美しい殺し屋

ミニマリスト憂希

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クイーン

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真に話しかけた
少女は笑顔で話し続けた

しかし真は愛想なく
返事はうんの二文字だけ…

しかし

「私 実はこう見えて凄いのよ」

「うん…」

「聞きたい?」

「うん…」

「聞きたくない?」

「うん…」

「私…殺し屋なの」

「うん…」

「殺し屋ジョーカーって知ってる?私ね、ジョーカーの弟子なの」

「うん… えっ!?」

「ふふっ ようやくうん…以外聞けた」

「待って 今ジョーカーって…」

「そうよ 私ジョーカーの弟子の1人
クイーンのミホって言うの
あなたを消すように指示されたのよ」

「!!?」

真は立ち上がり
ミホに銃を向けた

「ちょっと待ってよ」

「ジョーカーは美月を…美月を殺した!」

興奮する真と冷静なミホ

「私…貴方と争うつもりないの…」

「でもさっき消すように指示されたって…」

「初めは命令通り消そうと思ったわ
でも殺すあなたの事調べてたら
どうも殺す気分にならなくてね」

「どう言う事だ!?」

「あなた…新井 美月に救われて育てられたんでしょ?」

「ああ…」

「私もね…ジョーカーに救われて
育てられたの…
だから同じ境遇のあなたを殺す気になれなくて」

「そっちにその気が無くても
こっちにはある!」

ガチャッ!

拳銃を構える真

「私を殺すよりも先に
あなたの仲間を救った方がいいよ」

「!?」

「情報屋のムー…
いや元軍人のムー大尉…
彼ももう1人のジョーカーの弟子…キングが命を狙っている」

「ムーが!?」

慌ててムーのカクテルバーへ
走り出した真だった

走りながらも振り向くと
クイーンのミホの姿は無かった
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