美しい殺し屋

ミニマリスト憂希

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ムーの心配

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その夜

真はずっと訓練を行っていた

バンッ バンッ バンッ!

「真くん…」

ずっと訓練場に居る真を心配しに
ムーが訪れた

「もう何時間も射撃訓練してるじゃないですか…休んで下さい。」

「邪魔しないでムー!
僕は…僕は美月の仇を必ず!」

そういうと射撃訓練を再開する真
ムーは真が美月に見えた

「美月さん!?」

しかしすぐに幻だと気付く

「そういえば美月さんも若い頃
こうやって射撃訓練を繰り返してましたね…しかし…」

バンッ バンッ バンッ

真の撃った銃弾は見事に的の真ん中を
貫き続けた
何発も撃ったはずなのに的には
真ん中以外の穴が無い

「こ、これは…」

思わず絶句するムー

「美月さんと言えど
これほど何発も撃って
真ん中へホールインワンはしなかった…
16歳とは思えない程ですよ真くん!!」

そう言うと真へ近づき

「はぁ はぁ まだまだ…」

スッ…

!?

真の手を下に下ろすムー

「何?邪魔しないで」

「真くん 休む事も訓練ですよ」

「だって美月を殺した程の奴だ
ジョーカーは!だから…だからもっと強く…」

「貴方は自分が思っている以上の
力量があります。
それにいざジョーカーと闘う時に
そう疲れ切っていては勝てる闘いにも勝てません。」

「くっ…」

そういうと真は訓練場を飛び出した

「真くん 貴方なら必ず
ジョーカーを倒せます…必ず…」
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