ナンバー3、最強の男は三番手

天然焦土

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青年の正体を皆が知る

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亮介が現れた瞬間、生徒達は先程とは違うざわめきを見せる。何故この学校の最下位がシングル会議の場に立っているのか、誰も分からなかった。

「な、何であの最下位が……!!」

生徒会長である柳川里麻も困惑していた。

「あ、あの恥さらし……!!シングル様達に失礼では無いか!!」

「早く!!あの馬鹿者をつまみ出して!!」

先日亮介に説教をしていた教師達も焦っていた。シングル達に失礼があればこの学校の利権に関わる。それ故に早く亮介を排除しようとした。だが、この場にいた誰も予想出来ない展開が訪れた。

「遅ぇぞ亮介ぇ!!来るなら連絡くらい寄こせやぁ!!」

「相変わらずやかましい奴だなブル、何年経っても」

「なんだ、来たんだネ、てっきり死んだと思っていたネ」

「姉さん言い過ぎだよ、俺もそう思ってたけど」

「おうおう毒舌コンビ、お前らも変わらずである意味安心だわ」

「ふふふ、皆びっくりしてるね」

「ジョク、お前ちゃんと伝えておけよ、せっかく連絡したのに……」

その光景は、全校生徒や教職員達にとって信じがたい物だった。この学校で最下位である彼が、自分達が憧れるシングルと対等に話している。それだけじゃ無く、軽口まで叩く仲なのである。

「お兄ちゃん!!」

トトト、ダキッ

先程まで機嫌があまり良く無さそうだった草樹ネムノが、急に笑顔になり亮介に抱きつく。

「おーネムノか~、久しぶりだなぁ、大きくなったな」

「うん!!私7歳になったんだ!!」

「そっかぁ、もう7歳になったんだな~、ご両親は元気か?」

「うん、元気だよ!!また今度、ご飯食べに来て欲しいって!!」

「そりゃ嬉しいね、是非とも行かせて貰おう」

「亮介」

「ん~?」

ヒュオン

亮介に話しかけたステファンが、亮介の頭に向かって蹴りを放つ。その蹴りを、亮介は難なく交わした。

「シッ!!」

ヒュッ

「ほい」

パン

「フッ!!」

ブン

「やれやれ」

ガシッ

いくつかの攻防の後、亮介はステファンの腕を取る。

「久しぶりに会ったのに、おっかねぇ奴だなステファン」

「・・・・・・鈍ってないみたいで安心したよ亮介、君は……イツツ」

亮介はステファンの腕を取った時に、同時に腕の骨に少しひびを入れていた。

「自業自得だよ、やれやれ」

「皆、あなたが来るとは思ってなかったのですよ亮介」

「ようギド、お前も相変わらず元気そうで良かったよ」

「私もですよ亮介、あなたが生きていて何よりだ」

パンパン

皆が亮介に思い思いの事を話すと、ジョクが手を叩く。

「はいはい、感動の再会はこの辺にして、とりあえずいつもの確認をしよう」

そう言ってジョクは右手の掌を出す、そこには1の数字が刻まれていた。

「はいはい」

ロンドは、左の胸の所に2の数字が

「いてて……」

ステファンは、首の後ろに4の数字が

「チッ、面倒くせぇな毎度毎度よぉ……」

ブルは、舌の上に5の数字が

「うー……恥ずかしい……」

ネムノは、背中に6の数字が

「いつもの事だけど、これ意味あるカ?」

「やることに意味があるんだよ姉さん」

鈴は、右足のふくらはぎに7の数字が、楼は、左足のふくらはぎに9の数字が

「仕方ありません、必要な事です」

ギドは、腹に8の数字が刻まれていた。そして……

「ほら亮介、君も」

「たく、まだ続けてたのかこの変な儀式」

最後に、亮介が右肩を見せる。そこには、本来の彼の順位、3が刻まれていた。

「それでは、久しぶりに全員揃ったシングル会議!、実りある物にしよう」

「その前に……リジー頼むよ~」

亮介は観客の中にいたリジーに指示を出す。

「はい、了解致しました」

そして、リジーは手元にあった機械で会議場に特殊なガラスを張る。

「申し訳ありませんが、さすがに会議の内容まで全て公開することは出来ません。音声はカットさせて貰います」

全校生徒が、もはや何も耳に入っていなかった。自分達が見下していた男が、シングルの第3位だという事実を、受け止めきれなかった。

「そ、そんな……あの、男が……?第3位……?これは……悪い夢……?」

生徒会長である柳川里麻は特にショックだった。取り巻き達はそんな状態の生徒会長を見て、何も言えなかった。

「こ、校長……?」

「あ、あの……ご存じで……あったのですか……?」

先日亮介を説教していた教職員は、恐る恐るリジーに聞いてみた。

「はい、私はこの学校の校長ですが、それと同時に亮介様の秘書官ですから」

この言葉で、全員顔が青ざめていく。

「ご安心を、順位を隠す事にしていたのは亮介様の判断ですし、その間にあった事に関しては特に何か恨んだりはしていません」

この言葉に、全員胸をなで下ろした、が……

「ただ……個人的には、報復したい所ですがね。それでも、とりあえず考えないであげます。だから……必要以上に何かを詮索するのはやめなさい」

リジーの出した覇気に、また全員動けなくなるのであった。
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