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異世界人を拾うSide:ヴォルティス※
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ヴォルティスはミサキがこの世界で死にかけているのを見て、何故だかすぐに助けたいと思った。すぐに高度な魔術を使い無理やり自分と契約を行った。
(こんな小さい体、すぐに折れそうだ)
ヴォルティスがミサキが心配で仕方がなかった。彼女に内緒で防御の魔法を掛けたり、最近では彼女を守ることが生活の一部となっていた。
「ヴォルティス、ミサキに過保護すぎだよね」
「心配するのは当たり前だ」
「子供ねぇ・・・ヴォルティスは本当にミサキが子供だと思ってるの?」
「ああ、まだ十三、四歳の小さい子どもだろう」
ベルマンに聞かれた際に疑いもなくそう答えたのだが、たまに見え隠れするミサキの女の部分に戸惑いつつも、見て見ぬ振りをしてきた。
(子どもとはいえこんなに女に執着するのは初めてかもしれない)
ヴォルティスはベルマンと契約をしてからブラッドドネーターを魔術師連盟から派遣してもらっていた。血の質を上げるため本人に任せて摂取してもらう方法もあるのだが、彼女らはヴォルティスから高めて欲しいとねだった。
「ヴォルティス様はまるで私の体を全て知り尽くしてるかのようですわ・・・」
ベルマンは上級悪魔で血のこだわりは一層うるさく、ブラッドドネーターの中でも数人、しかもかなり欲望を高めた状態でないと受け入れなかった。そのせいで、女性の性感帯や喜ぶ道具やテクニックを覚えていったのだが、ヴォルティスにとって仕事の一部でしかない。
「ヴォルティス様・・・入れてぇ」
レディ・ミシェルはヴォルティスに性交渉をしようとねだってくることもあったが、ヴォルティスの股間はピクリとも動かない。
(俺は不感症なのだろうか)
十代はそれなりに性欲はあったはずだ。しかしそれも今ではその欲も身を潜めている。
+
+
+
ある日、ヴォルティスは風呂に入ろうとするとミサキが風呂から上がってきたようで、髪も濡れ、サテンの薄い生地でできていて艶かしいネグリジェを着ていた。
「あ、ヴォルティス様お風呂お先です・・・」
「あ、ああ。風邪ひかないように髪乾かせよ」
ミサキの顔は上気しており、頬は赤くチラリと見える谷間は大きくないものの程良い綺麗な丸みを帯びていた。
ーピクッ
(な、なんだ)
風呂に入るとヴォルティスの股間が少し反応しているのに気がついた。
(ミサキはまだ子どもだぞ。なんてことだ)
+
+
+
(最近ミサキとベルマンの様子がおかしい)
ミサキはヴォルティスが少し触れるだけで顔を赤くするようになった。いつもの恥ずかしがったはにかんだ笑いとは違う。しかししばらくすると元気をなくしたようにため息をつく場面も増えた。
(いったい最近何があったんだ)
ミサキは仕事が休みになると街中へ出てランとお茶をしたり、本を買ってきて読んだりする。今もそうであり、何も変わったところはない。
「ベルマン、最近魔力が上がってないか」
「そう?ヴォルティスのテクニックが上がったんじゃない?」
ベルマンの魔力が上がりヴォルティスが使う魔力もパワーがみなぎるようだ。
「ミサキ、明日はリンドウ街に行かないか。ミサキの好きなパンケーキの店がオープンしたみたいなんだ」
とにかくヴォルティスはミサキには元気になってもらいたいと思い魔術師連盟のフロントにいる若い子に聞いたパンケーキ屋に連れていくことにした。
(よかった、楽しそうだ)
ミサキは嬉しそうにパンケーキを頬張っている。その顔がとても可愛らしくてヴォルティスはじっと見ていられた。その後も店を見て回りミサキに似合う髪止めも買ってあげた。
(まるでデートだな)
ヴォルティスもミサキとのお出かけをかなり楽しんでいることに気づいた。今までこんなお洒落な街に出かけることはなく、つまらないとさえ思っていたのだ。しかしミサキがいるだけで、たまには来るのも悪くないと思えた。
(ん、ミサキの気分が悪いのか)
先日と同じだ。ミサキは顔を真っ赤にし、様子がおかしい。彼女は苦しそうに体をふらつかせてもいた。ヴォルティスは惜しげもなく移転魔法を使い家に戻った。汗を大量にかいているミサキのカーディガンをヴォルティスが脱がすと、数個うっ血したような注射跡が見えた。
(なんだ、これは!!)
ヴォルティスの脳はある一つの可能性にたどりついた。しかしヴォルティスは信じたくはなかった。それを信じてしまうとヴォルティスのどす黒い感情が出てきてしまいそうだったからだ。
(お願いだ、嘘と言ってくれ!!)
(こんな小さい体、すぐに折れそうだ)
ヴォルティスがミサキが心配で仕方がなかった。彼女に内緒で防御の魔法を掛けたり、最近では彼女を守ることが生活の一部となっていた。
「ヴォルティス、ミサキに過保護すぎだよね」
「心配するのは当たり前だ」
「子供ねぇ・・・ヴォルティスは本当にミサキが子供だと思ってるの?」
「ああ、まだ十三、四歳の小さい子どもだろう」
ベルマンに聞かれた際に疑いもなくそう答えたのだが、たまに見え隠れするミサキの女の部分に戸惑いつつも、見て見ぬ振りをしてきた。
(子どもとはいえこんなに女に執着するのは初めてかもしれない)
ヴォルティスはベルマンと契約をしてからブラッドドネーターを魔術師連盟から派遣してもらっていた。血の質を上げるため本人に任せて摂取してもらう方法もあるのだが、彼女らはヴォルティスから高めて欲しいとねだった。
「ヴォルティス様はまるで私の体を全て知り尽くしてるかのようですわ・・・」
ベルマンは上級悪魔で血のこだわりは一層うるさく、ブラッドドネーターの中でも数人、しかもかなり欲望を高めた状態でないと受け入れなかった。そのせいで、女性の性感帯や喜ぶ道具やテクニックを覚えていったのだが、ヴォルティスにとって仕事の一部でしかない。
「ヴォルティス様・・・入れてぇ」
レディ・ミシェルはヴォルティスに性交渉をしようとねだってくることもあったが、ヴォルティスの股間はピクリとも動かない。
(俺は不感症なのだろうか)
十代はそれなりに性欲はあったはずだ。しかしそれも今ではその欲も身を潜めている。
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ある日、ヴォルティスは風呂に入ろうとするとミサキが風呂から上がってきたようで、髪も濡れ、サテンの薄い生地でできていて艶かしいネグリジェを着ていた。
「あ、ヴォルティス様お風呂お先です・・・」
「あ、ああ。風邪ひかないように髪乾かせよ」
ミサキの顔は上気しており、頬は赤くチラリと見える谷間は大きくないものの程良い綺麗な丸みを帯びていた。
ーピクッ
(な、なんだ)
風呂に入るとヴォルティスの股間が少し反応しているのに気がついた。
(ミサキはまだ子どもだぞ。なんてことだ)
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(最近ミサキとベルマンの様子がおかしい)
ミサキはヴォルティスが少し触れるだけで顔を赤くするようになった。いつもの恥ずかしがったはにかんだ笑いとは違う。しかししばらくすると元気をなくしたようにため息をつく場面も増えた。
(いったい最近何があったんだ)
ミサキは仕事が休みになると街中へ出てランとお茶をしたり、本を買ってきて読んだりする。今もそうであり、何も変わったところはない。
「ベルマン、最近魔力が上がってないか」
「そう?ヴォルティスのテクニックが上がったんじゃない?」
ベルマンの魔力が上がりヴォルティスが使う魔力もパワーがみなぎるようだ。
「ミサキ、明日はリンドウ街に行かないか。ミサキの好きなパンケーキの店がオープンしたみたいなんだ」
とにかくヴォルティスはミサキには元気になってもらいたいと思い魔術師連盟のフロントにいる若い子に聞いたパンケーキ屋に連れていくことにした。
(よかった、楽しそうだ)
ミサキは嬉しそうにパンケーキを頬張っている。その顔がとても可愛らしくてヴォルティスはじっと見ていられた。その後も店を見て回りミサキに似合う髪止めも買ってあげた。
(まるでデートだな)
ヴォルティスもミサキとのお出かけをかなり楽しんでいることに気づいた。今までこんなお洒落な街に出かけることはなく、つまらないとさえ思っていたのだ。しかしミサキがいるだけで、たまには来るのも悪くないと思えた。
(ん、ミサキの気分が悪いのか)
先日と同じだ。ミサキは顔を真っ赤にし、様子がおかしい。彼女は苦しそうに体をふらつかせてもいた。ヴォルティスは惜しげもなく移転魔法を使い家に戻った。汗を大量にかいているミサキのカーディガンをヴォルティスが脱がすと、数個うっ血したような注射跡が見えた。
(なんだ、これは!!)
ヴォルティスの脳はある一つの可能性にたどりついた。しかしヴォルティスは信じたくはなかった。それを信じてしまうとヴォルティスのどす黒い感情が出てきてしまいそうだったからだ。
(お願いだ、嘘と言ってくれ!!)
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