ないはずです。昨年からの改善点については各部署に連絡済みなので部署ごとにご確認お願いします」
私は、メイドのお仕着せのワンピースの下の厚手のタイツが温かくて感動していた。昨日、薄手のストッキングがあまりに寒いのでメイド仲間のリラに相談したところ、厚手のタイツを分けてくれたのだ。来年からはメイド服の一部として支給するようにイルマさんにも掛け合ってくれるらしい。「そういえば、ここ男所帯でしたね。私ももっと早く気が付けばよかったです。申し訳ございません」と謝るリラに、こちらの方が申し訳ないと謝ったりしつつ。
ミーティングが終わったあと、リラとクリスマス仕様になる仕事について確認しあう。
「まあ、私たちはメイドとはいえ、仕事はほとんどないので。クリスマス仕様…他部署の手伝いと気が付いたところをちょっと飾り付けするくらいですかね」
「クリスマス仕様って何するの?えっと…男女が睦み合うだけの日よね?あとなんか欲しいものを巻き上げたり」
「………」
リラが、絶句した。
いや、リラだけではない。部屋が静まり返った。この屋敷はナイスミドルな使用人が多く、父親のように接してくれる人が多い中で睦み合うという発言はアウトだっただろうか…
痛ましい空気の中、馬丁のクリスが苦笑いをしつつ、私に話しかける。
「アリスちゃん、とりあえず俺の仕事手伝ってくんない?はいはい、おいでおいでー」
とりあえず、この空気の中からは私も逃げ出したい。大人しく着いていくことにした。
使用人の朝のミーティングで執事のイルマさんが告知した。
「再来週、クリスマスですので屋敷の仕様を変更お願いします。例年通りで問題ないはずです。昨年からの改善点については各部署に連絡済みなので部署ごとにご確認お願いします」
私は、メイドのお仕着せのワンピースの下の厚手のタイツが温かくて感動していた。昨日、薄手のストッキングがあまりに寒いのでメイド仲間のリラに相談したところ、厚手のタイツを分けてくれたのだ。来年からはメイド服の一部として支給するようにイルマさんにも掛け合ってくれるらしい。「そういえば、ここ男所帯でしたね。私ももっと早く気が付けばよかったです。申し訳ございません」と謝るリラに、こちらの方が申し訳ないと謝ったりしつつ。
ミーティングが終わったあと、リラとクリスマス仕様になる仕事について確認しあう。
「まあ、私たちはメイドとはいえ、仕事はほとんどないので。クリスマス仕様…他部署の手伝いと気が付いたところをちょっと飾り付けするくらいですかね」
「クリスマス仕様って何するの?えっと…男女が睦み合うだけの日よね?あとなんか欲しいものを巻き上げたり」
「………」
リラが、絶句した。
いや、リラだけではない。部屋が静まり返った。この屋敷はナイスミドルな使用人が多く、父親のように接してくれる人が多い中で睦み合うという発言はアウトだっただろうか…
痛ましい空気の中、馬丁のクリスが苦笑いをしつつ、私に話しかける。
「アリスちゃん、とりあえず俺の仕事手伝ってくんない?はいはい、おいでおいでー」
とりあえず、この空気の中からは私も逃げ出したい。大人しく着いていくことにした。
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