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プロローグ
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風と大地を司る神ウィドナスが作ったとされる世界の片隅で、時折、漆黒の霧がユラユラと立ち上っていた。
その霧が徐々に輪郭をかたどり、やがて、恐ろしい姿の魔獣となった。
しかも、魔獣は一匹ではない。
今の彼らは姿ができたばかりで、その場で大人しくうずくまっている。
だが、いずれは人々が暮らす緑豊かな大地を絶望の地に変えることだろう。
とはいえ、神は人間を見捨てることはない。
ある国で、平民から騎士になった青年がいた。
彼はたぐいまれなる剣の腕と、おおらかな人柄を買われ、隊長の任を拝命した。
その数年後、青年が隊を率い、脅威であった魔獣たちを退けたのだ。
一躍時の人となった青年は、その国だけでではなく、周辺諸国にも名を知られる英雄となった。
やがて一線を退いた青年は、騎士を養成するための学校を設立する。
そこは高等学校を卒業した十八歳以上であるなら、性別を問わず入学が許可されていた。
創立者である英雄となった青年は、魔獣討伐の褒美として国王より伯爵の身分を賜っているが、入学者は身分をいっさい問わないとした。
とにかく、本人のやる気を重視したのである。
その騎士養成学校とは別に、貴族専門の騎士養成学校は存在していた。
時は流れても貴族による平民蔑視はなくならない。そのような者たちは、英雄が創立した学校に近寄りもしない。
だが、かつての英雄に憧れる貴族の中には己の身分などないものとして、平民と混ざって授業を受けているのである。
その霧が徐々に輪郭をかたどり、やがて、恐ろしい姿の魔獣となった。
しかも、魔獣は一匹ではない。
今の彼らは姿ができたばかりで、その場で大人しくうずくまっている。
だが、いずれは人々が暮らす緑豊かな大地を絶望の地に変えることだろう。
とはいえ、神は人間を見捨てることはない。
ある国で、平民から騎士になった青年がいた。
彼はたぐいまれなる剣の腕と、おおらかな人柄を買われ、隊長の任を拝命した。
その数年後、青年が隊を率い、脅威であった魔獣たちを退けたのだ。
一躍時の人となった青年は、その国だけでではなく、周辺諸国にも名を知られる英雄となった。
やがて一線を退いた青年は、騎士を養成するための学校を設立する。
そこは高等学校を卒業した十八歳以上であるなら、性別を問わず入学が許可されていた。
創立者である英雄となった青年は、魔獣討伐の褒美として国王より伯爵の身分を賜っているが、入学者は身分をいっさい問わないとした。
とにかく、本人のやる気を重視したのである。
その騎士養成学校とは別に、貴族専門の騎士養成学校は存在していた。
時は流れても貴族による平民蔑視はなくならない。そのような者たちは、英雄が創立した学校に近寄りもしない。
だが、かつての英雄に憧れる貴族の中には己の身分などないものとして、平民と混ざって授業を受けているのである。
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