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絶海の孤島編
合法おにショタ ※
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部屋を出た執事が、足音を立てずに廊下を歩いていると、後ろから小さな足音が近づいてきた。
「トリル。何のつもりだ?」
「おや坊ちゃん、子供はもう寝る時間ですよ」
「ふざけるな。お前僕を裏切ったのか?」
主の剣呑な眼差しに、男はやれやれと言わんばかりに肩をすくめた。
「心外です。私は坊ちゃんが目的を遂げられるよう、誠心誠意お仕えしていますよ」
「なら何でお前が先生とペアになったんだ?」
「交渉の基本を教えたでしょう? 最初に無理な要求をして、その後に本命を持ってくる――と」
「要求じゃ済まなかったじゃないか!」
「ああ、見ていたんですか。あの穴は覗き見の為に作った訳じゃないのに困ったご主人様ですね。坊ちゃんには刺激が強かったですか?」
「馬鹿にするな!」
「では先生の艶姿で抜いた?」
図星なのか怒りなのか、トリルを睨みつけるビエルサの顔が赤くなる。
「今なら第一段階がクリアできそうですよ。頑張ってください」
意味深に微笑むと、トリルはビエルサに背を向けて立ち去った。
**
改めて手錠で繋がれたビエルサとラインハルト。布団の上でちょこんと座ったビエルサは、横になるつもりは無いようだ。
「どうしました?」
「あの、先生……僕、」
(手が猫型ロボット状態……)
強く両手を握り込んでいるので、何だかコミカルな状態だ。年齢相応の可愛らしい姿にラインハルトの口元が緩む。
「僕に自己処理の方法を教えてください!」
「はい?」
「良いんですね! ありがとうございます!」
「ちょ、ちょっと待ってください。そう言うことはお家の使用人とか、ほら教育係とか……」
「多分トリルが担当することになると思うんですが、僕は嫌なんですッ」
「嫌!?」
まさかの拒否。
「基礎的な勉強から、応用に切り替わった時に実感したんです。四則計算のような常識的なものなら、誰がどう教えようと結果は同じ。でも経営となると教師によって考え方も内容も違う」
(何故ここでその例え?)
「性教育も同じだと思うんです。指導者の影響を強く受ける。勉強と違って、自分が学んだ内容が正しいのか比較するための資料が無い分、偏った方法を学んだら取り返しがつかない事になる」
(お、おう)
「僕は真っ当に成長したい。トリルは性格が捻じ曲がっているから嫌だ! 絶対変な事教えてくる!」
(信用ゼロじゃないか)
しかしビエルサの気持ちはわかる。先程トリルに良いようにされたラインハルト。名目は性教育のデモンストレーションだがやった事は単なる調教プレイだった。
「先生なら信用できます。お願いしますッ」
(うーわー。どうするよコレ)
アーサーにもしたことがあるので経験はある。だが、その結果彼のラインハルト依存が強まったのも事実。
ちゃんとした指導者候補が居るのに、他所の子息の教育に外野が手を出すのは二重の意味で憚られる。
しかしここで断ってしまったら、ビエルサは自分の部屋に戻りかねない。ラインハルトに待っているのはトリルにより抱き潰される未来。
「こんな事、先生にしか頼めないんです」
顔を赤らめたビエルサは今にも泣きそうだ。膝の上に置かれた拳がプルプル震えている。
「……僕の方法も偏っているかもしれません。ちゃんとトリルさんの教育も受けて、その上で取捨選択してください」
*
「あまり力を入れないように」
ビエルサに己の雄を握らせ、その上から手を添える。
ゆっくり上下させるが、アーサーの時と違い反応が悪い。
「何かあんまり気持ち良いとは思えないんですが……」
「緊張で反応が悪いこともあるんですが、」
一旦彼に手を離すよう指示し、ラインハルトが代わりに握る。少し指を動かしただけで、しっかり反応し出した。
「大丈夫そうですね。ほら握ってください」
「先生ッ。お願い、します。そのまま先生、が続けて――」
余裕がないのか、ビエルサはラインハルトの肩を強く掴む。この手を引き剥がして自分でさせるのは難しそうだ。
(自分で処理する行為はトリルに任せるとして、夢精だと言っていたし今回は意識のある状態でイク感覚を覚えることを優先するか)
「わかりました。今回だけですよ」
恐怖を与えないよう、ゆっくりと刺激する。先程トリルにされたことが頭を過り、ラインハルトは慌てて思考を引き戻した。
「先生怖い!」
しがみつかれたので、あやす様に自由な手で背中を撫でる。
「大丈夫ですよ」
限界が近いと判断し、少し動きを早めるとあっさりと達した。
ビエルサの手が緩んだので、ラインハルトは自分の手と彼の陰部を清めようと手拭きに手を伸ばした。
「――先生」
振り向くと目を閉じた少年のドアップ。ラインハルトが止める間も無く唇同士が触れ合った。
「エル! 何してるんですか?」
「え? 好きな人には口にキスするんでしょう?」
何の疑いもなく澄んだ目だ。
「それはそうなんですが。お互いに恋愛感情があり、恋人になった後にするものです」
「そうなんですか? 相手に恋愛感情があるのか、どうやって確認するんですか? 恋人ってどうやってなるんですか?」
(これアカンやつだ)
ビエルサ自身も述べていたが、教育者の影響をモロに受けている。ラインハルトは少年の将来が色々と心配になった。
「キスできる段階かどうか、どうやって確かめるんですか?」
「……今日はもう遅いので寝ましょう」
子供のなぜなぜ期のようだ。生来の知的探究心の強さと、真面目な性格が仇になっている。
ラインハルトは逃げることにした。
「トリル。何のつもりだ?」
「おや坊ちゃん、子供はもう寝る時間ですよ」
「ふざけるな。お前僕を裏切ったのか?」
主の剣呑な眼差しに、男はやれやれと言わんばかりに肩をすくめた。
「心外です。私は坊ちゃんが目的を遂げられるよう、誠心誠意お仕えしていますよ」
「なら何でお前が先生とペアになったんだ?」
「交渉の基本を教えたでしょう? 最初に無理な要求をして、その後に本命を持ってくる――と」
「要求じゃ済まなかったじゃないか!」
「ああ、見ていたんですか。あの穴は覗き見の為に作った訳じゃないのに困ったご主人様ですね。坊ちゃんには刺激が強かったですか?」
「馬鹿にするな!」
「では先生の艶姿で抜いた?」
図星なのか怒りなのか、トリルを睨みつけるビエルサの顔が赤くなる。
「今なら第一段階がクリアできそうですよ。頑張ってください」
意味深に微笑むと、トリルはビエルサに背を向けて立ち去った。
**
改めて手錠で繋がれたビエルサとラインハルト。布団の上でちょこんと座ったビエルサは、横になるつもりは無いようだ。
「どうしました?」
「あの、先生……僕、」
(手が猫型ロボット状態……)
強く両手を握り込んでいるので、何だかコミカルな状態だ。年齢相応の可愛らしい姿にラインハルトの口元が緩む。
「僕に自己処理の方法を教えてください!」
「はい?」
「良いんですね! ありがとうございます!」
「ちょ、ちょっと待ってください。そう言うことはお家の使用人とか、ほら教育係とか……」
「多分トリルが担当することになると思うんですが、僕は嫌なんですッ」
「嫌!?」
まさかの拒否。
「基礎的な勉強から、応用に切り替わった時に実感したんです。四則計算のような常識的なものなら、誰がどう教えようと結果は同じ。でも経営となると教師によって考え方も内容も違う」
(何故ここでその例え?)
「性教育も同じだと思うんです。指導者の影響を強く受ける。勉強と違って、自分が学んだ内容が正しいのか比較するための資料が無い分、偏った方法を学んだら取り返しがつかない事になる」
(お、おう)
「僕は真っ当に成長したい。トリルは性格が捻じ曲がっているから嫌だ! 絶対変な事教えてくる!」
(信用ゼロじゃないか)
しかしビエルサの気持ちはわかる。先程トリルに良いようにされたラインハルト。名目は性教育のデモンストレーションだがやった事は単なる調教プレイだった。
「先生なら信用できます。お願いしますッ」
(うーわー。どうするよコレ)
アーサーにもしたことがあるので経験はある。だが、その結果彼のラインハルト依存が強まったのも事実。
ちゃんとした指導者候補が居るのに、他所の子息の教育に外野が手を出すのは二重の意味で憚られる。
しかしここで断ってしまったら、ビエルサは自分の部屋に戻りかねない。ラインハルトに待っているのはトリルにより抱き潰される未来。
「こんな事、先生にしか頼めないんです」
顔を赤らめたビエルサは今にも泣きそうだ。膝の上に置かれた拳がプルプル震えている。
「……僕の方法も偏っているかもしれません。ちゃんとトリルさんの教育も受けて、その上で取捨選択してください」
*
「あまり力を入れないように」
ビエルサに己の雄を握らせ、その上から手を添える。
ゆっくり上下させるが、アーサーの時と違い反応が悪い。
「何かあんまり気持ち良いとは思えないんですが……」
「緊張で反応が悪いこともあるんですが、」
一旦彼に手を離すよう指示し、ラインハルトが代わりに握る。少し指を動かしただけで、しっかり反応し出した。
「大丈夫そうですね。ほら握ってください」
「先生ッ。お願い、します。そのまま先生、が続けて――」
余裕がないのか、ビエルサはラインハルトの肩を強く掴む。この手を引き剥がして自分でさせるのは難しそうだ。
(自分で処理する行為はトリルに任せるとして、夢精だと言っていたし今回は意識のある状態でイク感覚を覚えることを優先するか)
「わかりました。今回だけですよ」
恐怖を与えないよう、ゆっくりと刺激する。先程トリルにされたことが頭を過り、ラインハルトは慌てて思考を引き戻した。
「先生怖い!」
しがみつかれたので、あやす様に自由な手で背中を撫でる。
「大丈夫ですよ」
限界が近いと判断し、少し動きを早めるとあっさりと達した。
ビエルサの手が緩んだので、ラインハルトは自分の手と彼の陰部を清めようと手拭きに手を伸ばした。
「――先生」
振り向くと目を閉じた少年のドアップ。ラインハルトが止める間も無く唇同士が触れ合った。
「エル! 何してるんですか?」
「え? 好きな人には口にキスするんでしょう?」
何の疑いもなく澄んだ目だ。
「それはそうなんですが。お互いに恋愛感情があり、恋人になった後にするものです」
「そうなんですか? 相手に恋愛感情があるのか、どうやって確認するんですか? 恋人ってどうやってなるんですか?」
(これアカンやつだ)
ビエルサ自身も述べていたが、教育者の影響をモロに受けている。ラインハルトは少年の将来が色々と心配になった。
「キスできる段階かどうか、どうやって確かめるんですか?」
「……今日はもう遅いので寝ましょう」
子供のなぜなぜ期のようだ。生来の知的探究心の強さと、真面目な性格が仇になっている。
ラインハルトは逃げることにした。
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