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ゲームの世界!?(2話)

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◯ゲームの中・天地界・王宮・朱美<歩美>の部屋
侍女や家来が慌てて部屋に出入りをし、朱美<歩美>の手を握りながら"早く侍医を呼んでこい"と怒鳴っている男性。
あまりのうるささに目を覚ました朱美<歩美>。
朱美<歩美>「ん~よく寝た!」
朱美<歩美>が背伸びをして起き上がった。
朱美<歩美>が目を開けて周りを見渡すと
朱美<歩美>「え!?ちょっ、ちょっと!
誰ですか?あなた達!」
と大きな声で言い、男性の手を振り払った。」
そして、驚きのあまり
朱美<歩美>「こ、これは夢よ。えぇ、絶対に夢だわ!」
と言いながら、自分の頬をつねった。
朱美<歩美>「い、痛いっ!
夢じゃない!?」
すると、それを見ていた男性が
男性「お、おい、朱美。
どうしたんだ?様子が変であるぞ?」
と朱美<歩美>を心配そうに見つめて言った。
朱美<歩美>「私は朱美じゃなくて歩美です!
それに、ここはどこですか?
見るからに昔の時代っぽいけど…。」
男性「ここは、天地界の王宮で、ここはソナタの部屋であろう?」
朱美<歩美>はビックリして、少し前の出来事を思い返していた。
朱美<歩美>(え?待って。確か私は自分の部屋でゲームを・・・待って、確か朱美ってゲーム内での私の名前で、AIが天地界の第一王女って言ってたわよね・・・)
朱美<歩美>「も、もしかして、本当にゲームの世界にきちゃったの!?
えっ、てことは真実の愛を見つけるまで帰れないの…?」
と言った。
男性「げー・・・なんだ?
本当に頭でも打ったのか?」
男性に言われると朱美<歩美>が
朱美<歩美>「あ、あの、じゃあ、あなたが私の運命の相手…?」
と言った。
朱美<歩美>(えー、こんな老けてる人が私の運命の相手なの?
うーん、優しそうだけど、私の好みじゃないわ。)
そう思っていると男性が
男性「何をボケたことを。
余はこの天地界の王(天地王)でお前の父親であろう!」
と言った。
朱美<歩美>は驚きながらも、なるほどと頷いた。
朱美<歩美>「あ、あの、ここでは父親の事をなんて呼ぶんですか?」
天地王は呆れた顔で
天地王「ここでは、父上と呼ぶ。」
と言った。
朱美<歩美>「わ、分かりました。」
そう言うと
天地王「余はもう疲れた。
ソナタも疲れたであろうから、余はもう戻るぞ。」
と言って朱美<歩美>の部屋から出ていった。
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