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くりすますとは…?2
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馬の世話をしながら、クリスと世間話をするのは私のささやかな楽しみだ。クリスは話し上手で色んな世界を知っている。私は狭い世界で生きてきたので勉強になる。
「クリスマスって、決して恋人たちのものではないんだよー。大切な人にプレゼントを贈る日なんだよー」
そうなのか。だから、部屋が静まり返ったわけだ。
「大切な人にプレゼント…」
「アルフォンス様にでも贈ってやればー?アリスからもらえたらその辺の石ころでも後生大事に持ち歩くと思うよー」
どうしよう…何も用意していない。本当にその辺の石ころではまずいのは世間知らずの私でも分かる。いや、そもそも大切な人に贈るなら屋敷のみんなにも贈らないと…どうしよう。お給金をきちんともらっているとはいえ、みんなにプレゼントを買えるのか。そもそも一人では買いに行けないのでリラに一緒に来てもらわないといけないし。再来週までに…どうしよう。
その時、料理長のアークさんがやって来た。
「おい、嬢ちゃん借りるぞ」
「カチコミじゃないんですからもっと穏やかな顔して来てくださいー」
「うるせえ!この顔は生まれつきだ!!」
最初はケンカでもしているのかと思ったこのやり取りもただの戯れあいだと分かるようになった。
私が、厨房に入るために清潔なお仕着せに着替えに行ってる間に
「お前なあ、嬢ちゃんのことだから屋敷のやつ全員にプレゼントがいるって焦るだろ?だからさりげなく手作りクッキーを用意できるようにうまいこと持ってくんだよ」
「なるほどー。さすがは娘さんがいるだけある気遣いですね。手作りクッキーなんてもらったらおっさん連中大喜びじゃないっすかー。あのあと、どうなりました?」
「どーもこーもねーよ!来客用の飾り付けだけじゃいけねえ!今年は姫さんのためにクリスマスパーティー開催だよ!!クッキー作りながらケーキの好み聞き出さねえと」
「ブッシュドノエル、食べたことないそうですよ」
「この短時間で聞き出してるお前の手腕が怖い」
「俺はアークさんの顔が怖いですー」
「うるせえ!!生まれつきだって言ってるだろうが!!」
こんな会話が繰り広げられていたことは勿論、知らなかった。
「クリスマスって、決して恋人たちのものではないんだよー。大切な人にプレゼントを贈る日なんだよー」
そうなのか。だから、部屋が静まり返ったわけだ。
「大切な人にプレゼント…」
「アルフォンス様にでも贈ってやればー?アリスからもらえたらその辺の石ころでも後生大事に持ち歩くと思うよー」
どうしよう…何も用意していない。本当にその辺の石ころではまずいのは世間知らずの私でも分かる。いや、そもそも大切な人に贈るなら屋敷のみんなにも贈らないと…どうしよう。お給金をきちんともらっているとはいえ、みんなにプレゼントを買えるのか。そもそも一人では買いに行けないのでリラに一緒に来てもらわないといけないし。再来週までに…どうしよう。
その時、料理長のアークさんがやって来た。
「おい、嬢ちゃん借りるぞ」
「カチコミじゃないんですからもっと穏やかな顔して来てくださいー」
「うるせえ!この顔は生まれつきだ!!」
最初はケンカでもしているのかと思ったこのやり取りもただの戯れあいだと分かるようになった。
私が、厨房に入るために清潔なお仕着せに着替えに行ってる間に
「お前なあ、嬢ちゃんのことだから屋敷のやつ全員にプレゼントがいるって焦るだろ?だからさりげなく手作りクッキーを用意できるようにうまいこと持ってくんだよ」
「なるほどー。さすがは娘さんがいるだけある気遣いですね。手作りクッキーなんてもらったらおっさん連中大喜びじゃないっすかー。あのあと、どうなりました?」
「どーもこーもねーよ!来客用の飾り付けだけじゃいけねえ!今年は姫さんのためにクリスマスパーティー開催だよ!!クッキー作りながらケーキの好み聞き出さねえと」
「ブッシュドノエル、食べたことないそうですよ」
「この短時間で聞き出してるお前の手腕が怖い」
「俺はアークさんの顔が怖いですー」
「うるせえ!!生まれつきだって言ってるだろうが!!」
こんな会話が繰り広げられていたことは勿論、知らなかった。
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