神々の娯楽に巻き込まれて強制異世界転生ー1番長生きした人にご褒美有ります

ぐるぐる

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始まり〜シイ村

可哀想な神官達

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透明のプレートを手渡ししても彼らはまだ信じられないようだった。

それもそのはず、透明のプレートなんて初めて見たから。
Sランクなんてそうそうお目にかかれない。
世界に数名しかいないのだ。

ただ、ガラスとも違う透明のプレートの素材が、普通の一般人が扱うものではないということくらいは察することができた。
もしかしたらお子ちゃまのお話は真実なのかもしれない、そう沸々と沸いてくるものがあった。

「今朝登録したばかりなの!
 冒険者ギルドに問い合わせて本物かどうか確認してください」

「で、では、少々お待ちください。確認してまいります」

最早その場の異様な空気に耐えきれなくなったのか、私の前に座っていた神官ふたりとも揃って席を立って行った。

さほど時間をかけずに戻ってきた神官たち。

席に座らずに、私の手前で平伏した。

突然の上司ふたりの平伏に驚き、ドア付近に控えていた神官見習い達も慌てて平伏した。

「妖精様!私どもの無礼をお許しください!」

「お許しください!」

ぷるぷる震えて哀れだ。

「はい!許します!
 っていうか、強大な力を持っているけれどさ、そんなに怖がらないで欲しいな・・・・・・。
 座って、先ほどと同じ感じで接して欲しいな・・・・・・」

「!!!!!
 ありがとうございます!」

ぎこちない動きで席に着いてくれた神官ふたり。
もしかしたら怖いから指示に従ってるだけなのかも?

「本物であることが確認できたということだよね!
 だから、私の話も信じてくれたかな?」

「はい!
 いえ!」

どっちだよ。

「まだ心の整理がつかないといいますか、理解が追いついていませんが、ええ、はい、このプレートが真実であることを確認しましたので、シイ様が妖精であることは真実であると、ええ、はい。
 ただ、妖精様という存在は強大な力をお持ちで、ときには善、ときには悪となり、人々を惑わす存在でもありますので、ええ、いやはや、つまり何が言いたいかというと、その、ええ、はい」

「落ち着いて。
 つまり、私の話は半信半疑ってことね?」

「いえ、あの、私どもが未熟なばかりで大変申し訳ありません」

謝れば良いということではないんだけど。
しょうがないよね。

「まぁ、信じるか信じないかは、あなた方次第です!
 信じなかったとしても私はこの神殿を壊したりはしないので安心してくださいね」

神官2人はビク!っと体を震わせて辛うじて「ありがとうございます」と蚊の鳴くような声で言った。

「私は善良な妖精でありたいと思ってます!」

一応宣言しておこう。
あんまり怖がられたくないからさ。

「善良な妖精様、神殿を破壊しないとのお言葉、ありがとうございます。
 実は、かつて神々の娯楽によって世界が翻弄されたという記録は確かにございます。
 ですので、ええ、おそらく、シイ様のお話は真実なのだと思います。
 わかっているのですが、心と理解が追いつかなくて申し訳ありません」

「うん、しょうがないよ、わかるよ。突拍子もない話だもんね。
 気にしないでね。
 今日は話を聞いてくれてありがとう。
 神との交信は神殿でしかできないから、また来るかも」

だんだんと神官たちの表情が柔らかくなってきた。

「ええ、いつでも神殿の扉は開かれています」

「ありがとう!じゃ、これ、気持ちを置いていくね」

ほんのちょびっとだけど、と、テーブルに金貨10枚を出して、私たちは神殿を後にした。

「マルコ達、すっごく待たせてごめんね。
 付き合ってくれてありがとう。
 じゃ、時間の許す限りできるだけたくさんのお店を覗こっか!」

私がほぼ不死であるという衝撃的事実はもう受け入れるしかなく、時間をかけてゆっくり消化して気持ちを昇華させていこうと思う。

日本語が正しいかどうか最早わかんない。
諦めた。

買い物をしてストレス発散だ!!!!!

爆買いするぞい!!!!!

 
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