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文化祭殺人事件編
はあ〜つっかえ
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「ちょっとお時間よろしいですか。ああ、アタシはこういうモンです」
講義終了後、生徒たちが出ていった教室でラインハルトが後片付けをしていると、見知らぬ男に声を掛けられた。
レストンと名乗った男は赤い腕章をトントンと指先で叩いた。
先日の立番は制服警官だったが、こちらは私服なので刑事なのだろう。さしずめ腕章は警察手帳のような物か。
「警察の方ですか。どういったご用件で?」
「いやー。センセイは男前ですねぇ」
「は?」
「しかも学者さん。貴族で、顔も頭も良いとなれば、さぞかしおモテになるでしょうなぁ。いや、羨ましい」
「……レストンさん。何が仰りたいんですか?」
「いやね。恵まれてる人、目立つ人ってのは怨み嫉みの対象になり易い。先日だって、同僚からタチの悪い嫌がらせをされたんでしょ?」
「そのことでしたら自力で解決しました」
「警察に期待できないから、自分で何とかせざるを得なかった」と言外に伝えたが、ラインハルトの嫌味にも目の前の男はどこ吹く風だった。
「そうなんですよ! 困ったことにセンセイは、自分でどうにかしようとしちゃう方みたいですねぇ」
「警察が頼りになるのであれば、僕だって余計なことはしません。身を守る為に仕方なく対処しただけです」
したり顔のレストンに、ラインハルトは嫌な予感がした。
「そうですか。……だからと言って、自分が犯罪者になっちゃ元も子もありませんよ」
「僕が犯罪者? 一体何の冗談ですか」
「文系のセンセイはご存知ないかもしれませんが、実は人間の指紋というのは一人一人違うんです。これはまだ世間には知られてない話なんですが、最近物体に付着した指紋を検出して比較する方法が犯罪捜査に採用されたんですよ」
「……」
前世の知識があるので指紋については常識だと思っていたが、この世界では最新技術らしい。
(この前、余計な事を言わなくてよかった……!)
イブが難色を示していたのは手が汚れるからではなく、意図が不明だったからのようだ。
「まあ、ここまで言えばわかると思いますが、先日この学校で亡くなった被害者の側には凶器が遺棄されてました。そこにセンセイの指紋が残されてたってわけです。──ご同行願えますか?」
「……その凶器とは?」
「それはセンセイが一番ご存知でしょう」
「僕は犯人じゃないので知りません。殺人ともなれば、当然僕と被害者の関係も調べてると思いますが、僕に殺意を抱くような相手は居ません」
脳内完結型オタクなので、現実の人間にあまり興味がないとも言える。
「そうです! ラインハルト様が殺人なんて有り得ません!!」
どこから話を聞いていたのか、ラインハルトを守るようにセシルが二人の間に割り込んできた。
「えっと……」
「ラインハルト様のことは、この世の誰よりも知っています! 過去に対人関係のトラブルはありません! 被害者は何処のどいつですか!?」
「オタクは一体、」
「死亡推定時刻を言ってください! ラインハルト様の常日頃の行動は完璧に記録してますから、そこからアリバイを立証することができます!」
「え?」
セシルの勢いに押されたレストンが、助けを求めるようにラインハルトを見た。
ちょいちょいツッコミどころのある発言だ。
犯罪捜査を仕事にするだけあり、セシルの言葉に引っかかるところがあるのだろう。完全に困惑している。
「セシル君ストップ。でも凶器と、被害者については僕も知りたいです」
「どうしたもんかねこりゃ。……ここで言っちゃっても良いんですか?」
「今更でしょう。僕は潔白ですから構いません」
はあ、と男はため息をつくと答えた。
「凶器は、模造品の粘土板です」
「僕が制作依頼したものでしたら、指紋がついているのは当たり前です」
「センセイの指紋だけが見つかった、というのが重要なんですよ」
「彫刻科から僕が引き取って直ぐに盗まれたんです。犯人が手袋を装着した状態で盗み、凶器として使用するまで隠し持っていたなら、指紋がついていない説明になります」
彫刻科にとって粘土板は作品である前に商品だったので、ラインハルトに渡す前に拭いたのだろう。
「盗む時も、殺す時も手袋を着けてたって? 指紋捜査が一般に知られてないのに、何故そんな真似を?」
「本物だと勘違いして、素手で触れることに抵抗があったんじゃないですか?」
「セシル君、違います。皮脂が悪影響を与える物でない限り、僕たちは素手で取り扱います」
セシルは考古学科の学生ではない。
彼は学術的な知識があるだけで、実践的な部分は素人だ。
「滑りやすい手袋を装着した状態では、うっかり落としかねません。古文書などは繊維が引っかかることで破損する恐れがあります」
ラインハルトは、手袋を使わない理由をわかりやすく説明した。
「そういうことです。真偽関係なく此処の関係者なら素手で触るわけです。つまり盗まれたフリをして、隠し持っていたという方が筋が通ります。──センセイは嫌がらせの犯人に、罪を擦りつけるつもりだったんじゃありませんか?」
「他でもない僕が犯人を暴いたんですよ」
「学園長から聞きましたが、辞職された方は一部行動を否認してたそうで。……騒ぎに便乗して、あたかも複数犯人がいるように見せかける事を思いついたのでは?」
「それなら犯人探しをせず、全部一人に擦りつける方が自然でしょう」
「いやいや、本物の犯人を野放しにしたらご自身に危害が及ぶじゃないですか。危険を排除するために犯人を探した。もう自分が安全だとわかっているから、自作自演部分については犯人探しをしていない。違いますか?」
ピントスが否認した嫌がらせについて、ラインハルトが放置しているのが証拠だと言いたいのだろう。
被害届を提出したときには何もしなかったくせに、今になってあれこれ言われてラインハルトは苛立った。
(前言撤回。たった今この男に殺意が湧いた)
「民間人が捜査する事を当然だと思っていらっしゃるとは、この国の警察は凄いですね。僕が犯人探しを止めたのは、ピントス先生の証言を信用していないことと、彼の辞職と同時に嫌がらせが収束したからです」
「彼では不可能な嫌がらせもあったと聞いていますが、そこに関してはどう言い訳されるんです?」
「僕は一般市民ですからね。被害がなくなったのに薮を突くような真似はしませんよ」
確かにスケジュール的に、ピントスの仕業とは思えない嫌がらせもあった。
だが内容は黒板に書かれた行動予定表を消すとか、部屋のネームプレートを外して部屋の隅に落とす程度の些細なもので、そこに悪意があるのかすら不明なラインだった。
彼が否認した嫌がらせの中で一番被害が大きかったのが、粘土板の盗難だ。
だがこれに関しては本人が否認しているだけで、物理的に彼に可能な行為だったので、ラインハルトは半信半疑だった。
「被害者の男は高利貸しです。儲け話を持ちかけては金を貸して、と詐欺ギリギリの行為を繰り返していた小悪党で彼を恨んでる人間はごまんといる。……そして、貴方の父親も被害者のひとりです」
ラインハルトが抵抗するので、レストンは別の切り口で攻めてきた。
「初耳です」
「被害者の所為で、伯爵家は一時苦しい状態を強いられたみたいですねぇ。伯爵夫人の実家の援助で乗り切ったようですが」
「うちが苦しかったのは、父が亡くなった頃なので随分昔の話です。レストンさん、貴方は僕が犯人だという前提で被害者との接点を調べたんじゃないでしょうね」
身の潔白を主張するラインハルトの脳裏に、過去にピントスが放った言葉がチラついていた。
『君に恨みを持つ者は他にもいるぞ──』
あの時のピントスは、己を唆した人物と、身に覚えのない嫌がらせの犯人を同一視していたのだろう。
しかしルイーゼは、大学に入り込むことはできない。
彼女が男装してセシルの身分証を盗用しようとしても、双子であっても男女では明らかに骨格が違う。服装で誤魔化そうとしても、あの長い髪を鬘の下に隠すのは無理だ。
二人の影に隠れて、今もラインハルトの側に悪意を持つ人間が潜んでいる。
そしてその何者かは、彼を殺人犯に仕立て上げようとしている。
講義終了後、生徒たちが出ていった教室でラインハルトが後片付けをしていると、見知らぬ男に声を掛けられた。
レストンと名乗った男は赤い腕章をトントンと指先で叩いた。
先日の立番は制服警官だったが、こちらは私服なので刑事なのだろう。さしずめ腕章は警察手帳のような物か。
「警察の方ですか。どういったご用件で?」
「いやー。センセイは男前ですねぇ」
「は?」
「しかも学者さん。貴族で、顔も頭も良いとなれば、さぞかしおモテになるでしょうなぁ。いや、羨ましい」
「……レストンさん。何が仰りたいんですか?」
「いやね。恵まれてる人、目立つ人ってのは怨み嫉みの対象になり易い。先日だって、同僚からタチの悪い嫌がらせをされたんでしょ?」
「そのことでしたら自力で解決しました」
「警察に期待できないから、自分で何とかせざるを得なかった」と言外に伝えたが、ラインハルトの嫌味にも目の前の男はどこ吹く風だった。
「そうなんですよ! 困ったことにセンセイは、自分でどうにかしようとしちゃう方みたいですねぇ」
「警察が頼りになるのであれば、僕だって余計なことはしません。身を守る為に仕方なく対処しただけです」
したり顔のレストンに、ラインハルトは嫌な予感がした。
「そうですか。……だからと言って、自分が犯罪者になっちゃ元も子もありませんよ」
「僕が犯罪者? 一体何の冗談ですか」
「文系のセンセイはご存知ないかもしれませんが、実は人間の指紋というのは一人一人違うんです。これはまだ世間には知られてない話なんですが、最近物体に付着した指紋を検出して比較する方法が犯罪捜査に採用されたんですよ」
「……」
前世の知識があるので指紋については常識だと思っていたが、この世界では最新技術らしい。
(この前、余計な事を言わなくてよかった……!)
イブが難色を示していたのは手が汚れるからではなく、意図が不明だったからのようだ。
「まあ、ここまで言えばわかると思いますが、先日この学校で亡くなった被害者の側には凶器が遺棄されてました。そこにセンセイの指紋が残されてたってわけです。──ご同行願えますか?」
「……その凶器とは?」
「それはセンセイが一番ご存知でしょう」
「僕は犯人じゃないので知りません。殺人ともなれば、当然僕と被害者の関係も調べてると思いますが、僕に殺意を抱くような相手は居ません」
脳内完結型オタクなので、現実の人間にあまり興味がないとも言える。
「そうです! ラインハルト様が殺人なんて有り得ません!!」
どこから話を聞いていたのか、ラインハルトを守るようにセシルが二人の間に割り込んできた。
「えっと……」
「ラインハルト様のことは、この世の誰よりも知っています! 過去に対人関係のトラブルはありません! 被害者は何処のどいつですか!?」
「オタクは一体、」
「死亡推定時刻を言ってください! ラインハルト様の常日頃の行動は完璧に記録してますから、そこからアリバイを立証することができます!」
「え?」
セシルの勢いに押されたレストンが、助けを求めるようにラインハルトを見た。
ちょいちょいツッコミどころのある発言だ。
犯罪捜査を仕事にするだけあり、セシルの言葉に引っかかるところがあるのだろう。完全に困惑している。
「セシル君ストップ。でも凶器と、被害者については僕も知りたいです」
「どうしたもんかねこりゃ。……ここで言っちゃっても良いんですか?」
「今更でしょう。僕は潔白ですから構いません」
はあ、と男はため息をつくと答えた。
「凶器は、模造品の粘土板です」
「僕が制作依頼したものでしたら、指紋がついているのは当たり前です」
「センセイの指紋だけが見つかった、というのが重要なんですよ」
「彫刻科から僕が引き取って直ぐに盗まれたんです。犯人が手袋を装着した状態で盗み、凶器として使用するまで隠し持っていたなら、指紋がついていない説明になります」
彫刻科にとって粘土板は作品である前に商品だったので、ラインハルトに渡す前に拭いたのだろう。
「盗む時も、殺す時も手袋を着けてたって? 指紋捜査が一般に知られてないのに、何故そんな真似を?」
「本物だと勘違いして、素手で触れることに抵抗があったんじゃないですか?」
「セシル君、違います。皮脂が悪影響を与える物でない限り、僕たちは素手で取り扱います」
セシルは考古学科の学生ではない。
彼は学術的な知識があるだけで、実践的な部分は素人だ。
「滑りやすい手袋を装着した状態では、うっかり落としかねません。古文書などは繊維が引っかかることで破損する恐れがあります」
ラインハルトは、手袋を使わない理由をわかりやすく説明した。
「そういうことです。真偽関係なく此処の関係者なら素手で触るわけです。つまり盗まれたフリをして、隠し持っていたという方が筋が通ります。──センセイは嫌がらせの犯人に、罪を擦りつけるつもりだったんじゃありませんか?」
「他でもない僕が犯人を暴いたんですよ」
「学園長から聞きましたが、辞職された方は一部行動を否認してたそうで。……騒ぎに便乗して、あたかも複数犯人がいるように見せかける事を思いついたのでは?」
「それなら犯人探しをせず、全部一人に擦りつける方が自然でしょう」
「いやいや、本物の犯人を野放しにしたらご自身に危害が及ぶじゃないですか。危険を排除するために犯人を探した。もう自分が安全だとわかっているから、自作自演部分については犯人探しをしていない。違いますか?」
ピントスが否認した嫌がらせについて、ラインハルトが放置しているのが証拠だと言いたいのだろう。
被害届を提出したときには何もしなかったくせに、今になってあれこれ言われてラインハルトは苛立った。
(前言撤回。たった今この男に殺意が湧いた)
「民間人が捜査する事を当然だと思っていらっしゃるとは、この国の警察は凄いですね。僕が犯人探しを止めたのは、ピントス先生の証言を信用していないことと、彼の辞職と同時に嫌がらせが収束したからです」
「彼では不可能な嫌がらせもあったと聞いていますが、そこに関してはどう言い訳されるんです?」
「僕は一般市民ですからね。被害がなくなったのに薮を突くような真似はしませんよ」
確かにスケジュール的に、ピントスの仕業とは思えない嫌がらせもあった。
だが内容は黒板に書かれた行動予定表を消すとか、部屋のネームプレートを外して部屋の隅に落とす程度の些細なもので、そこに悪意があるのかすら不明なラインだった。
彼が否認した嫌がらせの中で一番被害が大きかったのが、粘土板の盗難だ。
だがこれに関しては本人が否認しているだけで、物理的に彼に可能な行為だったので、ラインハルトは半信半疑だった。
「被害者の男は高利貸しです。儲け話を持ちかけては金を貸して、と詐欺ギリギリの行為を繰り返していた小悪党で彼を恨んでる人間はごまんといる。……そして、貴方の父親も被害者のひとりです」
ラインハルトが抵抗するので、レストンは別の切り口で攻めてきた。
「初耳です」
「被害者の所為で、伯爵家は一時苦しい状態を強いられたみたいですねぇ。伯爵夫人の実家の援助で乗り切ったようですが」
「うちが苦しかったのは、父が亡くなった頃なので随分昔の話です。レストンさん、貴方は僕が犯人だという前提で被害者との接点を調べたんじゃないでしょうね」
身の潔白を主張するラインハルトの脳裏に、過去にピントスが放った言葉がチラついていた。
『君に恨みを持つ者は他にもいるぞ──』
あの時のピントスは、己を唆した人物と、身に覚えのない嫌がらせの犯人を同一視していたのだろう。
しかしルイーゼは、大学に入り込むことはできない。
彼女が男装してセシルの身分証を盗用しようとしても、双子であっても男女では明らかに骨格が違う。服装で誤魔化そうとしても、あの長い髪を鬘の下に隠すのは無理だ。
二人の影に隠れて、今もラインハルトの側に悪意を持つ人間が潜んでいる。
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