魔法少女、魔法が強すぎて無敵すぎた件

月沙師

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地獄だ。

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さてと…

俺は、体育館へと腰を下ろした。

俺、卜部隆一は、今とても暇している。

なぜかどこかに出たという怪人の警報により、一時的に避難することになった俺は、今とても暇をしていた。

なぜなら、怪人が討伐されるまで、待機だということだから。

起眞高の体育館の中には、たくさんの人が人が控えているが、みんなが、もうこの連日の怪獣騒動で、ほとんど、心配しなくなってきている。

てか、そういえば、体育館、もう直ってたんだな…

俺は、そう思いながら、その場をゴロゴロと転がる。
Wi-Fiも繋がっているし、アズリアや奏音、霧矢とも連絡も取れる。

三人とも、今の無事そうだ。

「はあ…早く倒されねぇかな~」

俺がそう呟くと、突如として大きな声が響いた。
「すいません!!!!!この場にいる人達はすぐにここに一列で並んでくださーい!!!!」

運営の人だろうか、なぜか体育館の真ん中に人を集めている…

「どうしたんだ?」

「何何?」

少し体育館の中がざわめき始めると、それをかき消すように、運営の人が、体育館の恥に作られたちょっとしたスペースに人を誘導していく…

なぜか理由も知らされないまま、集められた人々は、列の先頭にある机にいる一人の女性の「OKです!」という言葉によって先頭にいる人は解放される。

なんだろう…

そう思いながらも、俺は列に並ぶ。

列には、大量の人が並んでおり、先頭の人は2秒ほど、女性に見つめられた後、「OKです!」と言われ、解放される。

結局何がしたいのか、よく分からないな…

そして、前の人が「OKです!」と言われると、とうとう俺の番がやってきた。

目の前に置かれた白い紙の乗った長机と、ボールペンを握る女性の姿。
女性の隣には、帽子を被り、あえて顔を隠したようにする男性の姿。

そして、女性の目がこちらへと向き、「OKです!」と声が掛かった。

結局なんだったんだ…
と、俺が去ろうとすると、「待て。」と壁に寄っ掛かった男性がいきなり声を出した。

「まさか、服を変えただけで、バレないとでも思ったのか?怪人め。」

「か、怪人!?」
男が帽子を取りそうはっきりと言うと、瞬く間に体育館がざわつき始めた。

「え?い、一体な、なんの話を…!?」

「とぼけるな!!!お前が怪人ということはわかっている!!!!」

なぜか、そう言い切るその人の顔には見覚えがあった…
その顔は…

「ま、マグプル9!?」

「全く…とぼけるだけとは…ここで死んでもらう…!!!」

そういうと、マグプル9は着ていた上着を投げ捨てた。

「え…ま、待ってくださいよ!!!!!ぼ、僕は怪人なんかじゃありません!!!!絶対に違いますよ!!!!!!ご、誤解です!!!!!!!」

俺は体育館全体に響く声で、そうマグプル9に訴えかけるが、それよりも、
「た、倒してくれー!!!!!」「マグプル9!!!!早く倒してー!!!!」という声が大きくなるばかりだった。

世界が敵になっている。

この世に味方は居ない…
俺はそう感じた。

そして次の瞬間、テレビで何回も見た戦闘スーツを身に纏ったバグプル9が、俺の頬を殴る。

そして俺は、すぐさま吹っ飛ばされた。

痛い…!!!!!
こ、ここで死ぬのか!?俺は…!!!!?

そして、マグプル9の追撃が、上から覆い被さる。
吹っ飛ばないように床と拳で挟むように撃ち込んだのだ。

「ま…!!!ぐは!!!!!」
一気に派手に吐血し、血が散らばる。

そして、胸ぐらを掴まれると、体育館の天井に叩きつけられ、外へと吹っ飛ばされた。

重力によって地面に叩きつけられた俺は、あおい空を見た。

そして、その次に、俺に向かってマグプル9の必殺技を打ち込む、フランスのトップヒーロー、マグプル9の姿も。

アズリア………ごめん…

次の瞬間、俺の視線は火で包まれた。






マグプル以外に誰もいなくなった校庭、そこでマグプルは携帯を出した。

携帯に数字を入れ込み、電話を掛ける。
「もしもし?シャイニー?ああ…こっちは仕留めたぞ。ああ?逃した?お前…まあ良い…今度見つけたら殺せば良いだけだ…どっちにしろ、もうそいつしか居ないんだからな…」

シャイニーは、校庭に転がる隆一の首を見て、そう言った。

血で染まった校庭の砂。
そこでだけ切り取れば、まさに______


地獄だ。









ベリアル
他の星からやってきた王子。
とても仲間想いな性格。
能力は変形。
体の形を変えることができる能力だ。
腕を刃物に変えたりできる。
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みんなの感想(2件)

眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです

3話目と、4話目が 被ってますね

解除
眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです

1話
 秩序保安委員会の物→者?

解除

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