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三章:大人
リリィ、見習いとなる
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「リリィさん、ガーゼを!」
「はい!!」
あれから一年が過ぎた。リリィは女学校を卒業し、見習い期間を経て無事第二騎士団の看護師として働いている。
この国の騎士は多く、イーストランド内でも七つの騎士団に分けられている。国王を守る第一騎士団から、奴隷や平民たちから成る第七騎士団まであり、それぞれ特徴がある。ヴィンセントとカイルが所属するのは第二騎士団で、戦争は全線に立ってリードする騎士団なのである。
(思ってたより悲惨だわ)
戦地の治療用のテントで忙しく手を動かしているのは主治医の医者であるマーチンと助手のレナード、看護師のリリィ、ジナだ。
「ああああああああ」
「敵の金棒が足にのめり込んでしまったみたいだ・・・助けてやってくれ」
イーストランドが所有する島の原住民の暴動で、第二騎士団が向かったのである。このような小さな小競り合いは基本的に第三騎士団以下の管轄なのであるが、体が大きく屈強な原住民たちに普通の剣は通じず、オーラ持ちの一番多い第二騎士団が向かうこととなったのだ。
「・・・まだ死傷者は出てきそうだな」
そう呟くのは主治医のマーチンである。
「リリィさん、鎮痛剤の準備もお願いします」
「はい!」
+
+
+
「・・・リリィ、疲れただろう。ほら、水だ」
「ヴィー、ありがとう」
島での小競り合いも終息し、ゆっくりと帰路についていた。ヴィンセントはリリィの仕事に本気で取り組んでいる姿を見て諦めたのか、少しずつヴィンセントとリリィも会話をするようになった。リリィは寮に入り、職場でもほとんど話すことはないのだが、仕事終わりにリリィのことを気づかって話しかけてくれるときもある。
(まあ、私が告白したことはなかったことみたいになってるけど・・・)
リリィがヴィンセントと話していると、カイルが気づいて二人の元へ走ってくる。
「リリィちゃん、ちょっと腕切っちゃったから治して~」
「そんなもん舐めときゃ治るだろ!しかもリリィに治してほしいからって今ナイフでわざと傷つけてただろ」
ギロリとヴィンセントが睨みをきかせる。
「そんな~本当に痛いんだよ。リリィちゃん、じゃあ僕の傷舐め・・・」
──ゴーン!!──
ヴィンセントがカイルに拳骨を落とす。カイルは「ひどいよ~」と言いながら泣き真似をしている。
(なんだか前に戻ったみたい)
「ふふふ・・・」
リリィが笑顔を見せるとヴィンセントとカイルはホッとした表情になった。
(二人とも、私のこと心配してくれてるんだよね)
リリィが仕事で根を詰めていたこと、そしてリリィの始めての実地での仕事に、カイルもヴィンセントもリリィを心から心配していたのだ。
「・・・ありがと。ヴィー、カイル」
「はい!!」
あれから一年が過ぎた。リリィは女学校を卒業し、見習い期間を経て無事第二騎士団の看護師として働いている。
この国の騎士は多く、イーストランド内でも七つの騎士団に分けられている。国王を守る第一騎士団から、奴隷や平民たちから成る第七騎士団まであり、それぞれ特徴がある。ヴィンセントとカイルが所属するのは第二騎士団で、戦争は全線に立ってリードする騎士団なのである。
(思ってたより悲惨だわ)
戦地の治療用のテントで忙しく手を動かしているのは主治医の医者であるマーチンと助手のレナード、看護師のリリィ、ジナだ。
「ああああああああ」
「敵の金棒が足にのめり込んでしまったみたいだ・・・助けてやってくれ」
イーストランドが所有する島の原住民の暴動で、第二騎士団が向かったのである。このような小さな小競り合いは基本的に第三騎士団以下の管轄なのであるが、体が大きく屈強な原住民たちに普通の剣は通じず、オーラ持ちの一番多い第二騎士団が向かうこととなったのだ。
「・・・まだ死傷者は出てきそうだな」
そう呟くのは主治医のマーチンである。
「リリィさん、鎮痛剤の準備もお願いします」
「はい!」
+
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「・・・リリィ、疲れただろう。ほら、水だ」
「ヴィー、ありがとう」
島での小競り合いも終息し、ゆっくりと帰路についていた。ヴィンセントはリリィの仕事に本気で取り組んでいる姿を見て諦めたのか、少しずつヴィンセントとリリィも会話をするようになった。リリィは寮に入り、職場でもほとんど話すことはないのだが、仕事終わりにリリィのことを気づかって話しかけてくれるときもある。
(まあ、私が告白したことはなかったことみたいになってるけど・・・)
リリィがヴィンセントと話していると、カイルが気づいて二人の元へ走ってくる。
「リリィちゃん、ちょっと腕切っちゃったから治して~」
「そんなもん舐めときゃ治るだろ!しかもリリィに治してほしいからって今ナイフでわざと傷つけてただろ」
ギロリとヴィンセントが睨みをきかせる。
「そんな~本当に痛いんだよ。リリィちゃん、じゃあ僕の傷舐め・・・」
──ゴーン!!──
ヴィンセントがカイルに拳骨を落とす。カイルは「ひどいよ~」と言いながら泣き真似をしている。
(なんだか前に戻ったみたい)
「ふふふ・・・」
リリィが笑顔を見せるとヴィンセントとカイルはホッとした表情になった。
(二人とも、私のこと心配してくれてるんだよね)
リリィが仕事で根を詰めていたこと、そしてリリィの始めての実地での仕事に、カイルもヴィンセントもリリィを心から心配していたのだ。
「・・・ありがと。ヴィー、カイル」
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