11 / 48
突然の花婿交替劇
初夜の罵倒
しおりを挟む
アリスは少々面倒になってきた。
殊勝に謝罪してきたと思えば距離を置きたいと言い。
騎士を続け、事業に関わらなくて良いと聞いて喜ぶと思いきや、不機嫌になる。
また、これはまぁそうであろうが、兄の名前を聞けばさらに不機嫌になる。
しかしクロードは被害者であり、何より自分より年下なのだ。
彼のことを思って言ったこととは言え、事業や領地経営に関わらなくていいと言ったことも少なからず彼の矜持を傷つけたのかもしれない。
クロードは鍛え抜かれた優秀な騎士であるし自分よりずっと身体は大きいが、三つも歳下の、まだ十代の少年なのだ。
とりあえずは今夜は自分がリードしなくてはいけないのではないだろうか。
アリスの中におかしな責任感がわき上がってくる。
アリスは思い切ってクロードとの距離を詰めてみた。もう少しで身体が触れ合う位置で座り直すと、クロードはびくりと反応する。
「とにかく。これからのことをゆっくりお考えになるのは当然のことですけど、それは明日からになさっては?それに、夫婦のことはそれとは別の話ではありませんか?しばらく距離を置いてとおっしゃいますけど、しばらくって一体いつまででしょう。それでは余計に距離が開いてしまうと思いませんか?私たちは突然、でも縁あって夫婦になってしまったのです。今夜は初夜なのですから、まずは触れ合うことから始めてみてはいかがでしょう?」
アリスは畳みかけるように一気に言い切ると、膝の上に置いてあったクロードの手に自分の手を重ねた。
「ふ、触れ合う…⁈」
思わず引き抜こうとしたクロードの手を、アリスは離さずさらに握りこむ。
「クロード様、閨教育はお受けになってらっしゃいますか?」
「ね…⁈そ、それはもちろん、」
「では、大丈夫ですね」
何が大丈夫なのか知らないが、アリスはにっこり笑うとさらにクロードとの距離を詰めてきた。
「結婚したからには、後継者をもうけるのが私の義務ですもの。どうぞクロード様も協力してくださいませ」
色気もムードも何もない誘い文句だが仕方がない。
アリスはそんな芸当は持ち合わせていない。
「な…!恥ずかしげもなくなんてことを!貴女は淑女だろう?」
クロードは握られた手を振り払い、勢いよく立ち上がった。
そして、まるで睨むかのような目でアリスを見下ろした。
いや、アリスだって本当はとんでもなく恥ずかしいし、正直言えば怖い。
だがそれを悟られれば、生真面目なクロードは遠慮して出て行ってしまうだろう。
ここは、年上の女性らしく余裕ある態度を見せるのがいいと思ったのだ。
アリスの言動は、さらに斜め上を行く。
「寝室に入ったら淑女も娼婦も関係ありませんわ。私の容姿が気に入らなくてその気になれないなら、部屋を真っ暗にいたしましょうか?」
アリスはそう言いながら再びクロードの手に触れようとする。
どこまでも残念な思考回路だ。
だがクロードは、再びその手を振り払った。
「触るな痴女が!やはり貴女が欲しかったのはコラール侯爵家との繋がりとその子種だけか。結局…、兄だろうと俺だろうと種馬でしかなかったのだな⁈」
「…え?」
痴女と言われてアリスは目を丸くした。
(痴女⁈私が⁈未だ男性とキスもしたこともない私が⁈)
ナルシスとだって、何度かお茶を飲んで、何度か一緒に夜会に参加しただけ。エスコートされて手を繋いだりダンスを踊ったくらいだ。
その自分を痴女とは、言いがかりも甚だしい。
アリスはキッとクロードを見上げた。
なんて失礼で、なんて面倒臭い男なのだろう。
「興醒めですわ。ここに来てくれたからにはクロード様もお覚悟を決めていらしてくれたのかと思っておりましたのに。でも私の買い被りでしたのね」
それを聞いたクロードは顔を真っ赤にして、握った拳を震わせた。
「あ、貴女は先刻前まで兄の婚約者だったのではないか!いくら初夜だからって、兄のお下がりなど抱けるか!」
「……っ⁈」
部屋の中が、水を打ったように静かになった。
クロードは言ってしまってからハッと自分の口に手のひらを当てたが、出てしまった言葉はもう引っ込みがつかない。
呆然とアリスを見下ろせば、彼女は俯いて先ほどクロードに振り払われた自分の手を見つめていた。
「それが…、貴方の本音ですのね」
アリスは俯いたまま、ポツリとこぼした。
「あ…、アリス嬢…」
「たしかに。貴方にとったら私はお兄様のお下がりですものね」
睨むように見上げれば、クロードはその顔を見て息を飲んだ。
涙こそ流していないが、彼女が泣いているように見えたのである。
アリスは目の前に立つクロードを避け、静かに立ち上がった。
そして、扉の方へ歩いていく。
「アリス嬢、その…」
クロードが声をかけたが、アリスは振り返らずドアノブに手をかけた。
アリスは今、心の底から面倒に思った。
クロードが勘違いしているのは明らかだ。
あの女癖の悪い次兄が一年余りも婚約者に手を出さないわけがないと、彼はそう思っているのだろう。
アリスとナルシスはすでに深い関係だと思っているのだ。
(なんて屈辱)
アリスはクロードの寝室へと続く扉を開け放つと、振り返ってにっこり笑った。
「なんでしたかしら。たしか、一年間白い結婚のままなら教会に申請してすんなり離縁できるのでしたよね?」
「…アリス嬢?」
「申し訳ありませんが、どうか一年間は籍だけこのままにしておいてくださいませ。後のことはどうぞ私にお任せを」
「アリス嬢?それは、どういう…」
「因みに、私は貴方のお兄様と口づけさえ交わしておりません。私はこれでも貴族の娘ですので、結婚するまで純潔は頑なに守るべきと教育を受けてまいりました。まぁ、もう確かめる術もありませんし、信じてくださらなくても結構ですが」
謝罪の言葉を口にしかけたクロードを遮り、アリスはさらに口角を上げる。
「どうぞもうお引き取りを。出口はこちらですわ、旦那様」
顔は笑っているのに、淡々と、感情をなくしたような声で紡がれる言葉をクロードは呆然としながら聞いた。
そしてクロードがアリスの寝室を出ると同時に、向こうから『ガチャリ』と重い金属音が響いた。
夫婦の寝室を繋ぐ扉に、鍵をかける音であった。
殊勝に謝罪してきたと思えば距離を置きたいと言い。
騎士を続け、事業に関わらなくて良いと聞いて喜ぶと思いきや、不機嫌になる。
また、これはまぁそうであろうが、兄の名前を聞けばさらに不機嫌になる。
しかしクロードは被害者であり、何より自分より年下なのだ。
彼のことを思って言ったこととは言え、事業や領地経営に関わらなくていいと言ったことも少なからず彼の矜持を傷つけたのかもしれない。
クロードは鍛え抜かれた優秀な騎士であるし自分よりずっと身体は大きいが、三つも歳下の、まだ十代の少年なのだ。
とりあえずは今夜は自分がリードしなくてはいけないのではないだろうか。
アリスの中におかしな責任感がわき上がってくる。
アリスは思い切ってクロードとの距離を詰めてみた。もう少しで身体が触れ合う位置で座り直すと、クロードはびくりと反応する。
「とにかく。これからのことをゆっくりお考えになるのは当然のことですけど、それは明日からになさっては?それに、夫婦のことはそれとは別の話ではありませんか?しばらく距離を置いてとおっしゃいますけど、しばらくって一体いつまででしょう。それでは余計に距離が開いてしまうと思いませんか?私たちは突然、でも縁あって夫婦になってしまったのです。今夜は初夜なのですから、まずは触れ合うことから始めてみてはいかがでしょう?」
アリスは畳みかけるように一気に言い切ると、膝の上に置いてあったクロードの手に自分の手を重ねた。
「ふ、触れ合う…⁈」
思わず引き抜こうとしたクロードの手を、アリスは離さずさらに握りこむ。
「クロード様、閨教育はお受けになってらっしゃいますか?」
「ね…⁈そ、それはもちろん、」
「では、大丈夫ですね」
何が大丈夫なのか知らないが、アリスはにっこり笑うとさらにクロードとの距離を詰めてきた。
「結婚したからには、後継者をもうけるのが私の義務ですもの。どうぞクロード様も協力してくださいませ」
色気もムードも何もない誘い文句だが仕方がない。
アリスはそんな芸当は持ち合わせていない。
「な…!恥ずかしげもなくなんてことを!貴女は淑女だろう?」
クロードは握られた手を振り払い、勢いよく立ち上がった。
そして、まるで睨むかのような目でアリスを見下ろした。
いや、アリスだって本当はとんでもなく恥ずかしいし、正直言えば怖い。
だがそれを悟られれば、生真面目なクロードは遠慮して出て行ってしまうだろう。
ここは、年上の女性らしく余裕ある態度を見せるのがいいと思ったのだ。
アリスの言動は、さらに斜め上を行く。
「寝室に入ったら淑女も娼婦も関係ありませんわ。私の容姿が気に入らなくてその気になれないなら、部屋を真っ暗にいたしましょうか?」
アリスはそう言いながら再びクロードの手に触れようとする。
どこまでも残念な思考回路だ。
だがクロードは、再びその手を振り払った。
「触るな痴女が!やはり貴女が欲しかったのはコラール侯爵家との繋がりとその子種だけか。結局…、兄だろうと俺だろうと種馬でしかなかったのだな⁈」
「…え?」
痴女と言われてアリスは目を丸くした。
(痴女⁈私が⁈未だ男性とキスもしたこともない私が⁈)
ナルシスとだって、何度かお茶を飲んで、何度か一緒に夜会に参加しただけ。エスコートされて手を繋いだりダンスを踊ったくらいだ。
その自分を痴女とは、言いがかりも甚だしい。
アリスはキッとクロードを見上げた。
なんて失礼で、なんて面倒臭い男なのだろう。
「興醒めですわ。ここに来てくれたからにはクロード様もお覚悟を決めていらしてくれたのかと思っておりましたのに。でも私の買い被りでしたのね」
それを聞いたクロードは顔を真っ赤にして、握った拳を震わせた。
「あ、貴女は先刻前まで兄の婚約者だったのではないか!いくら初夜だからって、兄のお下がりなど抱けるか!」
「……っ⁈」
部屋の中が、水を打ったように静かになった。
クロードは言ってしまってからハッと自分の口に手のひらを当てたが、出てしまった言葉はもう引っ込みがつかない。
呆然とアリスを見下ろせば、彼女は俯いて先ほどクロードに振り払われた自分の手を見つめていた。
「それが…、貴方の本音ですのね」
アリスは俯いたまま、ポツリとこぼした。
「あ…、アリス嬢…」
「たしかに。貴方にとったら私はお兄様のお下がりですものね」
睨むように見上げれば、クロードはその顔を見て息を飲んだ。
涙こそ流していないが、彼女が泣いているように見えたのである。
アリスは目の前に立つクロードを避け、静かに立ち上がった。
そして、扉の方へ歩いていく。
「アリス嬢、その…」
クロードが声をかけたが、アリスは振り返らずドアノブに手をかけた。
アリスは今、心の底から面倒に思った。
クロードが勘違いしているのは明らかだ。
あの女癖の悪い次兄が一年余りも婚約者に手を出さないわけがないと、彼はそう思っているのだろう。
アリスとナルシスはすでに深い関係だと思っているのだ。
(なんて屈辱)
アリスはクロードの寝室へと続く扉を開け放つと、振り返ってにっこり笑った。
「なんでしたかしら。たしか、一年間白い結婚のままなら教会に申請してすんなり離縁できるのでしたよね?」
「…アリス嬢?」
「申し訳ありませんが、どうか一年間は籍だけこのままにしておいてくださいませ。後のことはどうぞ私にお任せを」
「アリス嬢?それは、どういう…」
「因みに、私は貴方のお兄様と口づけさえ交わしておりません。私はこれでも貴族の娘ですので、結婚するまで純潔は頑なに守るべきと教育を受けてまいりました。まぁ、もう確かめる術もありませんし、信じてくださらなくても結構ですが」
謝罪の言葉を口にしかけたクロードを遮り、アリスはさらに口角を上げる。
「どうぞもうお引き取りを。出口はこちらですわ、旦那様」
顔は笑っているのに、淡々と、感情をなくしたような声で紡がれる言葉をクロードは呆然としながら聞いた。
そしてクロードがアリスの寝室を出ると同時に、向こうから『ガチャリ』と重い金属音が響いた。
夫婦の寝室を繋ぐ扉に、鍵をかける音であった。
197
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約破棄はお受けいたしましょう~踏みにじられた恋を抱えて
ゆうぎり
恋愛
「この子がクラーラの婚約者になるんだよ」
お父様に連れられたお茶会で私は一つ年上のナディオ様に恋をした。
綺麗なお顔のナディオ様。優しく笑うナディオ様。
今はもう、私に微笑みかける事はありません。
貴方の笑顔は別の方のもの。
私には忌々しげな顔で、視線を向けても貰えません。
私は厭われ者の婚約者。社交界では評判ですよね。
ねぇナディオ様、恋は花と同じだと思いませんか?
―――水をやらなければ枯れてしまうのですよ。
※ゆるゆる設定です。
※名前変更しました。元「踏みにじられた恋ならば、婚約破棄はお受けいたしましょう」
※多分誰かの視点から見たらハッピーエンド
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
月夜に散る白百合は、君を想う
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢であるアメリアは、王太子殿下の護衛騎士を務める若き公爵、レオンハルトとの政略結婚により、幸せな結婚生活を送っていた。
彼は無口で家を空けることも多かったが、共に過ごす時間はアメリアにとってかけがえのないものだった。
しかし、ある日突然、夫に愛人がいるという噂が彼女の耳に入る。偶然街で目にした、夫と親しげに寄り添う女性の姿に、アメリアは絶望する。信じていた愛が偽りだったと思い込み、彼女は家を飛び出すことを決意する。
一方、レオンハルトには、アメリアに言えない秘密があった。彼の不自然な行動には、王国の未来を左右する重大な使命が関わっていたのだ。妻を守るため、愛する者を危険に晒さないため、彼は自らの心を偽り、冷徹な仮面を被り続けていた。
家出したアメリアは、身分を隠してとある街の孤児院で働き始める。そこでの新たな出会いと生活は、彼女の心を少しずつ癒していく。
しかし、運命は二人を再び引き合わせる。アメリアを探し、奔走するレオンハルト。誤解とすれ違いの中で、二人の愛の真実が試される。
偽りの愛人、王宮の陰謀、そして明かされる公爵の秘密。果たして二人は再び心を通わせ、真実の愛を取り戻すことができるのだろうか。
【完結】彼を幸せにする十の方法
玉響なつめ
恋愛
貴族令嬢のフィリアには婚約者がいる。
フィリアが望んで結ばれた婚約、その相手であるキリアンはいつだって冷静だ。
婚約者としての義務は果たしてくれるし常に彼女を尊重してくれる。
しかし、フィリアが望まなければキリアンは動かない。
婚約したのだからいつかは心を開いてくれて、距離も縮まる――そう信じていたフィリアの心は、とある夜会での事件でぽっきり折れてしまった。
婚約を解消することは難しいが、少なくともこれ以上迷惑をかけずに夫婦としてどうあるべきか……フィリアは悩みながらも、キリアンが一番幸せになれる方法を探すために行動を起こすのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
【完結】呪言《ことほぎ》あなたがそうおっしゃったから。
友坂 悠
恋愛
「君はまだ幼い、私は君を大事にしたいのだ」
あなたがそうおっしゃったから。
わたくしは今までお飾りの妻でがまんしてきたのに。
あなたがそうおっしゃったから。
好きでもない商会のお仕事を頑張ってこなしてきたのに。
全部全部、嘘だったというの?
そしたらわたくしはこれからどうすればいいっていうの?
子供の頃から将来の伴侶として約束された二人。
貴族らしく、外あたりが良く温厚に見えるように育ったラインハルト。
貞淑な令嬢、夫を支えるべき存在になるようにと育てられたアリーシア。
二人は両家に祝福され結婚したはず、だった。
しかし。
結婚したのはラインハルトが18になった歳、アリーシアはまだ14歳だった。
だから、彼のその言葉を疑いもせず信じたアリーシア。
それがまさか、三年後にこんなことになるなんて。
三年間白い結婚を継続した夫婦は子を残す意思が無いものと認められ、政略的な両家のしがらみや契約を破棄し離縁できる。
それがこの国の貴族の婚姻の決まりだった。
元は親同士の契約に逆らって離縁しやり直すための決まり事。
もちろん、そんな肉体的繋がりなど無くても婚姻を継続する夫婦は存在する。
いや、貴族であれば政略結婚が当たり前、愛はなくても結婚生活は続いていく。
貴族の結婚なんて所詮そんなもの。
家同士のつながりさえあれば問題ないのであれば、そこに愛なんてものがなくってもしょうがないのかも、知れない。
けれど。
まさかそんなラインハルトから離婚を言い出されるとは思ってもいなかったアリーシア。
自分は傾いた家を立て直すまでのかりそめの妻だったのか。
家業が上手くいくようになったらもう用無しなのか。
だまされていたのかと傷心のまま実家に戻る彼女を待っていたのは、まさかのラインハルトと妹マリアーナの婚約披露。
悲しみのまま心が虚になったまま領地に逃げ引き篭もるアリーシアだったが……
夫と妹に、いや、家族全てから裏切られたお飾り妻のアリーシア。
彼女が心の平穏を取り戻し幸せになるまでの物語。
【完結】恋が終わる、その隙に
七瀬菜々
恋愛
秋。黄褐色に光るススキの花穂が畦道を彩る頃。
伯爵令嬢クロエ・ロレーヌは5年の婚約期間を経て、名門シルヴェスター公爵家に嫁いだ。
愛しい彼の、弟の妻としてーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる