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(43)SIDE:奏太
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上半身全体で呼吸するかのように、僕はゼイゼイと大きく喘いでいた。
体の奥深いところまで斗輝に愛された感覚は最高に幸せで、頭の芯が最高級のはちみつで漬けられたみたいにトロリと蕩けている。
ボンヤリと自分の呼吸音を聞きながら、幸せな脱力感を味わっていた。
僕を乗せたまま激しい突き上げを繰り返していた斗輝も、多少は呼吸を乱している。
ただし、彼は射精に至っていない。僕のナカに埋め込まれているペニスは、今もガチガチに硬いままだった。
さっきのようにナカを締め付けることで斗輝を気持ちよくさせてあげたいけれど、酸素を取り込むことだけで精一杯だ。
なんとかソコに意識を向けることはできても、ナカを締め付けたり緩めたりという微妙なコントロールはできそうにない。
「とき、ごめん、ね……」
しょんぼりと眉尻下げて謝ると、彼は色気を放ちながらも優しく目を細めた。
「なにを謝っているんだ?」
「とき、イってないでしょ」
僕の答えに、斗輝はクスリと笑う。
「そんなこと、奏太は気にしなくていいんだ」
「きにするよ。だって、ときのことがだいすきだから、ちゃんときもちよくなってほしい……」
ようやく呼吸が整った僕がいっきに告げたら、彼の目元がいっそう優し気に細められた。
「十分、気持ちいいよ」
そう言って、斗輝は緩く腰を突き上げる。
二度目の射精と同時に体の奥から分泌液がゴプリと溢れ出したせいで、小さな動きでもグチュグチュと湿った音がしてしまう。
その音が響くたびに、僕の体がふたたび熱くなった。
「あ、ん……」
僅かに喘ぐ僕の様子に彼が改めて笑みを深め、ズンと一度だけ大きく突き上げる。
「んっ!」
キュッと目を閉じで短く喘ぐと、僕の腰を掴んでいた大きな手が引きしまった腹筋に上に置いていた僕の手を掴んだ。
「気持ちいいから、こんなに硬いんだよ」
そう言って、やんわりと僕の手を包み込む。
「で、でも……、とき、イってない……」
気持ちいいからこんなに勃っているのだとは分かっていても、やはり射精に至るには足りなかったのだということだ。
呼吸が整うと同時に体がコントロールできるようになってきたので、彼のペニスを咥え込んでいる後孔に意識を向けた。
そして、おへその裏辺りの筋肉を動かすように集中する。
ところが、しっかり締め付けるほどには僕の体が元には戻っていなかった。締め付ける強さは、さっきの半分にも満たないだろう。
そのことが悔しくて下唇を噛み締めると、握られていた手がグイッと引き寄せられた。
「……え?」
驚いて目開いた時には僕はベッドの上で左半身を下にして横になっていて、背後から斗輝に抱き締められている状態だった。
なにが起きたのかと困惑に満ちた目で背後を窺うと、彼の右腕が僕の右膝を掬うようにして持ち上げる。
広げられた太腿の間に彼のペニスがスルリと侵入してきて、そのことに気付いた時には、改めて深々と貫かれていた。
「は、あ……」
鼻にかかった甘い喘ぎ声と共に、ヌプッ、ズチュッという水音が重なる。
背中に逞しい胸板を感じながら、僕はしきりに喘いでいた。
「俺のことは気にしなくていいのに。そういうところも、奏太は可愛いよ」
そう言いながら、彼はひときわ大きく腰を突き入れる。
張り出しているペニスの先端が、ゴリゴリと内壁を押し広げて最奥を目指していた。
それでも斗輝の抱き方は乱暴ではなく、僕を気持ちよくさせるために前立腺にもしっかりと刺激を与えてくれる。
「ああっ、ん、んんっ!」
揺さぶられて突かれる動きに合わせ、僕の頭の芯には新しいはちみつが注がれていく。
おかげで、喘ぎ声がいっそう甘くなったと思う。
快感のままに喘ぐと、斗輝が僕の耳元で優しく囁く。
「奏太の啼く声は、何度聞いても飽きない」
そう言ってペニスが抜ける直前まで腰を引いた彼は、勢いをつけて一気に奥まで挿入してきた。
互いの体がぶつかって、肉を打つ音が連続して耳に届く。
その音が大きくなるごとに、僕の体は快感に震えた。
だけど、今度こそ、斗輝にも気持ちよくなってもらわなくては。
強い快感のせいで力が抜けそうになっている体に喝を入れ、僕は彼と繋がっている内壁に意識を集中させた。
それなのに、彼のペニスが僕のナカにある気持ちいいポイントを刺激するたび、そのことに意識を持って行かれてしまう。
絶頂を迎えることだけに意識が向き、斗輝に気持ちよくなってもらうということがおろそかになってしまった。
「は、あぁ……。と、とき、まって……、ん、く……。ぼくの、ことは、いいか、ら……、ときも、きもち、よ、く、なって……」
途切れ途切れになりながらも、なんとか訴える。
ところが、彼の腰の動きは緩やかなものに変わるどころか、より大きく激しいものになった。
「とき、ま、まって……。とき、と、き……、あぁ、ん!」
頭の芯だけではなく、全身がはちみつ漬けになったかと思えるほど、快感が隅々まで広がっていく。
これでは駄目なのに。
首を横に振って必死に正気を保とうとするものの、斗輝は容赦なく挿入を繰り返す。
おまけに、うなじにチュッと音を立てて吸い付いてきた。
その瞬間、僕の体には快感とは違う感覚が走り抜ける。
気持ちいいと言ってしまえばそうかもしれないけれど、それとはどこか違う。
幸せ。
喜び。
安堵。
そういった感覚に近かった。
唇だけではなく、僕の体は彼にキスされたところがたくさんある。
だけど、今のような感覚はなかった。
どうして、うなじへのキスだけが、違うのだろう。
そのことを問いかけようと開いた僕の口からは、代わりに甲高い嬌声が飛び出した。
「や、あぁっ!」
疑問が一瞬で霧散してしまうほどの快感が、連続して僕を襲う。
ズンズンと力強い動きで斗輝のペニスは前後し、繋がっている部分からは卑猥な水音がますます大きな音を立てて寝室に響いた。
こんな状況では、正気を保てる訳がない。
僕はなにもかもを放り投げ、彼が与える快感だけを追いかける。
その間も、彼の唇は僕のうなじから離れることはなかった。
何度も吸った後に、彼はその場所にソッと歯を立てる。
軽く当てられただけだというのに、幸せと喜びと安堵が入り混じった感覚が背筋を駆け上がった。
その瞬間、僕のペニスからは精液がピュクリと溢れ出す。
短時間で三度も射精したので、勢いはない。代わりに、ピュク、ピュクと、弱々しい射精が何度か続いた。
斗輝はというと、今度こそしっかり射精に至ったようで、僕のナカがジワリと温かくなる。
――よかった。とき、イッタんだ……。
心の中でそう呟きながら、僕はグタリと体の力を抜いた。
体の奥深いところまで斗輝に愛された感覚は最高に幸せで、頭の芯が最高級のはちみつで漬けられたみたいにトロリと蕩けている。
ボンヤリと自分の呼吸音を聞きながら、幸せな脱力感を味わっていた。
僕を乗せたまま激しい突き上げを繰り返していた斗輝も、多少は呼吸を乱している。
ただし、彼は射精に至っていない。僕のナカに埋め込まれているペニスは、今もガチガチに硬いままだった。
さっきのようにナカを締め付けることで斗輝を気持ちよくさせてあげたいけれど、酸素を取り込むことだけで精一杯だ。
なんとかソコに意識を向けることはできても、ナカを締め付けたり緩めたりという微妙なコントロールはできそうにない。
「とき、ごめん、ね……」
しょんぼりと眉尻下げて謝ると、彼は色気を放ちながらも優しく目を細めた。
「なにを謝っているんだ?」
「とき、イってないでしょ」
僕の答えに、斗輝はクスリと笑う。
「そんなこと、奏太は気にしなくていいんだ」
「きにするよ。だって、ときのことがだいすきだから、ちゃんときもちよくなってほしい……」
ようやく呼吸が整った僕がいっきに告げたら、彼の目元がいっそう優し気に細められた。
「十分、気持ちいいよ」
そう言って、斗輝は緩く腰を突き上げる。
二度目の射精と同時に体の奥から分泌液がゴプリと溢れ出したせいで、小さな動きでもグチュグチュと湿った音がしてしまう。
その音が響くたびに、僕の体がふたたび熱くなった。
「あ、ん……」
僅かに喘ぐ僕の様子に彼が改めて笑みを深め、ズンと一度だけ大きく突き上げる。
「んっ!」
キュッと目を閉じで短く喘ぐと、僕の腰を掴んでいた大きな手が引きしまった腹筋に上に置いていた僕の手を掴んだ。
「気持ちいいから、こんなに硬いんだよ」
そう言って、やんわりと僕の手を包み込む。
「で、でも……、とき、イってない……」
気持ちいいからこんなに勃っているのだとは分かっていても、やはり射精に至るには足りなかったのだということだ。
呼吸が整うと同時に体がコントロールできるようになってきたので、彼のペニスを咥え込んでいる後孔に意識を向けた。
そして、おへその裏辺りの筋肉を動かすように集中する。
ところが、しっかり締め付けるほどには僕の体が元には戻っていなかった。締め付ける強さは、さっきの半分にも満たないだろう。
そのことが悔しくて下唇を噛み締めると、握られていた手がグイッと引き寄せられた。
「……え?」
驚いて目開いた時には僕はベッドの上で左半身を下にして横になっていて、背後から斗輝に抱き締められている状態だった。
なにが起きたのかと困惑に満ちた目で背後を窺うと、彼の右腕が僕の右膝を掬うようにして持ち上げる。
広げられた太腿の間に彼のペニスがスルリと侵入してきて、そのことに気付いた時には、改めて深々と貫かれていた。
「は、あ……」
鼻にかかった甘い喘ぎ声と共に、ヌプッ、ズチュッという水音が重なる。
背中に逞しい胸板を感じながら、僕はしきりに喘いでいた。
「俺のことは気にしなくていいのに。そういうところも、奏太は可愛いよ」
そう言いながら、彼はひときわ大きく腰を突き入れる。
張り出しているペニスの先端が、ゴリゴリと内壁を押し広げて最奥を目指していた。
それでも斗輝の抱き方は乱暴ではなく、僕を気持ちよくさせるために前立腺にもしっかりと刺激を与えてくれる。
「ああっ、ん、んんっ!」
揺さぶられて突かれる動きに合わせ、僕の頭の芯には新しいはちみつが注がれていく。
おかげで、喘ぎ声がいっそう甘くなったと思う。
快感のままに喘ぐと、斗輝が僕の耳元で優しく囁く。
「奏太の啼く声は、何度聞いても飽きない」
そう言ってペニスが抜ける直前まで腰を引いた彼は、勢いをつけて一気に奥まで挿入してきた。
互いの体がぶつかって、肉を打つ音が連続して耳に届く。
その音が大きくなるごとに、僕の体は快感に震えた。
だけど、今度こそ、斗輝にも気持ちよくなってもらわなくては。
強い快感のせいで力が抜けそうになっている体に喝を入れ、僕は彼と繋がっている内壁に意識を集中させた。
それなのに、彼のペニスが僕のナカにある気持ちいいポイントを刺激するたび、そのことに意識を持って行かれてしまう。
絶頂を迎えることだけに意識が向き、斗輝に気持ちよくなってもらうということがおろそかになってしまった。
「は、あぁ……。と、とき、まって……、ん、く……。ぼくの、ことは、いいか、ら……、ときも、きもち、よ、く、なって……」
途切れ途切れになりながらも、なんとか訴える。
ところが、彼の腰の動きは緩やかなものに変わるどころか、より大きく激しいものになった。
「とき、ま、まって……。とき、と、き……、あぁ、ん!」
頭の芯だけではなく、全身がはちみつ漬けになったかと思えるほど、快感が隅々まで広がっていく。
これでは駄目なのに。
首を横に振って必死に正気を保とうとするものの、斗輝は容赦なく挿入を繰り返す。
おまけに、うなじにチュッと音を立てて吸い付いてきた。
その瞬間、僕の体には快感とは違う感覚が走り抜ける。
気持ちいいと言ってしまえばそうかもしれないけれど、それとはどこか違う。
幸せ。
喜び。
安堵。
そういった感覚に近かった。
唇だけではなく、僕の体は彼にキスされたところがたくさんある。
だけど、今のような感覚はなかった。
どうして、うなじへのキスだけが、違うのだろう。
そのことを問いかけようと開いた僕の口からは、代わりに甲高い嬌声が飛び出した。
「や、あぁっ!」
疑問が一瞬で霧散してしまうほどの快感が、連続して僕を襲う。
ズンズンと力強い動きで斗輝のペニスは前後し、繋がっている部分からは卑猥な水音がますます大きな音を立てて寝室に響いた。
こんな状況では、正気を保てる訳がない。
僕はなにもかもを放り投げ、彼が与える快感だけを追いかける。
その間も、彼の唇は僕のうなじから離れることはなかった。
何度も吸った後に、彼はその場所にソッと歯を立てる。
軽く当てられただけだというのに、幸せと喜びと安堵が入り混じった感覚が背筋を駆け上がった。
その瞬間、僕のペニスからは精液がピュクリと溢れ出す。
短時間で三度も射精したので、勢いはない。代わりに、ピュク、ピュクと、弱々しい射精が何度か続いた。
斗輝はというと、今度こそしっかり射精に至ったようで、僕のナカがジワリと温かくなる。
――よかった。とき、イッタんだ……。
心の中でそう呟きながら、僕はグタリと体の力を抜いた。
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