セフレでいいじゃん?

桜まい

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絶対にやめといた方がいいって!

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「いや。マジ。ホントにオレ童貞なんだって!信じてくれよ!」
うーん…よく晴れた天気の良い昼休みの屋上…今日も平和だなぁ。そんな中、モテモテの男子高校生に凄く大きな声でカミングアウトされた。とはいえ…にわかには信じられねぇけど。
「…何でだよ?」
「何でって…今までそういう機会がなかったから」
は?なんだと?
「それはウソだね。今までそういう機会がなかった?お前女にモテモテで告白されまくってたんだからそういう機会だらけだろ?オレがお前だったら片っ端からヤリまくるぞ」
実際にオレは言い寄ってくる男とヤリまくってるもんな。だから氷上もオレと同じように遊んでると思ってたのに。いやまだ疑いは晴れてないけどな。
「やっぱそういうことはさ、ちゃんと好きになった人じゃないと…なんか相手にも失礼かなって…」
は?何そのイケメン発言。ちゃんと好きになった人じゃないと、相手にも失礼…だと?コイツ…まさか…見た目だけじゃなく心までも男前なのか?とりあえず快楽を求める為に男と寝てるんだぞ、オレは。あぁ…なんかとてつもなく恥ずかしくなってきた。やっぱ、クソビッチじゃん。こんなスパダリ野郎がオレなんかと付き合っちゃダメだろ。コイツにお似合いなのは控えめな清楚系女子だろ。
「あのさ、何でオレなの?オレ、クソビッチだし一応男の子だからチ◯チ◯ついてるぜ。てかお前絶対ノンケだろ?今まで男を好きになったことあんの?」
「あ?んなもんあるわけねーだろ!気持ち悪いなぁ」
え?怖っ!わりとガチめにキレられた。それに気持ち悪いとまで言ったぞ。
「は?お前やっぱノンケなんじゃねーかよ!オレを騙すつもりだったのか?」
「違う!そんなつもりねぇよ…オレもさ、ずっとノンケ?だと思ってたよ。けどさ…」

大和がしきりに鼻を触りだし、真っ直ぐに三輝を見つめていた目が泳いでいる。
「昨日バイトの帰りにリーマンに腰抱かれて恥ずかしそうにしてる雪城先輩を見て…なんか…その…」
モジモジと俯き耳が赤くなっていく。
「ん?どした?」
急に小さくなった声が聞き取れなくなり、三輝は大和に顔を近づけた。
「……抜いた」
不意に大和が顔を上げ、至近距離で視線が交わる。
「うぉ、おい!オレで抜いたのかよ!は?え?オレで抜けたの?」
顔を紅潮させた三輝が高く飛び跳ねながら後退した。

「…3回…」
「さ、さ、3回も?」
ちょっと多くね?溜まってたのか?
「なんか…おっさんに抱かれてるとこ想像したら収まんなくなって。…火照った顔の先輩がおっさんの耳元で『早く…出して』って囁いたら興奮したおっさんにガン突き…」
「ちょっ!待て!」
え、え、現場にいた?見てたの?それとも盗撮したのか?
「テメー!やけに具体的じゃねーか!さすがに気持ち悪いし引くわ」
「童貞の妄想だから笑えよ」
「笑えないって!」
それは妄想じゃなくて超能力!じゃなかったら知らない間に幽体離脱してる。気をつけないと死んじゃうぞ!
「とにかくお前が童貞で性格イケメンなのは分かったし、信じる」
「じゃあ…オレと付き合ってくれんのか?」
「付き合うわけねーだろ。オレなんか絶対にやめといた方がいいから!」
オレと氷上は住んでる世界が違いすぎる。純粋で汚れを知らない男前の氷上には、清楚で可愛らしいお嬢様がお似合いなんだって!
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