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序章「異端魔法使い、現る。」
02.エルフと大男と謎の少女と。
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「何なんだよ、この世界は...」
胸の中の呟きを、空翔はふと漏らしていた。
空翔の眼前に広がる世界は、今まで17年間見てきたものとは全く違うものだった。四方八方に散らばる高層ビルディングたちは影を潜め、代わりにそこに立ち並ぶのはファンタジー系のゲームや写真でしか見たことのないようなレンガ造りの綺麗な家屋。夕方になっても忙しそうなサラリーマンやOLたちのスーツ姿はどこにも見当たらず、見える人影はどこまで行っても亜人と人間が共存し、それぞれ自由な服を着ている。何が売ってるかわからない亜人の屋台が大量に道の脇に出店し、そこで店の主と笑顔で話しながらその何かを買う人間。その何もかもが空翔にとっては新鮮で、ひたすら混乱を招いていた。
混乱する一方で、暖色系の壁や道路で彩られた街並みや仲睦まじく接する亜人と人間、視界に映る人たちの笑顔の多さなどを見て空翔は
『なんだか、暖かい光景だな』
と、そんなことも漠然と思っていた。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
時間が経つと共に冷静になっていった空翔は、とにかく前の世界を想っては嘆いていた。
「昨日録画したアニメ最終話だけ見れてねえよおおお!」
「やれずに積まれてるあのゲームたちをいつ消化すればいいんだあああ!」
「シンに貸した2000円返して貰い損ねてるううう!」
ただひたすら、そんなことを叫んでいた。
自分の人生を諦観していた空翔とて、一応は一人の男子高校生。決して楽しみがゲームしかなかったわけでも、金銭が必要なかったわけでもない。ただ男子高校生として、それはそれは深く落ち込んでいた。
しかし馬鹿ではない空翔は、このまま嘆いてても何も変わらないと割とすぐに気づくことが出来た。そしてまずさっきの嘆きを消すための手始めに、自分がすべきことを考えるためにまずはわからない事とわかった事をまとめてみることにした。
わからない事は、なぜか使える魔法、氷漬けになった自室、立ち並ぶレンガ造りの家屋、現実で存在している亜人。他にも飛んでる虫や流れてくる音楽など、小さいことを挙げればわからないことは無限大に存在していた。
それに対し唯一あの後わかった事は、道の構造が変わっていないということだった。高校への通学路も、近くのボーリング場への近道も、すべての道の構造は、この世界に来る前と完全に一致していた。これは暗雲が立ち込めていた空翔の心に、迷子になることがない保証とも思わせてくれるもので、非常に心強い支えとなっていた。
しかしそんな情報では全く現状打破には使えない上に、迷子にならないとわかったことへの安心感から空翔はとある決心をしたのだった。
「それじゃあ頑張って、外の世界に情報収集といきますか!」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
部屋から必要そうなものを溶かし出し、台所や居間からも少しずつ物を拝借して、空翔は情報収集の準備をした。メモ帳とペンは胸ポケットに、非常事態用の食料や寝具はリュックに、この世界で使えるかわからないケータイと財布は、一応ズボンのポケットに入れて家から出発しようとし
「これは、大事に持っておかなきゃな」
玄関先に置いてある一つの懐中時計を、とても丁寧に懐のポケットにしまったのだった。
空翔が住んでいる家は、前の世界では駅からかなり近い所にあった。駅だった場所なら、この辺では一番情報が多いのではないかと考えた空翔は、早速慣れた足取りで最寄り駅に向かったのだった。途中すれ違ったライオンのような牙と鬣を持った背の高い亜人に「あんちゃん変わった格好してんなぁ」と言われ、「あんたこそこっちからしたら変わってるぜ」と返し笑い合ったり、やたらと人懐っこい子供にひたすらじゃれられたりしながらも【情報案内センター】と大々的に看板の出ている、かつて駅だった場所に辿りついた。
空翔は情報案内センターに駆け込んで、その中を見回した。するとそこにいる職員は、揃いに揃って皆亜人で構成されていたのだった。その中の一人――――金色の長い髪に整った顔立ち、そして何より特徴的な長い耳をもつ、いわゆるエルフと呼ばれる種族と思しき女性に、空翔は話しかけた。
「はい、私はルクス情報案内センター職員、ルーシアです。」
ルーシアと名乗ったエルフの女性の、端麗な容姿から発せられる綺麗で透き通るような声に、空翔は魅了されてしまった。そしてそのせいでなかなか言葉が出てこない空翔に不安を感じたルーシアは、彼の額に手を当て
「お客様、もしかして体調が優れないのですか?」
「――っ!」
そんな言葉を投げかけた。投げかけてしまった。今まで彼女の一人もできたことのない空翔に、美人からのその言動の効果は絶大で
「すごい熱...耳まで赤くなってるじゃないですかお客様!?どうしよう...私に何か出来る事は...」
「ぅ......ぁ......」
どんどん真っ赤になる空翔。それに合わせて更に慌てふためくルーシア。事態はどんどん悪化していく中で
「ぁぅ......もう大丈、夫...です。...多分。」
なんとか場を収めたのは、意外にも空翔だった。
「ですがさっきまですごい熱が...」
「ほん、と、大丈夫です、から...!そんなことよりえーっと、ほら、ここって...」
赤くなったことを忘れたくて、空翔は必死に質問をしようとした。だが
「ここって...この星ってどこですか!?」
「――はい?」
混乱していた。咄嗟に質問をした空翔も、それを受けたルーシアも、ひたすらに混乱していた。しかしこのままではいけない、と空翔は理解し、少しでも言葉を続けることにした。
「いやえっと、そうじゃなくて、これはその...なんといいますかー...えーっと...」
「...ふふっ♪」
「え?」
ルーシアが笑っていた。全くわけがわからない空翔。頭に数多の疑問符を浮かべる空翔に対しルーシアは
「ごめんなさい、笑っちゃって。今の空気必死でなんとかしようとして冗談言ってくださったんですよね?ありがとうございます。」
笑顔でそう告げる。天使のような笑顔に空翔は頬を緩めながら、二人は会話を続ける
「あ、バレちゃいました?笑ってくれて何よりです」
「面白い方ですね。好きですよ、そういう人♪...っと、この話は置いといて、本日はなぜこちらへいらしたのですか?」
そう聞かれて有頂天になっていた空翔は本題を思い出した。しかしさっきのようなミスをすることはもうなく
「この街の名前はなんですか?」
そう、しっかりと尋ねる事ができた。それに対しルーシアも答える。
「こちらは、この王国ニホンの第二都市三号、ルクスでございます。」
「日本が王国...?ルクスって...?」
「はい?そこになぜ疑問を?」
なぜ疑問を?と聞かれても、意味がわからないのだから仕方がない。空翔の知る限り日本に王はいないし、ルクスなんてところに住んでもいなかった。謎が深まる一方で思考回路を走らせることに集中してしまっていた空翔にルーシアは訪ねた。
「も、もしかして貴方は、外国の方...ですか?」
「いやそんなことは...」
ない。と言いかけて空翔は、外国人ということにしておいた方が聞き出しやすいのではないかという結論に至り
「あー、そうなんですよ!この国来たばっかりで!だから疑問で!」
「――っ!」
するとなぜかルーシアの顔に戦慄の色が浮かんだ。自分がまた何かミスをしでかしたのかと心配になった空翔は彼女に近付こうとし
「イヤ!近付かないで!!」
なぜかルーシアが絶叫していた。顔を苦痛と恐怖に歪め、今にも泣き出しそうな眼で空翔を睨みつけている。そしてそれと殆ど同時に
「アァ!?外人だァ!?ふざけんなゴラァ!」
野太い怒声と共に繰り出される拳がそこにはあった。叫んだ亜人――――つり上がった悪い目つきに逆立った髪の毛、口腔に並ぶ歯は人の物とは思えないほどに尖っており、その筋肉質な体躯は二メートル程の高さがある、そんな大男の全力の拳は、空翔の鳩尾に鋭く突き刺さった。
「ぅ......ぐ......」
「おいテメェ、ちーとばかし聞く話があっから来てもらうぜ」
悶えて気を失う寸前の空翔にそんなことを呟いた大男は、60キロはあるであろう空翔の体を片手で軽々と担ぎ上げ、そのままセンターを出ていってしまった。
「しっかし...なんで今のニホンに外人がいるんだよ...外人なんて全員、俺がぶっ殺す...」
朦朧とする意識の中、殺すという言葉の物騒な響きに背筋を凍らせる空翔。
『ああ、こんなところで俺は死ぬのか...何だったんだろうなこの世界は...』
そんなことを考えながら消えていく意識に見を任せ、目を閉じようとしたその瞬間――
「今すぐその人を放しなさい!」
――謎の少女が、目の前に現れたのだった。
胸の中の呟きを、空翔はふと漏らしていた。
空翔の眼前に広がる世界は、今まで17年間見てきたものとは全く違うものだった。四方八方に散らばる高層ビルディングたちは影を潜め、代わりにそこに立ち並ぶのはファンタジー系のゲームや写真でしか見たことのないようなレンガ造りの綺麗な家屋。夕方になっても忙しそうなサラリーマンやOLたちのスーツ姿はどこにも見当たらず、見える人影はどこまで行っても亜人と人間が共存し、それぞれ自由な服を着ている。何が売ってるかわからない亜人の屋台が大量に道の脇に出店し、そこで店の主と笑顔で話しながらその何かを買う人間。その何もかもが空翔にとっては新鮮で、ひたすら混乱を招いていた。
混乱する一方で、暖色系の壁や道路で彩られた街並みや仲睦まじく接する亜人と人間、視界に映る人たちの笑顔の多さなどを見て空翔は
『なんだか、暖かい光景だな』
と、そんなことも漠然と思っていた。
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時間が経つと共に冷静になっていった空翔は、とにかく前の世界を想っては嘆いていた。
「昨日録画したアニメ最終話だけ見れてねえよおおお!」
「やれずに積まれてるあのゲームたちをいつ消化すればいいんだあああ!」
「シンに貸した2000円返して貰い損ねてるううう!」
ただひたすら、そんなことを叫んでいた。
自分の人生を諦観していた空翔とて、一応は一人の男子高校生。決して楽しみがゲームしかなかったわけでも、金銭が必要なかったわけでもない。ただ男子高校生として、それはそれは深く落ち込んでいた。
しかし馬鹿ではない空翔は、このまま嘆いてても何も変わらないと割とすぐに気づくことが出来た。そしてまずさっきの嘆きを消すための手始めに、自分がすべきことを考えるためにまずはわからない事とわかった事をまとめてみることにした。
わからない事は、なぜか使える魔法、氷漬けになった自室、立ち並ぶレンガ造りの家屋、現実で存在している亜人。他にも飛んでる虫や流れてくる音楽など、小さいことを挙げればわからないことは無限大に存在していた。
それに対し唯一あの後わかった事は、道の構造が変わっていないということだった。高校への通学路も、近くのボーリング場への近道も、すべての道の構造は、この世界に来る前と完全に一致していた。これは暗雲が立ち込めていた空翔の心に、迷子になることがない保証とも思わせてくれるもので、非常に心強い支えとなっていた。
しかしそんな情報では全く現状打破には使えない上に、迷子にならないとわかったことへの安心感から空翔はとある決心をしたのだった。
「それじゃあ頑張って、外の世界に情報収集といきますか!」
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
部屋から必要そうなものを溶かし出し、台所や居間からも少しずつ物を拝借して、空翔は情報収集の準備をした。メモ帳とペンは胸ポケットに、非常事態用の食料や寝具はリュックに、この世界で使えるかわからないケータイと財布は、一応ズボンのポケットに入れて家から出発しようとし
「これは、大事に持っておかなきゃな」
玄関先に置いてある一つの懐中時計を、とても丁寧に懐のポケットにしまったのだった。
空翔が住んでいる家は、前の世界では駅からかなり近い所にあった。駅だった場所なら、この辺では一番情報が多いのではないかと考えた空翔は、早速慣れた足取りで最寄り駅に向かったのだった。途中すれ違ったライオンのような牙と鬣を持った背の高い亜人に「あんちゃん変わった格好してんなぁ」と言われ、「あんたこそこっちからしたら変わってるぜ」と返し笑い合ったり、やたらと人懐っこい子供にひたすらじゃれられたりしながらも【情報案内センター】と大々的に看板の出ている、かつて駅だった場所に辿りついた。
空翔は情報案内センターに駆け込んで、その中を見回した。するとそこにいる職員は、揃いに揃って皆亜人で構成されていたのだった。その中の一人――――金色の長い髪に整った顔立ち、そして何より特徴的な長い耳をもつ、いわゆるエルフと呼ばれる種族と思しき女性に、空翔は話しかけた。
「はい、私はルクス情報案内センター職員、ルーシアです。」
ルーシアと名乗ったエルフの女性の、端麗な容姿から発せられる綺麗で透き通るような声に、空翔は魅了されてしまった。そしてそのせいでなかなか言葉が出てこない空翔に不安を感じたルーシアは、彼の額に手を当て
「お客様、もしかして体調が優れないのですか?」
「――っ!」
そんな言葉を投げかけた。投げかけてしまった。今まで彼女の一人もできたことのない空翔に、美人からのその言動の効果は絶大で
「すごい熱...耳まで赤くなってるじゃないですかお客様!?どうしよう...私に何か出来る事は...」
「ぅ......ぁ......」
どんどん真っ赤になる空翔。それに合わせて更に慌てふためくルーシア。事態はどんどん悪化していく中で
「ぁぅ......もう大丈、夫...です。...多分。」
なんとか場を収めたのは、意外にも空翔だった。
「ですがさっきまですごい熱が...」
「ほん、と、大丈夫です、から...!そんなことよりえーっと、ほら、ここって...」
赤くなったことを忘れたくて、空翔は必死に質問をしようとした。だが
「ここって...この星ってどこですか!?」
「――はい?」
混乱していた。咄嗟に質問をした空翔も、それを受けたルーシアも、ひたすらに混乱していた。しかしこのままではいけない、と空翔は理解し、少しでも言葉を続けることにした。
「いやえっと、そうじゃなくて、これはその...なんといいますかー...えーっと...」
「...ふふっ♪」
「え?」
ルーシアが笑っていた。全くわけがわからない空翔。頭に数多の疑問符を浮かべる空翔に対しルーシアは
「ごめんなさい、笑っちゃって。今の空気必死でなんとかしようとして冗談言ってくださったんですよね?ありがとうございます。」
笑顔でそう告げる。天使のような笑顔に空翔は頬を緩めながら、二人は会話を続ける
「あ、バレちゃいました?笑ってくれて何よりです」
「面白い方ですね。好きですよ、そういう人♪...っと、この話は置いといて、本日はなぜこちらへいらしたのですか?」
そう聞かれて有頂天になっていた空翔は本題を思い出した。しかしさっきのようなミスをすることはもうなく
「この街の名前はなんですか?」
そう、しっかりと尋ねる事ができた。それに対しルーシアも答える。
「こちらは、この王国ニホンの第二都市三号、ルクスでございます。」
「日本が王国...?ルクスって...?」
「はい?そこになぜ疑問を?」
なぜ疑問を?と聞かれても、意味がわからないのだから仕方がない。空翔の知る限り日本に王はいないし、ルクスなんてところに住んでもいなかった。謎が深まる一方で思考回路を走らせることに集中してしまっていた空翔にルーシアは訪ねた。
「も、もしかして貴方は、外国の方...ですか?」
「いやそんなことは...」
ない。と言いかけて空翔は、外国人ということにしておいた方が聞き出しやすいのではないかという結論に至り
「あー、そうなんですよ!この国来たばっかりで!だから疑問で!」
「――っ!」
するとなぜかルーシアの顔に戦慄の色が浮かんだ。自分がまた何かミスをしでかしたのかと心配になった空翔は彼女に近付こうとし
「イヤ!近付かないで!!」
なぜかルーシアが絶叫していた。顔を苦痛と恐怖に歪め、今にも泣き出しそうな眼で空翔を睨みつけている。そしてそれと殆ど同時に
「アァ!?外人だァ!?ふざけんなゴラァ!」
野太い怒声と共に繰り出される拳がそこにはあった。叫んだ亜人――――つり上がった悪い目つきに逆立った髪の毛、口腔に並ぶ歯は人の物とは思えないほどに尖っており、その筋肉質な体躯は二メートル程の高さがある、そんな大男の全力の拳は、空翔の鳩尾に鋭く突き刺さった。
「ぅ......ぐ......」
「おいテメェ、ちーとばかし聞く話があっから来てもらうぜ」
悶えて気を失う寸前の空翔にそんなことを呟いた大男は、60キロはあるであろう空翔の体を片手で軽々と担ぎ上げ、そのままセンターを出ていってしまった。
「しっかし...なんで今のニホンに外人がいるんだよ...外人なんて全員、俺がぶっ殺す...」
朦朧とする意識の中、殺すという言葉の物騒な響きに背筋を凍らせる空翔。
『ああ、こんなところで俺は死ぬのか...何だったんだろうなこの世界は...』
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