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新生活
しおりを挟む──チュプッ、プチュ
「ふぅぅん・・・」
(ああ・・・イイ・・・もっと・・・)
ゆるゆると微睡みながら快感を感じていると、熱い杭がメアリーの奥に入っていく感触がした。
「ん、ぁあああ、はぁあああああ」
「ほら、朝だよ、メアリー」
目を開けると、リチャードがメアリーに跨がり、メアリーの中に肉棒を出し入れしているところが見えた。メアリーの意識に反して、体はそれを求めてギューギューと締め付けている。
「どうだい、自分が寝てる間に犯されてる気分は・・・?」
「はぁ・・・ぁああ、イイ・・・パパの、イイ・・・」
「いつもより、濡れてるよメアリー。本当に悪い子だ」
こうやって結婚した後リチャードはメアリーをベッドでも子供扱いする。メアリーを悪い子だと責めながらメアリーを求めるリチャードは色っぽくて余裕がない。メアリーはそんなリチャードが好きでわざと悪い子になるのだ。
「パパの・・・おちんちんが好きな、悪い子なの・・・」
「っ・・・朝もメアリーの中にいっぱい出してあげるからね・・・パパの精子を中に入れたまま・・・今日は1日過ごすんだよ」
「うん・・・いっぱいにして、パパ・・・」
+
+
+
結婚から一年が経ち、リチャードはメアリーを毎日求めた。リチャードは忙しく、休みはなかなかないのだが、一日予定が空けばメアリーを一日中離さなかった。そんなメアリーは仕事を始めていた。リチャードの普段働く外務省の一つであるユーロス王国領事館に一人欠員が出たからだ。
「パパ・・・仕事、おくれちゃう・・・」
「はぁ・・・お前をあいつに預けるのは本当は嫌なんだけどなぁ・・・」
二人は朝二回も行為を行ってしまい、急いで馬車に乗り職場へ向かっていた。リチャードはメアリーが、無理のない程度に働くことに賛成はしていたが、メアリーの上司は少々癖のある人物なのだ。
「おはよぉ~ん、兎ちゃんと狼ちゃん!!」
「おはようございます、ゴルベス所長」
「いやぁ~ん、ナタリアって呼んでって言ってるでしょ」
メアリーとリチャードを兎と狼と呼び、目の前で体をくねくねと動かしながら走ってきた彼女・・・いや、彼は見かけはオッサンなのだが、心は乙女で男が大好きなゲイなのである。
「あらやだ、狼ちゃん今日も兎ちゃん食べてきたのぉ~?性欲半端ないわね~雄の匂いがプンプンするわぁ。くんくん」
「・・・うるさいゴルベス」
「ナタリアよ、ナ、タ、リ、ア」
ゴルベスはこうやって二人のフェロモンやら何やらを察知してくるので、非常に恥ずかしいのだ。リチャードはこんな奴が何故所長に・・・と不安になりながらメアリーを預ける。
「じゃ、午後迎えにくるからな」
「うん、頑張ってね、リチャード」
リチャードはメアリーにチュッとキスをして名残惜しそうにメアリーを残し去っていった。リチャードは領事・大使館全てを取りまとめる仕事をしているので本部となる大きな白い建物の中である。一方メアリーの働く場所はその離れにあり小ぢんまりとしているのだ。
「メアリーさん、あなたが訳したこの書類、ちょっと違うんじゃないの」
「え・・・あ、すみません」
女性の職員がメアリーに書類を突き返す。ここは職員が十人ほどで、ほとんどが東国出身のユーロス王国とのハーフだ。メアリーは東国語の会話に困ることはなくなってきたが、細かいニュアンスの違いに苦戦することもあり、仕事の失敗で怒られることもある。落ち込む様子のメアリーに、女性職員はメアリーの肩に手を当てた。
「まあまあ、落ち込まずに頑張りなさい。ユーロス王国に一番精通してるのはあなたなんだから、助かってるのよ」
東国出身のハーフが多く、言葉や歴史の知識は完璧でもユーロス王国で育っていないのでユーロス王国の情勢に詳しい者や土地勘のある者は少ない。
「はい、頑張ります!」
幸い皆優しい上司ばかりで助かっている。いつかリチャードを助けることができるようになりたい、とメアリーは意気込んだ。
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