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異世界で魔王になった。
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世界には目には映らないものが存在する。前の世界でよく聞いた話だ。前の世界では目に見えないからという理由で信じない人が多かった。
しかし、この世界では目に見える物が全てではないと皆知っている。何故ならそれを実感できるからだ。
要するに魔法がある。
魔王って時点でなんとなくあると思っていたが、実際にあると断言されるとゾクゾクする。
顔がにやけてしまうのも仕方ないだろう。
俺と少女はとりあえず人間のことは保留にして、この世界の話をした。
結論から言うと魔王は霊体でした。
幽霊のなかでも強い力を持っている者を魔王と呼ぶのではない。単に体を構成する物質が霊的なものであるだけだ。
霊的なものであっても物質に変わりはない。空気の入った筒を密封して上から押す。すると空気の抵抗を感じる。間違いなく空気は存在するわけである。
これと同じで霊的な物質も集めると触れるようになる。それがさらに高濃度になって、霊的な物質で肉体を形成できるようになると魔族の誕生だ。
ちなみに天使も同じ原理である。集まった霊的物質、霊体の属性によって変わるらしい。ここで重要な情報。天使も魔族も食事は変わらないらしい。人間の敵が多すぎる。
「人間を飼ってしまえばよいのではないか?」
そうした方が食料問題は解決するだろ。
しかし、少女は首を横にふる。
「人間は家畜にするには知能がありすぎます」
今、ハッキリ家畜と言った。ちょっと複雑な気分である。
「人に紛れて生活してみてはどうだ?」?
「人間は町に、魔族や天使を感知できる結界を張っています。魔王様のように力の強い方ならともかく、我等のような弱い魔族では返り討ちになります」
少女は俺の目の前で土下座をした。
「魔族で最大の力を持つ貴方が我等の希望なのです。どうか人間達をゴッソリ、抵抗など考えないくらいメチャメチャにして家畜にしていただきたい」
少女は必死だ。それだけ人間に手を出しにくい。人間の力は強いのだろう。
正直どうでもいい。
たぶん俺は1人で生きれるだろう。わざわざリスクを大きくする意味なんてあるのか?
「お願いします。最近は人間も力をつけてしまい、このままでは多くの魔族が飢えて死にます」
それは可哀想だけど。
「おまけに先日、異世界から勇者が召喚されました。このままでは」
「よいだろう。人間界を攻める」
「本当ですか!」
少女がガバッと頭を上げ、愛らしい笑顔になる。
勇者とか凄く気になるんだけど。勇者とか、魔王転生の醍醐味だろう。
いざとなれば逃げるし。最低だな。しかし、生きるためだ仕方ない。もう死にたくないし。
凄く喜んでいる少女には悪いがいざとなったら見捨てよう。
俺は少女に近寄って肩を叩く。
「1つ聞きたいんだが」
「はい、何でしょうか?」
「この世界には自分の能力を確認する方法があるのか?」
「はい、ありますよ」
少し待っててくださいねと言って部屋を出ていく少女。やっぱりステータスを見ることができるのか。この世界は結構テンプルをおさえてくる。
「持ってきましたよ!」
笑顔で戻ってきた少女の手には1枚の石板。
「この石板に触れると能力が表示されます」
実に簡単なシステムである。
少女の手から石板を受けとる。これで能力なしとかだったら泣きそうだが。
【名前】未設定
【筋力】9999
【魔力】9999
【防御】9999
【敏捷】9999
【五感】9999
【固有スキル】
不死
死んでもすぐに蘇生する。最大魔力の半分を消費する。
魔力自己回復
魔力を自然に回復させる。1秒につき最大魔力の半分を回復。
「人間や魔族の平均値は?」
「人間は成人して大体能力が20くらいです。魔族や天使は30くらいですね」
安定のチートだ。この能力差は覆れないだろう。
しかも「不死」だ。復活するのに最大魔力の半分を使用するようだが、1秒で魔力が半分回復するスキルがある。
この能力差を超えれて殺されても復活して1秒以内にもう一度殺されないかぎり死なない。これ、殺す側から見たらそうとうな無理ゲー。
人間って俺に勝てないんじゃない?
しかし、この世界では目に見える物が全てではないと皆知っている。何故ならそれを実感できるからだ。
要するに魔法がある。
魔王って時点でなんとなくあると思っていたが、実際にあると断言されるとゾクゾクする。
顔がにやけてしまうのも仕方ないだろう。
俺と少女はとりあえず人間のことは保留にして、この世界の話をした。
結論から言うと魔王は霊体でした。
幽霊のなかでも強い力を持っている者を魔王と呼ぶのではない。単に体を構成する物質が霊的なものであるだけだ。
霊的なものであっても物質に変わりはない。空気の入った筒を密封して上から押す。すると空気の抵抗を感じる。間違いなく空気は存在するわけである。
これと同じで霊的な物質も集めると触れるようになる。それがさらに高濃度になって、霊的な物質で肉体を形成できるようになると魔族の誕生だ。
ちなみに天使も同じ原理である。集まった霊的物質、霊体の属性によって変わるらしい。ここで重要な情報。天使も魔族も食事は変わらないらしい。人間の敵が多すぎる。
「人間を飼ってしまえばよいのではないか?」
そうした方が食料問題は解決するだろ。
しかし、少女は首を横にふる。
「人間は家畜にするには知能がありすぎます」
今、ハッキリ家畜と言った。ちょっと複雑な気分である。
「人に紛れて生活してみてはどうだ?」?
「人間は町に、魔族や天使を感知できる結界を張っています。魔王様のように力の強い方ならともかく、我等のような弱い魔族では返り討ちになります」
少女は俺の目の前で土下座をした。
「魔族で最大の力を持つ貴方が我等の希望なのです。どうか人間達をゴッソリ、抵抗など考えないくらいメチャメチャにして家畜にしていただきたい」
少女は必死だ。それだけ人間に手を出しにくい。人間の力は強いのだろう。
正直どうでもいい。
たぶん俺は1人で生きれるだろう。わざわざリスクを大きくする意味なんてあるのか?
「お願いします。最近は人間も力をつけてしまい、このままでは多くの魔族が飢えて死にます」
それは可哀想だけど。
「おまけに先日、異世界から勇者が召喚されました。このままでは」
「よいだろう。人間界を攻める」
「本当ですか!」
少女がガバッと頭を上げ、愛らしい笑顔になる。
勇者とか凄く気になるんだけど。勇者とか、魔王転生の醍醐味だろう。
いざとなれば逃げるし。最低だな。しかし、生きるためだ仕方ない。もう死にたくないし。
凄く喜んでいる少女には悪いがいざとなったら見捨てよう。
俺は少女に近寄って肩を叩く。
「1つ聞きたいんだが」
「はい、何でしょうか?」
「この世界には自分の能力を確認する方法があるのか?」
「はい、ありますよ」
少し待っててくださいねと言って部屋を出ていく少女。やっぱりステータスを見ることができるのか。この世界は結構テンプルをおさえてくる。
「持ってきましたよ!」
笑顔で戻ってきた少女の手には1枚の石板。
「この石板に触れると能力が表示されます」
実に簡単なシステムである。
少女の手から石板を受けとる。これで能力なしとかだったら泣きそうだが。
【名前】未設定
【筋力】9999
【魔力】9999
【防御】9999
【敏捷】9999
【五感】9999
【固有スキル】
不死
死んでもすぐに蘇生する。最大魔力の半分を消費する。
魔力自己回復
魔力を自然に回復させる。1秒につき最大魔力の半分を回復。
「人間や魔族の平均値は?」
「人間は成人して大体能力が20くらいです。魔族や天使は30くらいですね」
安定のチートだ。この能力差は覆れないだろう。
しかも「不死」だ。復活するのに最大魔力の半分を使用するようだが、1秒で魔力が半分回復するスキルがある。
この能力差を超えれて殺されても復活して1秒以内にもう一度殺されないかぎり死なない。これ、殺す側から見たらそうとうな無理ゲー。
人間って俺に勝てないんじゃない?
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