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二章:思春期~新成人
リリィ、伝える
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「ヴィー、私チャールズ様にはお断りしたわ」
「・・・そうか」
リリィは家に帰って一番にヴィンセントにそう告げた。怒られるかと思っていたが、ヴィンセントは無言であった。
「本当に彼には申し訳ないと思ってるの・・・素敵な人だったから」
「・・・まあ他にも男はいるさ」
「そんなじゃないの。ちゃんと聞いて、ヴィー」
リリィは目を反らせるヴィンセントを掴んで無理やり目を合わせた。
「私はっ・・・ヴィーが好きなの!!チャールズ様より、誰よりもずっとヴィーが好き」
「俺もヴィーを保護者としてだな・・・」
「そんなんじゃない!!私は、ヴィーを異性として愛してるの」
(言ってしまった・・・)
リリィの言葉にヴィンセントは固まってしまう。リリィは徐々に顔が熱くなっていく。とうとうリリィの気持ちをヴィンセントに告げてしまったのだ。
「なんで俺なんか・・・ダメだ、リリィは俺なんかと一緒になってはいけないんだ」
「なんでダメだの?」
「俺はリリィの保護者で、親代わりである」
「私はヴィーを親だなんて思ったこと一度もないわ」
リリィはムキになればなるほど、まるで子供の我が儘のようで恥ずかしくなる。
「ごめん・・・リリィ」
「っ・・・」
ヴィンセントはリリィを突き放した。ヴィンセントはもうリリィのことを見ていない。
「っ・・・分かった。私、好きな人と一緒に住むなんて無理だから、出ていくね。今までありがとう。ヴィー」
リリィは荷物をまとめ、家を出た。リリィはマリアの家に押し掛ける。
「どうしたの、リリィちゃ・・・」「マリアお姉さんっ・・・ふぇええ」
リリィはマリアの胸元で一晩中泣きつくした。
+
+
+
「とても綺麗だ、リリィちゃん。君をエスコートできて嬉しいよ」
「今日はありがとう、カイル」
パーティーはヴィンセントがエスコートする予定だったが、カイルがしてくれることとなった。
(私のこと、避けてるよね)
ヴィンセントはすでに会場入りしているようだ。リリィは初めての公の場に緊張しっぱなしで手と足が同時に出てしまいそうである。
「リラックス、リリィちゃん。はい、深呼吸」
「すぅーはぁー」
カイルは黒のタキシードにネクタイを着け、チャールズと同じ金色に輝く髪に、青い瞳をしてスラリと立っている様子はまるで、王子様のような出で立ちだ。
「カイル、今日すごい格好いい。私なんかがパートナーでごめんね」
「ぷっ、何言ってんの。今日は僕なんか霞んで見えるくらいリリィちゃん輝いてるんだからね」
「うぅ・・・カイルとヴィーの意見は信用できない」
いつもカイルとヴィンセントはリリィを可愛い可愛いと褒め称え、天使のようだといつも言うので二人の言動は信じないことにしている。
「さ、行こうか」
リリィはカイルの手を取り前進した。
「・・・そうか」
リリィは家に帰って一番にヴィンセントにそう告げた。怒られるかと思っていたが、ヴィンセントは無言であった。
「本当に彼には申し訳ないと思ってるの・・・素敵な人だったから」
「・・・まあ他にも男はいるさ」
「そんなじゃないの。ちゃんと聞いて、ヴィー」
リリィは目を反らせるヴィンセントを掴んで無理やり目を合わせた。
「私はっ・・・ヴィーが好きなの!!チャールズ様より、誰よりもずっとヴィーが好き」
「俺もヴィーを保護者としてだな・・・」
「そんなんじゃない!!私は、ヴィーを異性として愛してるの」
(言ってしまった・・・)
リリィの言葉にヴィンセントは固まってしまう。リリィは徐々に顔が熱くなっていく。とうとうリリィの気持ちをヴィンセントに告げてしまったのだ。
「なんで俺なんか・・・ダメだ、リリィは俺なんかと一緒になってはいけないんだ」
「なんでダメだの?」
「俺はリリィの保護者で、親代わりである」
「私はヴィーを親だなんて思ったこと一度もないわ」
リリィはムキになればなるほど、まるで子供の我が儘のようで恥ずかしくなる。
「ごめん・・・リリィ」
「っ・・・」
ヴィンセントはリリィを突き放した。ヴィンセントはもうリリィのことを見ていない。
「っ・・・分かった。私、好きな人と一緒に住むなんて無理だから、出ていくね。今までありがとう。ヴィー」
リリィは荷物をまとめ、家を出た。リリィはマリアの家に押し掛ける。
「どうしたの、リリィちゃ・・・」「マリアお姉さんっ・・・ふぇええ」
リリィはマリアの胸元で一晩中泣きつくした。
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「とても綺麗だ、リリィちゃん。君をエスコートできて嬉しいよ」
「今日はありがとう、カイル」
パーティーはヴィンセントがエスコートする予定だったが、カイルがしてくれることとなった。
(私のこと、避けてるよね)
ヴィンセントはすでに会場入りしているようだ。リリィは初めての公の場に緊張しっぱなしで手と足が同時に出てしまいそうである。
「リラックス、リリィちゃん。はい、深呼吸」
「すぅーはぁー」
カイルは黒のタキシードにネクタイを着け、チャールズと同じ金色に輝く髪に、青い瞳をしてスラリと立っている様子はまるで、王子様のような出で立ちだ。
「カイル、今日すごい格好いい。私なんかがパートナーでごめんね」
「ぷっ、何言ってんの。今日は僕なんか霞んで見えるくらいリリィちゃん輝いてるんだからね」
「うぅ・・・カイルとヴィーの意見は信用できない」
いつもカイルとヴィンセントはリリィを可愛い可愛いと褒め称え、天使のようだといつも言うので二人の言動は信じないことにしている。
「さ、行こうか」
リリィはカイルの手を取り前進した。
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