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スノーランド婚約結婚編
スノーランドへの訪問(中)Sideランドルフ
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久しぶりに見たミリアは、王女らしく着飾り、とても美しかった。出迎えてくれた国王妃や、次期国王であるケネスも整った顔をしており、ミリアのルーツを伺わせた。
(話し方も様になってる・・・頑張ってるんだな、ミリア・・・)
ミリアに一度話しかけようかと声をかけるも、執事であるリッヒという奴に防がれてしまった。彼はミリアの肩を持ちながら、ミリアが見ていない時にランドルフを睨み付けてきた。
(くそっ・・・彼女に触るな・・・)
そんなことを言える権限はランドルフにない。ランドルフはミリアのまるで別人になったような素晴らしい働きぶりを見ているだけしかできなかった。
オーロラではソリにシルベスターやキース、そしてミリアが同じソリに乗った。ミリアの話し方などどこか不自然に感じたが、ランドルフは無言で周りを警戒しながら会話を聞いていた。
(ここは敵が隠れる場所はなさそうだな)
一通り見回りをして敵がいないことを確認する。オーロラに皆見入っているが、ランドルフはホットワインを準備しに行ったミリアに近づいた。
「手伝おう・・・」
ランドルフはミリアを手伝っていたのだが、ワインのコップを手渡された際に手が触れ合った。久々のミリアの感触にランドルフはミリアにキスをしようとした。
ーーーパチパチパチパチパチパチ
オーロラが終わったようで、我にかえる。
(・・・やばかった・・・あと一歩取り返しのつかないことを・・・)
ランドルフは気づかせてくれたオーロラに感謝をした。その後は気まずい空気が流れた。
シルベスターがミリアと二人きりで話があるということで、二人はベンチに座った。しばらく楽しそうに会話をしていたのだが、急に様子が変わる。
ーーーヒュン!!
急に飛び出してきたボールをミリアは受け止めた。他の騎士は敵の武器かと焦った様子だったが、ランドルフは動体視力が良いのでボールがはっきりと見えていた。
しばらくしたところでミリアの表情が曇りだす。すると大声で叫び、意識を失ってしまった。
「ミリア!!!!」
ランドルフは駆け寄った。シルベスターに何を言ったか詰め寄ったが教えてくれない。
(何かがおかしい・・・何を隠しているんだ!!!)
執事のリッヒが駆け寄ってきて、ミリアをリッヒに手渡さねばならなくなった。恋人に触れるかのような奴の仕草にランドルフは気づいてしまった。
(こいつも・・・ミリアのことが好きなのか)
リッヒは執事であるが、親も爵位持ちであり、身分も申し分ない。いつでも彼女と一緒にいられる理由がある。
(・・・まるでお似合いじゃないか)
細身で知的な顔をしている彼を見る。彼の目はミリアへの独占欲で溢れているように見えた。
(もうミリアを諦めるしかないのか・・・)
今夜も雪がパラパラと舞っていた。ランドルフは寒さを忘れるくらいにドキドキと胸が高鳴っていた。
(ミリアと何を話せばいいんだろう・・・)
もうミリアはランドルフに吹っ切れているように見えるのに、前の恋人が話をしたいなんて言ってきたらきっと迷惑だろうが、シルベスターがミリアと二人きりで話す機会を設けてくれた。屋上は閑散としているが、誰にも言わずに内密の話をするにはもってこいの場所だった。
ーーガチャン
「お待たせしました・・・」
ミリアがゆっくりと屋上に出てきた。戸惑いを隠せないといった顔をしている。
沈黙が続いたが意を決してミリアに今の気持ちを伝えた。感情的になり思わずミリアを抱き締めてキスをしたが、ミリアはランドルフと一緒にはなれないと伝えてきた。
(そりゃそうだよな・・・でもなんだか、すっきりした)
あんな状況で別れてしまい、ずっと心苦しく思っていたが、これで心のケジメをつけることができた。思ったより振られるのは辛かったが、彼女の幸せを思うと彼女の結論に納得がいった。
「・・・そういえばマールのこと、大変だったんだな。君が彼を助けたようなものだ」
「親友ですもの。もちろんです」
「親友・・・?」
「ええ。小さい頃からの仲ですから」
「ミリアと・・・マールが?」
「ええ・・・」
(どういうことだ・・・マールとは王城の雪合戦で初めて会ったはずだ)
ランドルフは今まで感じていた違和感が確信に変わってくる。
「ミリア・・・僕らが初めて会ったときのこと、覚えているか?」
「もちろん・・・騎士団でお世話になりましたから・・・」
ランドルフはハッとした表情をする。
「ミリア・・・お前もしかして・・・!」
(ーーーー記憶喪失!?!?)
(話し方も様になってる・・・頑張ってるんだな、ミリア・・・)
ミリアに一度話しかけようかと声をかけるも、執事であるリッヒという奴に防がれてしまった。彼はミリアの肩を持ちながら、ミリアが見ていない時にランドルフを睨み付けてきた。
(くそっ・・・彼女に触るな・・・)
そんなことを言える権限はランドルフにない。ランドルフはミリアのまるで別人になったような素晴らしい働きぶりを見ているだけしかできなかった。
オーロラではソリにシルベスターやキース、そしてミリアが同じソリに乗った。ミリアの話し方などどこか不自然に感じたが、ランドルフは無言で周りを警戒しながら会話を聞いていた。
(ここは敵が隠れる場所はなさそうだな)
一通り見回りをして敵がいないことを確認する。オーロラに皆見入っているが、ランドルフはホットワインを準備しに行ったミリアに近づいた。
「手伝おう・・・」
ランドルフはミリアを手伝っていたのだが、ワインのコップを手渡された際に手が触れ合った。久々のミリアの感触にランドルフはミリアにキスをしようとした。
ーーーパチパチパチパチパチパチ
オーロラが終わったようで、我にかえる。
(・・・やばかった・・・あと一歩取り返しのつかないことを・・・)
ランドルフは気づかせてくれたオーロラに感謝をした。その後は気まずい空気が流れた。
シルベスターがミリアと二人きりで話があるということで、二人はベンチに座った。しばらく楽しそうに会話をしていたのだが、急に様子が変わる。
ーーーヒュン!!
急に飛び出してきたボールをミリアは受け止めた。他の騎士は敵の武器かと焦った様子だったが、ランドルフは動体視力が良いのでボールがはっきりと見えていた。
しばらくしたところでミリアの表情が曇りだす。すると大声で叫び、意識を失ってしまった。
「ミリア!!!!」
ランドルフは駆け寄った。シルベスターに何を言ったか詰め寄ったが教えてくれない。
(何かがおかしい・・・何を隠しているんだ!!!)
執事のリッヒが駆け寄ってきて、ミリアをリッヒに手渡さねばならなくなった。恋人に触れるかのような奴の仕草にランドルフは気づいてしまった。
(こいつも・・・ミリアのことが好きなのか)
リッヒは執事であるが、親も爵位持ちであり、身分も申し分ない。いつでも彼女と一緒にいられる理由がある。
(・・・まるでお似合いじゃないか)
細身で知的な顔をしている彼を見る。彼の目はミリアへの独占欲で溢れているように見えた。
(もうミリアを諦めるしかないのか・・・)
今夜も雪がパラパラと舞っていた。ランドルフは寒さを忘れるくらいにドキドキと胸が高鳴っていた。
(ミリアと何を話せばいいんだろう・・・)
もうミリアはランドルフに吹っ切れているように見えるのに、前の恋人が話をしたいなんて言ってきたらきっと迷惑だろうが、シルベスターがミリアと二人きりで話す機会を設けてくれた。屋上は閑散としているが、誰にも言わずに内密の話をするにはもってこいの場所だった。
ーーガチャン
「お待たせしました・・・」
ミリアがゆっくりと屋上に出てきた。戸惑いを隠せないといった顔をしている。
沈黙が続いたが意を決してミリアに今の気持ちを伝えた。感情的になり思わずミリアを抱き締めてキスをしたが、ミリアはランドルフと一緒にはなれないと伝えてきた。
(そりゃそうだよな・・・でもなんだか、すっきりした)
あんな状況で別れてしまい、ずっと心苦しく思っていたが、これで心のケジメをつけることができた。思ったより振られるのは辛かったが、彼女の幸せを思うと彼女の結論に納得がいった。
「・・・そういえばマールのこと、大変だったんだな。君が彼を助けたようなものだ」
「親友ですもの。もちろんです」
「親友・・・?」
「ええ。小さい頃からの仲ですから」
「ミリアと・・・マールが?」
「ええ・・・」
(どういうことだ・・・マールとは王城の雪合戦で初めて会ったはずだ)
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「ミリア・・・僕らが初めて会ったときのこと、覚えているか?」
「もちろん・・・騎士団でお世話になりましたから・・・」
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「ミリア・・・お前もしかして・・・!」
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