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始まり〜シイ村
神と村長と長老
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彼らの朝は遅かった。
太陽がもう天に近い。
集落にあった食材を全て確認したら野菜や穀物が少なくて、肉と酒ばかりだった。
あとお金が結構あった。
強奪したお金で何食わぬ顔して街でお買い物をしていたようだ。
まずは美味しいものを食べさせて胃袋を掴もうか。
創造魔法でワカメスープを大鍋で出してぐつぐつさせて匂いを漂わせる。
魔法で顕現させた食事は栄養は魔素のみだけど、一応お腹が膨らむので、集落にあった肉と野菜を使ってハンバーガーを作った。
ハンバーガーとワカメスープって合わないなぁ
でもいっか。
ワカメなんて旨味たっぷり食材は初めてだろうからね。
おかわりにコーンスープ出してやってもいいし、たくさん味わわせてあげよう。
栄養にならないのが残念だけど。
デザートに生クリームたっぷりのコーヒーゼリー出そう。
あとは、朝と言ったらオレンジジュースなんだけど、牛乳がいいかな?それとも緑茶?
たかが朝食の飲み物に悩んでいる私。
優柔不断の塊か!
苦しいほどに悩んだ末、私の魔法で出した水も魔素だから、ヒトには水分補給にならないってことにやっと気づいた。
ちょっと離れたとこに流れている川から水甕に毎日水運びをしていたようだ。
魔法で沸騰させて、ウォータージャグ4個に入れて、麦茶のティーパックを入れることにした。
飲み頃になった頃、麦茶を冷やしてあげる。
これでいっか。
魔法で美味しい匂いを各お部屋にお届けー!
食堂の入り口に待機していると次々にやってくる、まるでゴキブリホイホイ。
食堂入り口に設置した水道で顔を洗わせた。
ついでに入り口を通るとクリーン魔法がかかるようにしておいた。
普通なら多分魔法陣描いたり魔石使った魔道具が要るんだろうけど、神の御技ならぬ妖精のイタズラってことでテキトーに!
あと、玄関や村の入り口にもやると良いね!
どんだけ潔癖なんだ、私は。
麦茶はセルフサービスで、奥から座って食べるように指示。
歓声があがって、鼻を啜る音も聞こえた気がした。
うめーうめーうるさいな。羊の群れか?
私に向かって拝み始めるやつもいた。
ま、彼らもそれだけ辛い人生を送ってきたってことなんだろうな。
でも自分が辛いからって、他人を不幸にさせてはいけないよね。
全員が食べ終わってお茶を啜り始めた頃、早速話をすることにした。
「村を作るにあたって、役職を決めたいと思う。
まず、長老なんだけど、なんてこたない、ここで1番の年長者がやりまーす。
65歳のジョルド!あなたです!
はい、拍手ー!」
普通なら長老って相談役なんだけど、できたばかりのこの村ではただのお飾りでいい。
そして世襲制ではない。
村長も自推他推、民主主義で多数決にするんだ。
「では次、村長決めます。
誰か推薦したい人いる?」
シーン
誰もいない。
逆らえないお頭がいるからな、意思表示はまだ難しいよね。
「では次ー!
やりたい人は挙手してー!」
うん、お頭マルコ、自推だね。
「では、マルコが村長でいいかどうか、考えてみてね。
はいはい、考えて考えて!今、考えて。
はい。もういいかな?
賛成の人は承認の拍手をしてください」
うん、全員拍手してるわ。
こんなんでも一応これが民主主義。
「ではマルコは1年任期の村長になりました。
よろしくー!
1年後に、また村長を選出しますからね。
マルコの村長としての働きがダメだ!と思ったら、ちゃんと蹴落としなさい。武力ではなくて、今みたいに拍手するしない、反対意見を出すとかして、話し合いで決めますよ。
それが、民主主義です。
少しずつ学んでいきましょうね、いいですかー?」
シーン
「返事!」
「はい!」
「おう!」
「返事は、はい!ですよ。もう一度!返事!」
「はい!!!!」
よろしい。
「はい、長老はジョルド、村長はマルコ、これからよろしくね。
では、ここまでで質問のある人はいますか?」
見渡す。
みんな昨夜の恐怖があって従順な姿勢で、真剣に私に注目してくれている。
指導のしがいがあるよね。
楽しみだ。
ん、マルコが挙手した。
「はい、村長マルコ、どうぞ」
「あーんー、村長はあんた・・・・・・主だと思ってたんだが。
主は何すんだ?」
「私・・・・・・?
いや、私は、この村を、村人のみんなを良い方へ導くだけだよ。
別に役職はないよ。
いつまでもここにいるわけじゃないし。
村が自立できたら私は去るよ」
「は?捨てるのか?」
おいマルコ、主に対する言葉遣いじゃねーな。
気をつけろ。
「捨てるのではない。
子どもは大きくなったら親離れするであろう、それと同じだ。
たとえ遠くに行ってもいつも心はそばにいるよ」
「・・・・・・そうか」
「主は妖精だっけか」
ジョルドが呟いた。
お飾りの長老だけど、お仕事してくれるのかな。
「俺たちの妖精だな!わはは!」
「神様みてーな妖精だなぁ」
「神様か!」
「そうだそうだ、神様だな!」
ん?なんか違う方向へいってないか?
みんな口々に言って神様で意見一致しちゃったみたいだった。
「はいー静かにしてー。
私は神ではありません。
辞退しましたよ。
妖精です。妖精。
妖精でいいから、ね。
妖精シイ、みんなの主、よろしく」
太陽がもう天に近い。
集落にあった食材を全て確認したら野菜や穀物が少なくて、肉と酒ばかりだった。
あとお金が結構あった。
強奪したお金で何食わぬ顔して街でお買い物をしていたようだ。
まずは美味しいものを食べさせて胃袋を掴もうか。
創造魔法でワカメスープを大鍋で出してぐつぐつさせて匂いを漂わせる。
魔法で顕現させた食事は栄養は魔素のみだけど、一応お腹が膨らむので、集落にあった肉と野菜を使ってハンバーガーを作った。
ハンバーガーとワカメスープって合わないなぁ
でもいっか。
ワカメなんて旨味たっぷり食材は初めてだろうからね。
おかわりにコーンスープ出してやってもいいし、たくさん味わわせてあげよう。
栄養にならないのが残念だけど。
デザートに生クリームたっぷりのコーヒーゼリー出そう。
あとは、朝と言ったらオレンジジュースなんだけど、牛乳がいいかな?それとも緑茶?
たかが朝食の飲み物に悩んでいる私。
優柔不断の塊か!
苦しいほどに悩んだ末、私の魔法で出した水も魔素だから、ヒトには水分補給にならないってことにやっと気づいた。
ちょっと離れたとこに流れている川から水甕に毎日水運びをしていたようだ。
魔法で沸騰させて、ウォータージャグ4個に入れて、麦茶のティーパックを入れることにした。
飲み頃になった頃、麦茶を冷やしてあげる。
これでいっか。
魔法で美味しい匂いを各お部屋にお届けー!
食堂の入り口に待機していると次々にやってくる、まるでゴキブリホイホイ。
食堂入り口に設置した水道で顔を洗わせた。
ついでに入り口を通るとクリーン魔法がかかるようにしておいた。
普通なら多分魔法陣描いたり魔石使った魔道具が要るんだろうけど、神の御技ならぬ妖精のイタズラってことでテキトーに!
あと、玄関や村の入り口にもやると良いね!
どんだけ潔癖なんだ、私は。
麦茶はセルフサービスで、奥から座って食べるように指示。
歓声があがって、鼻を啜る音も聞こえた気がした。
うめーうめーうるさいな。羊の群れか?
私に向かって拝み始めるやつもいた。
ま、彼らもそれだけ辛い人生を送ってきたってことなんだろうな。
でも自分が辛いからって、他人を不幸にさせてはいけないよね。
全員が食べ終わってお茶を啜り始めた頃、早速話をすることにした。
「村を作るにあたって、役職を決めたいと思う。
まず、長老なんだけど、なんてこたない、ここで1番の年長者がやりまーす。
65歳のジョルド!あなたです!
はい、拍手ー!」
普通なら長老って相談役なんだけど、できたばかりのこの村ではただのお飾りでいい。
そして世襲制ではない。
村長も自推他推、民主主義で多数決にするんだ。
「では次、村長決めます。
誰か推薦したい人いる?」
シーン
誰もいない。
逆らえないお頭がいるからな、意思表示はまだ難しいよね。
「では次ー!
やりたい人は挙手してー!」
うん、お頭マルコ、自推だね。
「では、マルコが村長でいいかどうか、考えてみてね。
はいはい、考えて考えて!今、考えて。
はい。もういいかな?
賛成の人は承認の拍手をしてください」
うん、全員拍手してるわ。
こんなんでも一応これが民主主義。
「ではマルコは1年任期の村長になりました。
よろしくー!
1年後に、また村長を選出しますからね。
マルコの村長としての働きがダメだ!と思ったら、ちゃんと蹴落としなさい。武力ではなくて、今みたいに拍手するしない、反対意見を出すとかして、話し合いで決めますよ。
それが、民主主義です。
少しずつ学んでいきましょうね、いいですかー?」
シーン
「返事!」
「はい!」
「おう!」
「返事は、はい!ですよ。もう一度!返事!」
「はい!!!!」
よろしい。
「はい、長老はジョルド、村長はマルコ、これからよろしくね。
では、ここまでで質問のある人はいますか?」
見渡す。
みんな昨夜の恐怖があって従順な姿勢で、真剣に私に注目してくれている。
指導のしがいがあるよね。
楽しみだ。
ん、マルコが挙手した。
「はい、村長マルコ、どうぞ」
「あーんー、村長はあんた・・・・・・主だと思ってたんだが。
主は何すんだ?」
「私・・・・・・?
いや、私は、この村を、村人のみんなを良い方へ導くだけだよ。
別に役職はないよ。
いつまでもここにいるわけじゃないし。
村が自立できたら私は去るよ」
「は?捨てるのか?」
おいマルコ、主に対する言葉遣いじゃねーな。
気をつけろ。
「捨てるのではない。
子どもは大きくなったら親離れするであろう、それと同じだ。
たとえ遠くに行ってもいつも心はそばにいるよ」
「・・・・・・そうか」
「主は妖精だっけか」
ジョルドが呟いた。
お飾りの長老だけど、お仕事してくれるのかな。
「俺たちの妖精だな!わはは!」
「神様みてーな妖精だなぁ」
「神様か!」
「そうだそうだ、神様だな!」
ん?なんか違う方向へいってないか?
みんな口々に言って神様で意見一致しちゃったみたいだった。
「はいー静かにしてー。
私は神ではありません。
辞退しましたよ。
妖精です。妖精。
妖精でいいから、ね。
妖精シイ、みんなの主、よろしく」
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