Girl S Life☆

ulu²

文字の大きさ
3 / 11

#3 日常

しおりを挟む
「行ってきまーす…」

はぁ~…結局ずっと聞けてない。
梨希ちゃんにまで気使わせさせちゃって…申し訳ないなぁ~
「よしっ!今日こそ聞かなきゃ!!」

**

「おっはようございまーっす!」
「如月さん。おはようございます。」 
「先生おはようございます!あっ!そういえば_」

いつも通り、いつも通り…
こういうのは…タイミングが大事!

**

[休み時間]

ううう~…彩凪ちゃんにどうやって話しかけるかーって考えてたから
授業が全然頭に入ってこなかったよぉ~
あっ、、そうだ!
彩凪ちゃんに話しに行かないと…!

「…さーなちゃんっ!!」
「ん…あ、如月さん。どうしたの?」
「えっと…話したいことがあ…__」
「彩凪!図書委員会!今日仕事の日でしょ?」
「あ、そうだったね。じゃあ行こっか。
…如月さん、ごめんね。また後ででもいい?」
「あっ、、うん!!また後でね!」

んん~……チャンスだったんだけどな~…

**

[帰り道]

はぁ~…結局聞けなかった、、難しいなぁ~

「…如月さん。」
「わっ?!さ、彩凪ちゃん!!」
「びっくりさせちゃった?ごめんね。」
「う、ううん!大丈夫…!」
「えっと、それで…休み時間に聞けなかった話の事だけど
どうしたの?」
「あっ……!え、えっとね~?その……」

言わなきゃ…!言うんだ!寿麗!!

「__彩凪、ちゃん。
彩凪ちゃんはどうして いつも楽しくなさそうにしてるの?」
「えっ…?」
「私と話してる時 いつもつまんなそうにしてる。
たまに見せてくれる笑顔も どこか無理してるように見える。
ねえ、なんでなの?彩凪ちゃんは 私の事嫌いなの…?」
「そんなことは…」
「だって 何かに誘っても絶対断るし いつも__」
「……っうるさい!!!」
「……!」
「何も知らないのに そういうことばっかり言わないでよ!!
なんの理由もなくつまらなそうにしてて なんの事情もなく誘いを断ってると思ってるの?
笑えないのも 断るのも辛いの……!!!
あなたみたいに いつも笑顔でなんていられないの…!!
…っ」
「…どうして?どうして笑顔になれないの?」
「………、
…入学式の時にも言ったけど 私には 姉がいるの。大学生の姉。
……姉は 昔から病弱だった。
学校もあまり行けなくて、太陽の光に弱かったから 学校にはいつも母が車で連れて行っていた。
帰りも同じ。母が車で迎えに行った。
_姉が16歳の時。
母が 病気で亡くなったの。
それからは 病弱な姉が1人で まだ11歳だった私の面倒を見ることになった。
……病弱な姉に 無理させたくないの。
だから 私が姉の代わりに家事をやるって決めた。
いつ 姉が体調を崩すかわからない。
もう 母が亡くなった時のような苦しみを味わいたくないから、
部活は入らないって 前から決めてたの。
元々学校も行ってなかったんだけど ある程度の勉強は出来なきゃいけないから
中学から行くことにした。
1秒でも早く家に帰って 姉の具合を見る。
それが私の“日常”だから。
部活なんて 遊びのようなものなんてやってられないの。」
「……」
「…っ、ごめんなさい。1人で長々と喋っちゃって…」
「…ううん、私こそ ごめん…
知らなかった。
彩凪ちゃんがどれだけ辛い思いして 1人で頑張って 1人で抱え込んできたか。
何も知らないで 強く言っちゃって ほんとにごめん。
でも これで少し 彩凪ちゃんの事がわかった気がする。」
「…そうだね。」
「……これからも、仲良くしてくれる?」
「…うん。もちろん。」
「ほんと?ありがとうっ!
…支えになれなくても、ずっと隣にいるから。
その温度だけでも 感じてくれたら 嬉しいなっ!!」
「……!…今、凄く感じたよ。
置いて行かれないように 頑張らなくちゃ!ふふっ」

…彩凪ちゃんが……笑った…!
今の笑顔は 本物だ!!

「…これからも、よろしくね!」

もし 彩凪ちゃんが躓いても
私は置いて行ったりしないよ。
もう一度手を取って 一緒に行こう、って。
私の 私達の“日常”にするから!
2人 並んで歩くことを。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...