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スノーランド婚約結婚編
スノーランドへの訪問(前)Side:ランドルフ
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ミリアがスノーランドに去ってからランドルフは国への忠誠心とミリアへの思いで葛藤していた。
(ミリアに会いたい・・・でも、俺はこの国に身を捧げたんだ・・・)
アングレ国の王女ヴィヴィアンとのことは国王にまで宜しく頼むと頭を下げられてしまい、ランドルフはノーと言えなくなってしまった。そんな葛藤をしている時に、シルベスターから驚きのニュースが飛び込んできた。
「ミリアちゃんがスノーランド国王の養子となったらしい。もうフェリス国には帰って来ないのかもしれないよ」
「・・・くそっ」
ーーードンッ!
ランドルフは机を叩きつける。このままランドルフはヴィヴィアンと婚約して結婚せねばならないのかと、悔しさが募る。ヴィヴィアンは「婚約発表、楽しみにしておりますわね」と言ってアングレに帰っていった。隔週で手紙が送られてきて、早く会いたい、結婚が待ちきれないと情熱的な手紙が届くが、当たり障りのない返事を書いていた。
「アングレは、最近好戦的なんだ。こないだもベーリングとの戦争にも勝っただろ?今や世界一の戦力といいってもいいだろう。あの国と友好関係保たないと、戦争になる可能性がある。アングレと戦争なんてなったら、どれだけの人が犠牲になるか・・・本当に申し訳ない」
シルベスターはランドルフに頭を下げた。王子としてめったに頭を下げることはしないが、今はランドルフとの友人として、詫びたのだ。
「わかった・・・その代わり、シルベスター・・・平和な戦争のない世界を、君を筆頭して作りあげてくれよ」
「ああ、もちろんだ」
王都研究所の鉄道製作が成功しそうだという朗報を聞いた。しかしその汽車という乗り物を作るには、大きな安定するエネルギーが必要となる。しかし、この国や輸入しているものでは動かないことが分かった。
「スノーランド、あそこは鉱山が豊富です。一度調査してみてはいかがでしょうか?」
研究者の一人が提案した。そしてとりあえず数人の研究者が行くこととなったのだ。
「とうとう、エネルギーになる鉱石が見つかったようだ!!」
シルベスターはマールと通信機で連絡をとりあっていたようで、今回鉱山に閉じ込められたときに、大きなエネルギーを発する鉱石を見つけたそうだ。実験も成功し、鉄道製作への道が再び開かれた。
「それで、スノーランドに訪問して実際に見に行こうと思う。追加の研究者や専門家も数人連れていこうと思うので、同行する騎士も選抜しておいてくれ」
シルベスターはそうランドルフに伝えた。連れていく騎士は十五人。ランドルフは侯爵の仕事もありここを離れない方が良いのだが、仕事をマックスに押し付け、侯爵の仕事も父に頼み緊急でない分は遅らせてもらった。
「ランドルフ・・・お前本当に行くのか?」
「ああ、一目彼女を見るだけでいいんだ・・・彼女が幸せに過ごしていたなら、俺も諦めがつく」
「そうか・・・分かった。仕事であることは忘れるなよ」
「はっ!」
ランドルフは敬礼をして、スノーランドへと向かった。
(ミリアに会いたい・・・でも、俺はこの国に身を捧げたんだ・・・)
アングレ国の王女ヴィヴィアンとのことは国王にまで宜しく頼むと頭を下げられてしまい、ランドルフはノーと言えなくなってしまった。そんな葛藤をしている時に、シルベスターから驚きのニュースが飛び込んできた。
「ミリアちゃんがスノーランド国王の養子となったらしい。もうフェリス国には帰って来ないのかもしれないよ」
「・・・くそっ」
ーーードンッ!
ランドルフは机を叩きつける。このままランドルフはヴィヴィアンと婚約して結婚せねばならないのかと、悔しさが募る。ヴィヴィアンは「婚約発表、楽しみにしておりますわね」と言ってアングレに帰っていった。隔週で手紙が送られてきて、早く会いたい、結婚が待ちきれないと情熱的な手紙が届くが、当たり障りのない返事を書いていた。
「アングレは、最近好戦的なんだ。こないだもベーリングとの戦争にも勝っただろ?今や世界一の戦力といいってもいいだろう。あの国と友好関係保たないと、戦争になる可能性がある。アングレと戦争なんてなったら、どれだけの人が犠牲になるか・・・本当に申し訳ない」
シルベスターはランドルフに頭を下げた。王子としてめったに頭を下げることはしないが、今はランドルフとの友人として、詫びたのだ。
「わかった・・・その代わり、シルベスター・・・平和な戦争のない世界を、君を筆頭して作りあげてくれよ」
「ああ、もちろんだ」
王都研究所の鉄道製作が成功しそうだという朗報を聞いた。しかしその汽車という乗り物を作るには、大きな安定するエネルギーが必要となる。しかし、この国や輸入しているものでは動かないことが分かった。
「スノーランド、あそこは鉱山が豊富です。一度調査してみてはいかがでしょうか?」
研究者の一人が提案した。そしてとりあえず数人の研究者が行くこととなったのだ。
「とうとう、エネルギーになる鉱石が見つかったようだ!!」
シルベスターはマールと通信機で連絡をとりあっていたようで、今回鉱山に閉じ込められたときに、大きなエネルギーを発する鉱石を見つけたそうだ。実験も成功し、鉄道製作への道が再び開かれた。
「それで、スノーランドに訪問して実際に見に行こうと思う。追加の研究者や専門家も数人連れていこうと思うので、同行する騎士も選抜しておいてくれ」
シルベスターはそうランドルフに伝えた。連れていく騎士は十五人。ランドルフは侯爵の仕事もありここを離れない方が良いのだが、仕事をマックスに押し付け、侯爵の仕事も父に頼み緊急でない分は遅らせてもらった。
「ランドルフ・・・お前本当に行くのか?」
「ああ、一目彼女を見るだけでいいんだ・・・彼女が幸せに過ごしていたなら、俺も諦めがつく」
「そうか・・・分かった。仕事であることは忘れるなよ」
「はっ!」
ランドルフは敬礼をして、スノーランドへと向かった。
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