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メラニーの花嫁修業!!
《花嫁修業編最終回》噂
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ーーーバンッ
「あら、ウィリアムどうしたの」
「カイヤ叔母さん、ユナ、よくもメラニーにあんな仕打ちをしてくれたね」
「・・・案外早くバレちゃったわね」
ウィリアムの叔母にあたるカイヤが悪びれもなくウィリアムに開き直った。彼女の娘でウィリアムの従妹のユナも何も悪いことをしていると気づいていないようだ。
「でもウィリアム・・・あなた小さい頃私と結婚してくれるって言ったじゃない・・・」
「そんな子供の戯れ事真に受けないでよ、ユナ。しかも君には画家の恋人がいたと思うけど」
「っ・・・!!なんでそれを!!」
「そりゃぁ王城で第一王子だった兄のあんな横暴があったんだよ。メラニーも来ることだし、身辺整理はきちっとしないとだから、密偵に皆を調査してもらってるところなんだ」
ウィリアムは懐から封筒を取り出す。そこには調査結果が書き列ねてある。
「カイヤ叔母さん、あなたはかなり王族の資金を使いこんでますね。しかも男娼との隠し子が一人・・・その子は画家をしていてベンという方だそうですね」
「なっ・・・」
「なんですって!?ママが紹介してくれたベンがママの隠し子!?私たち付き合って、体の関係も持っちゃったのに!!私たち義理の兄妹ってことなの!?ひどいわ、ママ!!」
「ユナ!!」
ウィリアムの姪であるユナは泣きながら部屋を出ていった。
「カイヤ叔母さん、あなたのことは叔父さんにお伝えしましたよ。叔父さんも呆れ果てて、あなたと離婚することを決めたそうです。これがその離婚届けです。サインをお願いします」
カイヤはショックで言葉がでない。ウィリアムの叔父は仕事ができるのだが、どうも女運が悪かった。そんな彼が離婚を決断してくれたので、彼女の問題もスムーズに解決しそうだ。
「これから平民として、頑張ってくださいね、カイヤ叔母さん。応援してます」
ウィリアムはそう言い残して去っていった。ドアからは悲鳴のような声が、鳴り響いていた。
「メラニー、これからは結婚するまでここが君の部屋だ。毎日一緒に寝たいけど、王族の決まりで結婚するまで別部屋なんだ」
「分かったわ・・・私もあなたと一緒になれるように花嫁修業頑張るから」
「そうだ、君の侍女を紹介するよ」
奥から二人の女性が入ってきた。
『宜しくお願いします、メラニア様!』
「ステフ、キャシー!!」
そこにいたのは使用人として仲良くなったステフとキャシーだ。
「未来の女王様の侍女なんて大出世だわ!メラニア様、私たち頑張るわね!」
「二人とも・・・宜しく頼むわね」
手を取り合い三人喜びあった。最後にウィリアムはメラニアの耳元でささやいた。
『夜猫の姿だったら僕の部屋に遊びに来てもバレないから、今夜も待ってるね、僕の猫ちゃん・・・』
「・・・///」
メラニアの顔は真っ赤に変化した。ステフとキャシーは不思議そうに二人を見やる。
しばらくして王城には不思議な噂がささやかれるようになる。
「おい、知ってるか?」
「なんだ?」
「北の棟に猫の亡霊が出るらしいぞ・・・毎日毎日亡霊の飼い主を探して鳴いてるんだって」
「うわ、こわ~」
「でも俺、夜中に残業した帰りその猫の鳴き声聞いちゃったんだよ。それでさぁ、その猫の声・・・めっちゃ色っぽいの・・・」
「まじかよ」
「ああ、エロくてなんだか勃起してきちゃったくらいだぜ」
この噂はこの先何年たっても消えなかった。
《メラニー花嫁修業編おわり》
「あら、ウィリアムどうしたの」
「カイヤ叔母さん、ユナ、よくもメラニーにあんな仕打ちをしてくれたね」
「・・・案外早くバレちゃったわね」
ウィリアムの叔母にあたるカイヤが悪びれもなくウィリアムに開き直った。彼女の娘でウィリアムの従妹のユナも何も悪いことをしていると気づいていないようだ。
「でもウィリアム・・・あなた小さい頃私と結婚してくれるって言ったじゃない・・・」
「そんな子供の戯れ事真に受けないでよ、ユナ。しかも君には画家の恋人がいたと思うけど」
「っ・・・!!なんでそれを!!」
「そりゃぁ王城で第一王子だった兄のあんな横暴があったんだよ。メラニーも来ることだし、身辺整理はきちっとしないとだから、密偵に皆を調査してもらってるところなんだ」
ウィリアムは懐から封筒を取り出す。そこには調査結果が書き列ねてある。
「カイヤ叔母さん、あなたはかなり王族の資金を使いこんでますね。しかも男娼との隠し子が一人・・・その子は画家をしていてベンという方だそうですね」
「なっ・・・」
「なんですって!?ママが紹介してくれたベンがママの隠し子!?私たち付き合って、体の関係も持っちゃったのに!!私たち義理の兄妹ってことなの!?ひどいわ、ママ!!」
「ユナ!!」
ウィリアムの姪であるユナは泣きながら部屋を出ていった。
「カイヤ叔母さん、あなたのことは叔父さんにお伝えしましたよ。叔父さんも呆れ果てて、あなたと離婚することを決めたそうです。これがその離婚届けです。サインをお願いします」
カイヤはショックで言葉がでない。ウィリアムの叔父は仕事ができるのだが、どうも女運が悪かった。そんな彼が離婚を決断してくれたので、彼女の問題もスムーズに解決しそうだ。
「これから平民として、頑張ってくださいね、カイヤ叔母さん。応援してます」
ウィリアムはそう言い残して去っていった。ドアからは悲鳴のような声が、鳴り響いていた。
「メラニー、これからは結婚するまでここが君の部屋だ。毎日一緒に寝たいけど、王族の決まりで結婚するまで別部屋なんだ」
「分かったわ・・・私もあなたと一緒になれるように花嫁修業頑張るから」
「そうだ、君の侍女を紹介するよ」
奥から二人の女性が入ってきた。
『宜しくお願いします、メラニア様!』
「ステフ、キャシー!!」
そこにいたのは使用人として仲良くなったステフとキャシーだ。
「未来の女王様の侍女なんて大出世だわ!メラニア様、私たち頑張るわね!」
「二人とも・・・宜しく頼むわね」
手を取り合い三人喜びあった。最後にウィリアムはメラニアの耳元でささやいた。
『夜猫の姿だったら僕の部屋に遊びに来てもバレないから、今夜も待ってるね、僕の猫ちゃん・・・』
「・・・///」
メラニアの顔は真っ赤に変化した。ステフとキャシーは不思議そうに二人を見やる。
しばらくして王城には不思議な噂がささやかれるようになる。
「おい、知ってるか?」
「なんだ?」
「北の棟に猫の亡霊が出るらしいぞ・・・毎日毎日亡霊の飼い主を探して鳴いてるんだって」
「うわ、こわ~」
「でも俺、夜中に残業した帰りその猫の鳴き声聞いちゃったんだよ。それでさぁ、その猫の声・・・めっちゃ色っぽいの・・・」
「まじかよ」
「ああ、エロくてなんだか勃起してきちゃったくらいだぜ」
この噂はこの先何年たっても消えなかった。
《メラニー花嫁修業編おわり》
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